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「ちょっと幸せ」をテーマに、グルメ・美容・健康・カルチャーなど、女性にうれしい情報満載のフリーマガジン「Poco'ce(ポコチェ)」から高杉真宙さん×岸井ゆきのさんのインタビューをお届けします♪
アニメやゲームに登場する構造物、建造物を「実際に作ったらどうなるか」。そんな、一見“意味のないこと”と思われがちな業務を真剣に取り組んでいるのが、前田建設工業株式会社『前田建設ファンタジー営業部』。実在する企業の取り組みを映画化した本作で、七転八倒しながらも業務に本気で取り組む会社員を演じた高杉真宙さんと岸井ゆきのさんにお話を伺いました。
高杉真宙/1996年生まれ。2009年に舞台で俳優デビュー。2013年「仮面ライダー鎧武/ガイム」に出演し注目を集める。以降、NHK大河ドラマ「平清盛」や、映画「十二人の死にたい子どもたち」「見えない目撃者」をはじめ、舞台「カリギュラ」など、多くのCMや映画、ドラマ、舞台で活躍。
STYLING/Shuichi Ishibashi
HAIR&MAKE/Sayaka Tsutsumi
岸井ゆきの/1992年生まれ。2009年に女優デビュー後、映画、ドラマ、舞台と幅広く活躍。主な作品に、NHK連続テレビ小説「まんぷく」、ドラマ「99.9-刑事専門弁護士-」、「ルパンの娘」、映画「おじいちゃん、死んじゃったって。」、「愛がなんだ」など。
STYLING / Junko Okamoto
HAIR&MAKE / Kanako Hoshino
今、あなたの仕事は充実していますか?楽しいですか??きっとYESと即答できる人は少ないのではないでしょうか。そんな人たちにぜひ観て欲しい映画が『前田建設ファンタジー営業部』です。
映画は2003年の建設業界を舞台に、永井豪原作のアニメ『マジンガーZ』に登場する光子力研究所所長の弓教授からマジンガーZが格納されている地下格納庫兼プールの発注を受けた、という設定でウェブ連載をしようという、広報グループ長の提案から始まります。この無謀とも思えるプロジェクトに振り回されつつ、奮闘していくのが高杉真宙さん、岸井ゆきのさん演じる広報グループの若手社員たち。出演が決まったときの心境から伺いました。
高杉 脚本が面白くて“なんだこれ!”と思ったのを覚えていますね。マジンガーZはもちろん知っていましたが、子供の頃に見た再放送の記憶くらい。でもこれを作るのかと想像しただけでワクワクしました。
岸井 私は劇中のセリフにもあるんですけど、マジンガーZとガンダムって違うの?というレベルだったんです。だからこれを作ろうと思った人たちが本当にいるということにすごく衝撃を受けました。
高杉 僕が演じるドイと岸井さん演じるエモトは最初、プロジェクトにまったく興味がないんです。とくにドイはグループ内でも最後まで“なんでこんな意味ないことを…”と感じているのですが、きっとその感じは会社で働いたことがある人なら理解してもらえるんじゃないでしょうか。会社に入ったものの、興味がないのにやらなくてはいけないことがたくさんでてきて“仕事なんてつまらない”って思ってしまう感じ…。
岸井 建設会社の広報部に入ったのに、マジンガーZの格納庫を作れって言われるんですから、それは“こんなことをするために会社に入ったんじゃない!”って思いますよね(笑)。
高杉 最初に役をいただいたとき、この興味のない男が他の濃いメンバーたちに囲まれてどう変わって行くのかが僕自身も楽しみでした。ドイは意味がないと思っていたことも、調べていくうちにどんどんハマっていくんですが、僕もドイと同じタイプなので気持ちはよくわかります。知らない知識が自分の中に増えていくのって面白くないですか?自分の世界が目に見えて広がって行くようでワクワクします。
岸井 すごくわかります。最初は面倒だとしか思っていなかったのに、実際に掘削現場に入った瞬間に心が踊る感じ。撮影前に監督から『興味なさそうに』という演技指導があったのですが、実際に現場を見たらもうダメ(笑)。あの視覚的な情報と大迫力の音に興奮を隠しきれませんでした。
高杉 そうそう、本当はエモトが掘削にハマるポイントはまだ後で、そのときは僕と同じ無関心キャラの予定だったんですよね。なのに早々に寝返りましたよね(笑)。
岸井 ごめんなさい(笑)。でも監督もこの現場を見たら興味持たずにはいられないよねってOKしてくれて。高杉くんは最後まで無関心でいなきゃいけなかったから大変そうでしたね。
高杉 ドイはつっこみもするけど、入り込みすぎもしない。ちょうどいいバランスを見つける作業が大変で監督とよく話し合ったことは覚えてます。だからやっと楽しさに目覚めて、グループの一員になってからは本当に楽しかったですね。こんな夢のようなプロジェクトに本気でぶつかる大人たちの姿は僕にとっての憧れであり、こうあって欲しいという姿そのもの。それもあって、初めて脚本を読んだ時はワクワクが止まらなかったんです。
岸井 ファンタジー営業部の人たちはいつでもキラキラしているんです。いくつになってもこんな風に何かに本気で取り組めるって素敵だと思うし本当にかっこいいなって。
何もせずにやらず嫌いしたり、どうせ私には…というネガティブな思考はもったいないとおふたりは続ける。
高杉 ファンタジー営業部の人たちは何度も壁にぶつかるけど絶対にあきらめない。僕も諦めるのは嫌いです。昔からできないならできるまでやろうって思いながら日々生きています。
岸井 私も諦めるということはないですね。そのときは成功しなくても、頑張った分は着実にゴールに近づいていると思うんです。だから途中でやめたらもったいないなって。今回、実際にファンタジー営業部の方とお会いする機会があったのですが、皆さん本当にこの仕事が好きなんですよね。好きだから何度失敗しても折れないし、立ち上がる。
その姿を見て、私も自分の原動力は『好き』という気持ちにあると改めて思いました。芝居が好きだからいい作品にしたい、そのために頑張れるんだって。だから仕事がつまらないと思っているとしたら、まずは『好き』を見つけて欲しいです。仕事終わりに好きなことをしよう!とモチベーションを上げるのも素敵だと思います。
高杉 この映画を見て“熱量と夢を持って面白く、楽しく仕事をしている姿はとてもかっこいい”と思ってもらえたら嬉しいですし、つまらないと思っている仕事を見返すきっかけになってくれればいいですね。
そして無関心なふたりが仕事に夢中になり、変わっていく姿に注目してもらえたら。きっと退屈な中にもまだまだ知らない世界はいっぱい眠っていると思うし、それを知れば知っただけ自分の世界が広がる。そして頑張った先にはこんな未来が待ってるんだとやる気を奮い起こすきっかけになってくれたら嬉しいです。
(C)前田建設/Team F (C)ダイナミック企画・東映アニメーション
原作/前田建設工業株式会社 『前田建設ファンタジー営業部1
「マジンガーZ」地下格納庫編』(幻冬舎文庫) 永井豪『マジンガーZ』
監督/英勉 脚本/上田誠(ヨーロッパ企画)
出演/高杉真宙、上地雄輔、岸井ゆきの、本多力、町田啓太、
六角精児、小木博明(おぎやはぎ)
配給/バンダイナムコアーツ 東京テアトル
公開/1月31日(金)全国ロードショー
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