ロールモデルはいませんでした

更新日:2017年9月13日 / 公開日:2017年9月13日

価値観、ライフスタイル、美貌…すべてを兼ね備えた理想の「ロールモデル」。そんな理想とする先輩が会社にいない、という質問者さんのお悩みを解消すべく、今回もケチケチ贅沢日記の著者であるmuccoさんにアドバイスいただきます!

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Q、
社内にロールモデルとなる先輩がいません。muccoさんは30代のころ、職場や周りにロールモデルとなる人はいましたか?
(30代前半・メーカー・既婚・一児の母)

A、
はい、答えは「いませんでした」
ロールモデルという言葉も、4年ほど前に知ったくらいです。ん?意識低い?

ここで、私の30代のころの話を。
30歳から10数年間、私は派遣として外資系金融機関の財務業務に関わっていました。
幸いなことにその部署には、年上の女性がたくさんいらっしゃいました。
シングル、既婚、週末婚、子供あり、子供なし、ライフスタイルも働き方もさまざまでしたが、みなさん学歴も資格もスキルも、そしてお給料も、すべてがハイレベル!
派遣として働く私とはあまりにも違いましたから、「ロールモデル」になりようがありません。

また義両親が要介護状態になりましたが、もちろん周りには介護をしている「ロールモデル」がいません。

では、どうやって乗り切ったのか、不安じゃなかったのか。
「経験者を、先を行く誰かを、参考にしたい・頼りにしたい」と思う場合の多くは、何か問題にぶつかった時です。
私はその問題に焦点を合わせ、解決の糸口を求めました。

例えば日々の業務では、みなさんハイレベルながらも得意分野が違っていたので、 「〇〇の処理はAさんを参考にしよう」「△△の進め方はBさんのやり方が自分に合う」「CさんのXXの書き方がわかりやすいから真似しちゃおう」と、 それぞれのいいとこどりをしていました。

また介護では、自分が抱えている不安や感情は子育て経験がないから?実の親ではないから?と悶々としていましたが、 周りに介護経験者はいませんので、介護特集を毎号組んでいる50代向けの雑誌を定期購読しました。
そこで、子育て経験があっても実の親の介護であっても、自分と同じような不安や感情を抱くことを知り、これでいいのだ、と救われました。

最近30代の方とお話していて気付いたのですが、みなさん「ロールモデル」に求める理想が驚くほど高い!
有能な仕事ぶり、子育てへの熱意、忙しくても衰えない容姿、加えて自分と同じような価値観とライフスタイルetc.
そのすべてを兼ね備えている人=ロールモデル、とのこと。
え~とですね、前の3つ、知力・体力・美貌を兼ね備えるだけでもほとんど無理なのに、さらに価値観やライフスタイルまでマッチさせるのは不可能です。
そんな理想を押し付けられて「社内にはロールモデルがいない」なんて言われたら先輩たちも辛いと思いませんか?
また、女性の働き方・生き方は今後もどんどん多様化し、変化していくでしょうから、自分とほとんど同じような「ロールモデル」を見つけるのはますます難しいことに。
これまでも、今も、これからも、ロールモデルはいない、と考えたほうが質問者さんも気が楽になりますよ。

すべてを兼ね備えた理想の「ロールモデル」が社内にいなくても大丈夫。
仕事は社内の先輩が一番参考になるでしょうが、例えば子育てに関しては学生時代の先輩、美容面では友達のお姉さん、ライフスタイルは書籍やブログと、 質問者さんの迷いや悩みにあわせて参考になる人があらゆる方面にいます。
そのためにも、質問者さんが「どう働きたいか」「どう暮らしたいか」というこれからのあり方を、自分自身でしっかりと見つめてくださいね。



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