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まだ幼い子どもが入院するとき、付き添う親の過酷さもしばしば話題になります。今回は、50代のパパさんが、子どもの入院中に思わず泣きそうになったというエピソードを紹介します。
(※写真はイメージです)
次男が1歳前後のころ、気管支の病気を発症し、夜中になると発作で呼吸困難になって救急病院へ駆け込むことがよくありました。
病状が悪くそのまま入院になることもしばしばあり、まだ上の子も小さかったため、夫婦で分担しながら入院に付き添う日々でした。
父親の私が付き添い入院をしていたある夜中のこと、息子がぐずって泣き出しましたが、オムツを交換しても抱っこしてあやしても泣き止んでくれず……。夜中だったこともあって同じ病室の方たちに迷惑がかかるので、病棟のフリースペースでずっと抱っこをしながらあやしていました。
しかし体調の悪い子どもは咳き込むたびに何度もオムツが汚れてしまい、そのときはオムツから漏れ出した汚物で、抱っこする私の体や手も汚れてしまいました。ナースステーションを覗くとあいにく誰もいないタイミングで、泣き止まない子どもを抱え、どうしようもない状態につい泣きそうな気持ちになったことを今でも覚えています。
そのときでした。
(※写真はイメージです)
泣き声が気になったのか、同じように付き添い入院中であろうママさんが、病室を出て声をかけてくれました。
「大丈夫?ちょっと替わっていてあげるから、手を洗って洋服も着替えてきたら?」と言うのです。
ただ、その方も抱っこしたら汚れてしまうかもと伝えると「そんなの気にしないで。子どもを育ててればよくあることだからね」とおっしゃったのです。
そこでいったんウエットティッシュを持ってきてもらい、汚れた部分を拭いてから抱っこをしばし代わってもらいました。そのあいだに自分の汚れた服を着替え、手を洗っている間に少し気持ちも落ち着いてきました。
(※写真はイメージです)
急いで戻ると、息子は泣きやんですっかりスヤスヤと眠っていました。
すると女性は、「寝ちゃったから、もう大丈夫みたい。お父さんもご苦労様」と優しい言葉をかけてくださいました。
感謝の気持ちはもちろんのこと、自分の不甲斐なさ、体調がなかなか回復しない我が子への不安、付き添い入院のしんどさなどいろんな感情が湧き出してきて、自然と泣けてきたことを今でも思い出します。
彼女もまたお子さんが病気でここに入院していて、余裕があるわけではないはずなのに……本当に心から感謝しています。夜中に途方にくれていた自分にとって、救世主のような方でした。
無事に息子が退院してからはお会いする機会もありませんが、今でも何かあるたび、その出来事を思い出し、育児を頑張る励みになっています。本当にありがとうございました。
====================※本記事は、編集部に寄せられた実際のエピソードを元に再構成しています。
この記事のライター
マイナビウーマン子育て
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