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【医師監修】着床の確認はできる? 妊娠の診断はどうやってするの?

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目次

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妊娠を望んでいる人にとって、「着床」が確認できるかどうかは気になるところです。着床を自覚することは可能なのでしょうか。また、着床=妊娠と考えてよいのでしょうか。着床や妊娠の診断についてお伝えします。

この記事の監修ドクター

産婦人科専門医中林稔 先生 日本医科大学卒業、虎の門病院医長を経て、現在三楽病院産婦人科部長。 診療のみならず、学会・各地講演をはじめとする医学の普及活動を行う傍ら、教育にも幅広く従事しており、2008年には中林助産師学院を共同設立。自ら講師を務め、6年間連続助産師国家試験合格率100%を達成中。医師+(いしぷらす)所属

着床とは?

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※画像はイメージです

卵管内で受精した卵子(受精卵)は、子宮内部に移動しながら35時間後には細胞分裂をはじめます。受精卵は細胞分裂を繰り返しながら発育し、受精後5〜7日頃には細胞数が数百個以上の胚盤胞となります。胚盤胞は子宮内へ移動し、子宮内膜にもぐり込んで周囲から栄養を得るようになります。

この状態を「着床」といいます。

排卵から妊娠まで

排卵、受精、着床、そして妊娠が成立するまで、どのようなことが起こっているのか、それぞれ見ていきましょう。

(1)排卵

女性が思春期を迎えると卵胞刺激ホルモンが分泌されるようになり、卵巣内にある卵胞が成長していきます。卵胞が成長するにつれて卵胞からはエストロゲンという女性ホルモンが分泌されます。

卵胞が18〜20mmほどになると、分泌されるエストロゲンの量はピークに達し、さらに黄体ホルモンも分泌されて卵胞から卵子が排出されます。これが「排卵」です。

排卵された卵子は卵管采(らんかんさい)と呼ばれる房状の部分でキャッチされて卵管へと移動し、子宮内部に向かいます。

(2)受精

移動した卵子は、腟内に射精された精子と卵管の広がった部分(卵管膨大部)で出会います。ここで精子と卵子は合体し「受精」が起こります。

卵子を排出した卵胞は「黄体」となり、子宮内膜を厚く、柔らかくするプロゲステロンというホルモンを分泌します。卵子が受精しなかった場合、黄体はプロゲステロンの分泌を止めて「白体」となり、月経時に排出されます。

受精しなかった場合、卵子の生存期間は排卵後12〜24時間、卵管に達した精子の受精能保有時間は24時間以内と考えられています。

(3)着床

受精卵は細胞分裂を行いながら子宮内部へと移動します。受精後3〜4日頃になると受精卵は成熟して胚盤胞となり、子宮内部に達します。子宮内部の子宮内膜はプロゲステロンの作用によって厚く、柔らかい海綿状態に保たれており、胚盤胞はその子宮内膜にもぐり込むように侵入していきます。

子宮内膜に入った胚盤胞は絨毛という根のような組織をつくり栄養摂取と定着を行って、受精後12〜13日頃に「着床」が完了します。

(4)妊娠

着床した胚盤胞からは妊娠を維持するためにヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)という性腺刺激ホルモンが分泌されるため、尿中にこのホルモンが検出されるのが「妊娠」のサインとなります。

絨毛は後に胎盤となり、胎児への栄養供給を行います。受精卵が子宮内膜へ着床し、「胎芽」、「胎児」、胎児を発育させるために必要な胎盤や臍帯などの「胎児付属物」が子宮内に誕生した状態が「妊娠」です。

妊娠期間は、 ①妊娠初期 ②妊娠中期 ③妊娠後期 の3つに分けられます。

着床は自覚できる?

着床が成立すると、妊娠を維持するために黄体がプロゲステロンを分泌し続けて子宮内膜を厚く、柔らかい状態に保ちます。

この時点では胚盤胞はまだ肉眼で見えず、子宮の大きさも変わりません。着床時の自覚はほとんどないといわれています。

ホルモンバランスの変化により、熱っぽい、微量の出血、おりものの変化、頭痛、吐き気などさまざまな体調の変化がみられますが、個人差があり着床を自分で判断するのは不可能です。

着床・妊娠を確定するまでの流れ

市販の妊娠検査薬

着床が始まると、胚盤胞はhCGと呼ばれるヒト絨毛性ゴナドトロピンを分泌します。妊娠時以外には分泌しないホルモンのため、妊娠を判定する検査に使われています。

妊娠検査薬はhCGに反応する抗体を使用して作られており、尿を加えると抗原抗体反応が起こって妊娠が判定できる仕組みです。

通常、妊娠の判定は産婦人科外来で行われますが、市販の妊娠検査キット精度が高くなったこともあり、自分で調べることも可能です。

経腟超音波検査

妊娠が正常かどうかを確認するために、プローブを膣から入れて行う超音波検査です。最近では妊娠4週半ばの胎嚢が確認できるようになったため、妊娠初期からの検査が可能となりました。

着床の異常・妊娠の不成立について

妊娠検査キットで陽性でも、子宮以外の場所に着床する「異所性妊娠」や「流産」などで、妊娠が成立しない場合があります。

異所性妊娠(子宮外妊娠)

「異所性妊娠」とは、子宮体部内膜以外の場所に起こった妊娠で、妊娠初期の代表的な異常妊娠のひとつです。一般には子宮外妊娠という言葉が多く使われているため、患者さんには子宮外妊娠と説明される場合もあります。

異所性妊娠の発症率は妊娠の1~2%といわれており、着床した場所によって次のように分類されます。

①卵管妊娠(卵管膨大部妊娠、卵管峡部妊娠、卵管間質部妊娠、卵管采/漏斗部妊娠) ②腹膜(腹腔)妊娠 ③卵巣妊娠 ④頸管妊娠 ⑤帝王切開瘢痕部妊娠

卵管妊娠は「卵管膨大部妊娠」「卵管峡部妊娠」「卵管間質部妊娠」「卵管采/漏斗部妊娠」に分けられます。最も多いのが卵管膨大部妊娠で、異所性妊娠の約90%を占めます。異所性妊娠が起こった部位により、原因や症状は様々です。

<卵管妊娠>

異所性妊娠の約98%は卵管妊娠で、近年増加傾向にあります。その理由として、クラミジアによる卵管炎等の骨盤内炎症疾患や、生殖補助医療による治療の影響などが考えられています。

卵管は薄くて狭いため、ここに着床すると、卵管が胚盤胞の成育や絨毛の侵食に耐えられなくなり妊娠早期に流産や破裂が起こります。

初期症状としては無月経や不正出血などがみられますが、自覚症状がないことがほとんどです。卵管流産や卵管破裂が起こると多量の腹腔内出血や激しい下腹部痛が起こり、急激な血圧低下によりショック症状となることがあります。

卵管妊娠の治療は手術療法が基本で、状況に応じて卵管切除または卵管保存手術が選択されます。

流産

「流産」とは妊娠が22週未満で終わってしまうことを指します。妊娠が自然に中断される場合を「自然流産」、人工的に妊娠を中絶することを「人工流産」といいます。

自然流産は全妊娠の約15%といわれ、そのうち約8割以上が妊娠12週未満となっています。原因は様々で解明されていませんが、染色体異常が主な原因と考えられています。一般的には経産婦および35歳以上に多い傾向があります。

流産は、不正出血や下腹部の痛みの有無、超音波検査による胎嚢の有無・大きさや胎児(胎芽)の心拍数の確認の結果から判定されます。

流産が始まると強い下腹部痛と多量出血を訴えます。胎芽や胎児などがすべて子宮外に自然に排出される「完全流産」では出血、腹痛等は治まってきている場合が多く経過観察となることが多いのですが、一部が子宮内に残る「不全流産」では手術で内容物を取り除くことが必要です。

胎児が子宮内で死亡しても症状がなくそのまま子宮内に留まる「稽留(けいりゅう)流産」も、子宮内容物の摘出手術を行いますが、自然に排出されることを期待して経過観察となることもあります。

また、非常に早期に妊娠反応が確認できたにもかかわらず、超音波検査で胎嚢の確認ができる前に流産となる場合があります。この場合は特に治療は必要ありません。

〈切迫流産〉

流産の危険性が非常に高くなっている状態をいい、安静が必要です。

まとめ

着床により、ホルモンバランスが変化するため、体調の変化が見られる場合があります。しかし、着床したかどうかを自分で判断することはできません。着床すると、hCGというホルモンが尿中に検出され、妊娠検査キットに反応するようになります。妊娠の可能性がみられたら、妊娠の確定や妊娠が正常かどうかを確認するために、早めに産婦人科を受診しましょう。

(保健同人社)


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情報提供元:マイナビウーマン子育て



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