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【医師監修】てんかんって何? 原因や検査方法、治療とケア対策まとめ

目次

子どもに多いとされている、「てんかん」。子どもの突然の発作に驚いてしまう人も多いでしょう。今回は「てんかん」の症状や原因について説明していきます。

この記事の監修ドクター

おひさまこどもクリニック金髙太一先生 十条駅すぐ。小児科専門医。3児の父。感染症、アレルギーが得意です。HPも自信作です、ご覧下さい。 http://ohisamakodomo.com/

てんかんとは?

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てんかんとは、数々の成因によってもたらされる慢性の脳疾患のこと。大脳に突如として発生する激しい電気的な異常興奮によって現れる発作(てんかん発作)が特徴で、さまざまな臨床症状や検査所見を伴います。

てんかんの原因は?

大脳のニューロンは、ふだん規則正しいリズムで動いています。しかし、何らかの原因でこのリズムが突如乱れ、激しい電気的な乱れが生じることによりてんかん発作が起こります。てんかん発作は、繰り返し起こることが多いのが特徴です。通常、1回だけの発作では「てんかん」と診断されません。頻繁に発作が起きて初めて、「てんかん」という診断が下されます。

てんかんの症状とは?

脳の電気信号が乱れると、急に意識を失ったり、けいれんが起きたり、手足を突っ張らせたリ、泡を吹くといったさまざま症状がおこります。

主な症状として挙げられるのは、下記のようなものです。

・全身の筋肉が固くなって震えるけいれん ・一瞬、意識がなくなるけいれん ・筋肉がピクピク動くけいれん ・不規則な筋肉の動きのけいれん ・体の一部の筋肉が固くなって震えるけいれん ・記憶がなくなる ・行動異常

子どもに多いてんかん発作は、下記のようなものです。 ・点頭(てんとう)発作……頭がおじぎをするように倒れる、両手をバンザイするようにふり上げるなどの動作が特徴。乳児期にみられ、だんだん症状が悪化していきます。

・欠神発作(けっしんほっさ)……数十秒の間、意識だけ失い動作がストップ。就学前の子どもや、小学生の女の子によくみられると言われています。

てんかんの発作は、何秒かで治まることもあれば、数分の間発作が続くこともあります。発作そのものが致命的になることは滅多にありませんが、倒れたことによって頭など身体の一部がぶつかり、ケガをすることがあるようです。また呼吸が止まってしまうこともあるため、発作がおきたら状態をしっかり確認しましょう。

急に子どもが発作を起こして倒れ、けいれんしたり泡をふいたりしたら、親の方も動揺してしまいますよね。しかし、てんかんの発作は必ず自然に終わるもの。取り乱さず、冷静に子どもがどのような状態になったのか、どのくらい続いたのか正確に記録しておきましょう。それが後々の治療に役立ちます。顔色が悪かったり、呼吸が止まっていると思ったら救急に電話しましょう。

てんかんの種類

原因は人によってさまざまですが、大きく「症候性てんかん」と「特発性てんかん」に分かれます。

「症候性てんかん」は、脳に何らかの障害や傷があることによって起こるてんかんのこと。仮死状態や低酸素状態で生まれたり、脳炎・髄膜炎・脳出血・脳こうそく・脳外傷などの病気が原因でおこるとされています。

一方、さまざまな検査をしても異常が見つからない原因不明のてんかんのことを「特発性てんかん」と呼びます。

発症年齢

てんかんは、幼児期から高齢期まで幅広い年齢で発症します。特に多いのは脳の発達が不完全な時期である3歳以下で、てんかんの約80%は18歳以前に発病すると言われています。しかし、最近は65歳以上の高齢者の発症率が増えています。高齢化に伴い、脳こうそくや脳出血、脳腫瘍、アルツハイマーなどの病気が原因で、症候性てんかんを発症することが多くなるからです。

てんかんの検査

てんかんのような発作が数回起きたら、病院で検査を受けましょう。てんかんの診断は、脳の活動を見る脳波検査、血液・尿検査、問診です。発作をおこした本人だけでなく、発作の目撃者や介助者も一緒に診察に行って説明すると、より正確な診断が行えます。

脳波検査

てんかんは、脳の神経細胞の電気的発射によっておこります。脳波検査では、頭に電極を付けて、脳の電気信号を抽出します。

この検査は、てんかんであるかを診断するだけでなく、てんかんの発作型の判定にも役立ちます。痛みもなく、何回検査しても安心な検査ですが、頭に多くの電極を付けるといった普段とは異なるシチュエーションのため、恐怖心を抱く子どもも多いようです。

検査時間は約30分ほど。その間じっとしていることが必要で、泣いたり動いてしまうと正しく測定ができません。そのような心配がある場合、眠り薬を使って検査することもあります。

血液・尿検査

てんかんの発作はさまざまな原因でおこるため、原因を探るために血液や尿の検査をします。血液や尿で体の状態を調べておくことは、長期間にわたり薬物治療を行う上でも必要なことです。

CT検査やMRI検査など

CT検査やMRI検査などは、脳腫瘍や脳外傷などを画像で確認できるので、原因検索のために検査されることが多いようです。

問診

発作の状態や様子を詳しく医師に説明しましょう。発作は突然起こるため、どのような発作であったか、どのくらいの時間が続いたなど、本人は覚えていません。そのため、発作の状況・状態を目撃した親や家族が一緒に行き、医師に説明を行います。目撃者は、身ぶり手ぶりなどをまじえ、できる限り詳しく説明しましょう。保育園や幼稚園などで発作がおきた場合、介助をした保育士や幼稚園の先生も病院で説明してくれればベストです。

どこで受けることができる?

15歳未満の場合は小児科(特に小児神経科)を受診しましょう。かかりつけの小児科が脳波検査を行っていない場合、適切な医療機関を紹介してもらうこともできます。 15歳以上の場合は、精神科、脳外科、神経内科などがてんかんの診療を行っています。

てんかんの治療法

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てんかんと診察されたら、どのような治療法があるのでしょうか?かつては「治らない病気」と言われていたてんかんですが、今は内服薬を適切に飲み生活習慣を整えれば、多くは発作がおさまりやすくなると言われています。

子どものてんかんは治る可能性が高い

0歳から〜約15歳あたりまでに発症する「小児てんかん」の場合、抗てんかん薬で発作を抑え、脳の発達を妨げないようにすることで、完治する可能性が高くなります。体とともに脳も発達するため、80%は成人するまでに完治するという報告もあります。

抗けいれん薬を使用する

てんかん治療は内服治療が中心です。医師は、発作の様子や脳波検査、その他の検査の結果を参考に、10種類以上もの抗てんかん薬の中から薬を選んで処方します。

抗てんかん薬は長期的な服用が必要となります。いつまで飲み続けなくてはならないかは個人差がありますが、最後の発作から2〜4年の間発作が1回もなかった場合や、脳波の異常が2年以上みられないことが薬を止める条件として一般的なようです。「発作はしばらく起きていないから大丈夫」などと、自己判断で服薬を止めてしまうと、薬の効果が十分に出ず、危険が増えてしまうことも。また飲み合わせや症状によって、使用禁止となる薬もあります。服用に関しては、医師の指示をしっかりと守りましょう。

そのほかの治療方法

ほとんどのてんかんは、薬物治療でコントロールできますが、複数の内服薬を使用しても発作がおきる場合もあります。そのような場合は、脳の一部を切除し、電気信号の興奮を抑える外科手術を行うこともあります。そのほか、「ケトン食療法」という食事療法や、難治性てんかん患者を対象に小さな機械を体に埋め込む「迷走神経刺激療法」、ホルモン治療の「ACTH療法」という治療法もあります。専門医の判断でこれらの治療は検討されることがあります。

てんかんの症状を予防するには5つの対策

薬によって発作を抑えることができますが、それ以外の予防法も組み合わせれば、より安心して日常生活を送ることができるでしょう。てんかんの発作を誘因する因子を取り除くのが大切なこととなります。てんかんの種類によってリスクは異なりますが、一般的に注意すべきものを挙げます。

生活リズムを整える

生活リズムの乱れは、発作を誘発する原因となります。規則正しい睡眠、食事、毎日きちんと薬を服用するといった基本的なことが大切です。

光刺激を避ける

強い光で発作が誘発されることが報告されています。子どもの場合、テレビゲームやアニメ番組、映画などの強い光の刺激で発作が起こりやすくなります。チカチカとした光の演出がある遊園地の乗り物や、テーマパークのアトラクション、写真のフラッシュ撮影なども要注意です。

極度の疲労やスポーツ

監視や救助の体制が整っていれば、スポーツに制限はありません。適度な運動はストレス解消の効果もありますが、熱中しすぎて知らず知らずのうちに疲労が蓄積しているということもあります。特に子どもの頃は、自分の限界を知らないために無理しがちです。親や家族、友達、保育士や先生などが見守り、疲れすぎないように配慮しましょう。

情緒的な不安

「てんかんの発作がおきるのでは?」「みんなの前で倒れるなんて恥ずかしい」といった不安を常に抱えていることも、発作を引き起こす要因となります。薬をきちんと服用して、規則正しい生活を送っていれば、発作は抑えられるということを、子どもにもしっかり伝えておくことが大切です。

睡眠不足やストレス

睡眠不足やストレスや疲労があると、発作が起こりやすくなります。テレビゲームは睡眠不足になるだけでなく、光刺激で発作が誘因されるため、時間をしっかりと決めて守ることを心がけましょう。幼稚園のお泊まり保育や、学校の宿泊行事などのときは、子どもも興奮しているために十分に睡眠がとれない可能性もあります。これらの行事が控えている際は、前もって医師に対処法を相談しておくといいでしょう。

まとめ

多くの小児てんかんは、適切な治療で完治することができるとされています。てんかんの発作で子どもが必要以上に不安にならないように、普段から「大丈夫だよ」という親が安心させてあげることも大切ですね。子どもに規則正しい生活を送らせること、薬を正しく服用させること、ストレスや光刺激から子どもを守ることなど、親のサポートも不可欠となります。


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この記事の著者

マイナビウーマン子育て

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