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【医師監修】子供がなりやすいインフルエンザ脳症とは?原因と症状、治療法

目次

インフルエンザは、ウイルスに感染した後に重症化したり合併症を起こしたりする場合があります。インフルエンザ脳症もそのひとつです。今回は、インフルエンザ脳症について、どんな病気か、具体的症状、なりやすい年齢などを詳しく説明します。

この記事の監修ドクター

ほしこどもおとなクリニック院長星 礼一 先生 埼玉医科大学医学部卒業。天心堂へつぎ病院小児科(大分県)、埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター新生児部門等を経て、現在ほしこどもおとなクリニック院長。

インフルエンザ脳症とは?かかりやすい年齢と原因

インフルエンザ脳症とは、インフルエンザウイルスによる感染症に続いて起こる急性脳症、意識障害などを主な症状とする症候群のことを言います。

インフルエンザ脳症はどんな症状?

インフルエンザ脳症が疑われる症状には、意識障害、けいれん、異常言動・行動、嘔吐、瞳孔・眼球運動の異常などがあります。

けいれんや異常言動・行動はインフルエンザにかかるだけでも現れることもありますが、同時にインフルエンザ脳症の初発症状としてみられます。これらが脳症によるものかどうかの判断は難しいため、特に注意が必要です。重症化すると手足の麻痺、知的障害、てんかんなどの後遺症が残ることもあり、死に至る場合もあります。

インフルエンザ脳症の発生頻度とかかりやすい年齢

インフルエンザ脳症の発生頻度としては、2009-10シーズンから毎年およそ60~100人がかかっているという報告があります[※1]。

年齢別でみると、シーズンによって多少の差がありますが、0~4歳、5~9歳がほぼ同じくらいに多く、毎年、0~9歳までの子供で50~70%を占めています[※2]。

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※画像はイメージです

インフルエンザ脳症の原因は?

インフルエンザ脳症は、ウイルスの感染は脳以外の場所で起きていて、間接的に脳浮腫などの脳の障害を起こすことで発症します。よって脳炎とは違います。日本で見られ欧米ではあまり見られません。

インフルエンザ脳症の特徴的な3つの症状

インフルエンザ脳症の特徴的な症状として、意識障害、けいれん、異常言動・行動があります。これらの症状が重なると、さらに危険な状態になります。

意識障害

意識障害は、インフルエンザ脳症の特徴的症状の中でも最も代表的とされる症状です。 具体的には、 自分の名前が分からない、視線が合わない、呼びかけに反応が鈍い、痛みなどの刺激に反応が鈍い・無反応などの状態です。

けいれん

けいれんとは、全身または体の一部がぴくぴく、ガクガクと動くことです。けいれんが、複雑型のけいれん(体の左右非対称で起こる、繰り返すなど)の場合は特に注意が必要です。 悪寒との鑑別が大事です(悪寒は意識障害をきたさない)。

異常言動・行動

異常言動・行動の具体的な例として以下が挙げられます。[※3] ・両親がわからない、いない人がいると言う(人を正しく認識できない) ・自分の手を噛むなど、食べ物と食べ物でないものとを区別できない ・アニメのキャラクター・象・ライオンなどが見える、などの幻視・幻覚的訴えをする ・意味不明な言葉を発する、ろれつがまわらない ・おびえ、恐怖、恐怖感の訴え・表情 ・急に怒りだす、泣き出す、大声で歌いだす

これらの異常言動・行動が続いたり、意識の状態も悪い場合は特に注意が必要です。熱せん妄との鑑別が大事です(熱せん妄は速やかに回復する)。

意識障害、けいれん、異常言動・行動が合併したら

けいれん後に意識障害が現れた場合、また、けいれんに異常言動・行動などが合併した場合は、よりインフルエンザ脳症の疑いが強くなります。

インフルエンザ脳症が疑われる症状がみられたら

インフルエンザ脳症が疑われるけいれん、異常行動・言動はインフルエンザのみにかかった場合でもみられる症状で、医師でも鑑別が難しく、様々な検査をしながら判断します。

これらの症状が現れたら、注意深くみる必要があります。けいれんが5分以上続く、顔色が悪い、意識状態の回復がみられないなどがあれば、夜間でも受診の必要があります。その際は、症状がいつごろ、どのように、どのくらいの時間継続したかなどを医師に説明できるようにしておきましょう。

休日や夜間で、子供の症状などで受診を迷う場合は「子ども医療電話相談」に電話をかけて指示を仰ぐのもいいでしょう。

「子ども医療電話相談」電話番号→#8000

厚生労働省「子ども医療電話相談事業(#8000)について」 https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/10/tp1010-3.html

インフルエンザ脳症の診断と治療

様々な検査によってインフルエンザ脳症と診断されると、速やかに治療が開始されます。インフルエンザ脳症の診断は容易ではないため、場合によりモニター観察下で経過観察を行い意識状態の回復を待ちます。

インフルエンザ脳症の診断

診断は、患者さんの症状を診ながら頭部のCT検査・MRI検査、脳波検査などによって行います。全身の状態をみるために血液・尿・髄液検査を行うこともあります。また、他の病原体・他の疾患との鑑別をするための検査や測定なども行われます。

インフルエンザ脳症の治療

インフルエンザ脳症と診断された場合やインフルエンザ脳症が疑われる場合には入院となり、神経性ショックなど重症化に備え迅速に意識レベル、血圧、脈拍、呼吸、体温などの管理が行われます。その上で、インフルエンザウイルスを抑制する薬(抗インフルエンザ薬)、脳浮腫を軽減するためのステロイド薬や免疫グロブリンなどが投与されます。さらに個々の症状に合わせた治療が行われていきます。

まとめ

インフルエンザ脳症は、とくに子供がかかりやすい病気です。インフルエンザとインフルエンザ脳症の症状は似ているものもあります。脳症が疑われる症状がみられたら注意深く観察し、異常を感じたら医療機関を受診ましょう。インフルエンザの予防には、インフルエンザワクチン接種とインフルエンザにかかっても重症化を予防することが大切です。

(島田直子/毎日新聞出版MMJ編集部)


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マイナビウーマン子育て

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