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豊島区も期待の「コマワリキッチン」とは? めざすは食のスター誕生と商店街活性化!

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当記事はSUUMOジャーナルの提供記事です

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豊島区も期待の「コマワリキッチン」とは? めざすは食のスター誕生と商店街活性化!

時間単位でプロ仕様のキッチンが利用できる「シェアキッチン」が、2019年1月、豊島区に誕生しました。その名も「コマワリキッチン」。では、何ができ、どんな場所になのでしょうか。どんな人が利用するのか、また将来像についても聞いてみました。
自分のお店のような感覚で利用できる、「シェアキッチン」

近年、時間単位でオフィスとして利用できるシェアオフィスやコワーキングスペースは増えていますが、シェアキッチンは、文字通りその「キッチン版」で、時間単位でプロ仕様の厨房が利用できる施設です。

飲食店は店を構えようと思ったときに、資金面や許認可のハードルが高く、よほど本気でないと難しいもの。それがこの「コマワリキッチン」であれば、食品衛生責任者の資格さえとれば(1日の講習だけで取得ができる)時間単位で利用でき、「まずはどれだけ一般のお客様相手に通用するのか、腕試しができる」というわけです。ほかにも「パンづくりが好きで販売したい」「焼き菓子を通販で売りたい」「料理教室をしてみたい」というチャレンジの場として利用を見込んでいます。

取材で訪れたのは2月上旬、オープンから半月あまりでしたが、当日はコーヒーショップ「名前はまだない珈琲店」が営業していました。珈琲の焙煎を学んだ女性がレンタルできるキッチンを探していたところ、条件がぴったりの「コマワリキッチン」見つけ、すぐに利用を申し込んだとか。

名前はまだない珈琲店。都内でシェアキッチンを探していたときに、見つけて「ココだ!」と申し込み。トントン拍子に出店が決まった(写真撮影/嘉屋恭子)

名前はまだない珈琲店。都内でシェアキッチンを探していたときに、見つけて「ココだ!」と申し込み。トントン拍子に出店が決まった(写真撮影/嘉屋恭子)

ショップカード、コーヒーのパッケージなど、あちこちに猫の姿(写真撮影/嘉屋恭子)

ショップカード、コーヒーのパッケージなど、あちこちに猫の姿(写真撮影/嘉屋恭子)

コーヒーにあうマフィンも販売している。本格仕様のキッチンで、許認可を得ていて、安心して利用できるのがよいそう(写真撮影/嘉屋恭子)

コーヒーにあうマフィンも販売している。本格仕様のキッチンで、許認可を得ていて、安心して利用できるのがよいそう(写真撮影/嘉屋恭子)

「ここは本格的な調理機器を備え、菓子製造業と飲食店営業許可が取得済みなので、安心して利用できます。お客さまも増えてきて、手ごたえも上々です」と語ります。

住民の関心度合いも高く、取材中もさまざまな方から次々と「今度、ここを使ってみたいんだけど、モノの保管はどうすればいいの?」「今までどんなお店が出店したの?」とかなり本気の質問が投げかけられていました。「キッチンが借りられるのであればチャレンジしたい!」という潜在ニーズはかなりあるようです。

豊島区の公民連携事業に選定。でもなぜシェアキッチンなの?

今回、「コマワリキッチン」は築40年超のビル1階にあった空き店舗を、これまで空き家再生などを手がけてきた会社「ジェクトワン」がリノベーションおよび運営をしています。また、豊島区が公民連携事業として改修と運営費の一部を補助。では、なぜ「シェアキッチン」という業態が選ばれたのでしょうか。

豊島区役所の生活産業課の担当者は、
「豊島区は『としまビジネスサポートセンター』で起業や創業のお手伝いをしています。今回の『コマワリキッチン』でも連携して、新しいチャレンジを応援したいというのが選定理由です。また、商店街では高齢者の代替わりが課題になっています。将来的には『コマワリキッチン』でデビューをした人が、店舗を構えてくれたら、商店街の活性化にもつながると期待しています」と展望を語ります。

ジェクトワンの地域コミュニティ事業部チーフの布川朋美さんも「シェアキッチン」を提案した背景として、以下のように話します。

「この場所は、以前は中華料理店でした。空き店舗を再生するにあたり、近隣住民にヒアリングを行い、“夜、気軽に飲める場所がほしい”“コーヒー・お茶や軽食ができる場所がほしい”など、飲食に関する需要が高いことが分かりました。そこで、地域貢献、創業支援として当社の知見のあった“シェアキッチン”を提案したんです」

つまり、単なる一店舗の再生というより、「新しい才能を発掘する場所」「人が集い、にぎわいを生み出すコミュニティ拠点」としての狙いが強いようです。また、利用者としては、子育て中で現在、働いていない女性を考えていましたが、想像以上に幅広い世代からの問い合わせがあるよう。

厨房設備はガス、オーブン、水道それぞれ2台いれているので、2組の同時利用可能。テーマにそって料理対決する「料理の鉄人」ごっこもできる!?(写真撮影/嘉屋恭子)

厨房設備はガス、オーブン、水道それぞれ2台いれているので、2組の同時利用可能。テーマにそって料理対決する「料理の鉄人」ごっこもできる!?(写真撮影/嘉屋恭子)

「年齢性別問わず、お問い合わせをいただきます。もちこみパーティーや町内会の集い、ママ・パパ、サークルの利用など、使い方はまだまだ未知数です」(布川さん)

さらに、今年3月からは講師を招いて、創業支援の教室も開催予定。参加者は、何かをはじめてみたい人、意欲にあふれる人が集う場所でもあります。参加者同士、顔を合わせることでよい刺激が生まれるのも「シェアキッチン」ならではのよさといえるでしょう。

めざせ新しい食のスター! トキワ荘の復元とのコラボも期待大!

ちなみに、コマワリキッチンができた場所は、若き日の手塚治虫や藤子不二雄などが暮らした「トキワ荘」があった場所のすぐそば。マンガの才能が集った「元祖・シェアオフィス」のあった場所に「シェアキッチン」ができるのも、不思議な縁です。

トキワ荘の建物そのものはなくなっているが、跡地には石碑とモニュメントが立つ。来年にはミュージアムも完成予定で、新たな東京の名所になりそう(写真撮影/嘉屋恭子)

トキワ荘の建物そのものはなくなっているが、跡地には石碑とモニュメントが立つ。来年にはミュージアムも完成予定で、新たな東京の名所になりそう(写真撮影/嘉屋恭子)

「南長崎花咲公園にミュージアムができれば、観光客だけでなく、人の流れができるようになります。現在、南長崎には飲食店も少なく、またお土産品などはありませんが、このコマワリキッチンで、新しいお土産や名物、新しい何かができたらいいなと願っています。単なる消費の場だけでなく、何か行動を起こす、交流がおきる、そんなポテンシャルの高い場所と見込んでいます」(布川さん)

確かに、せっかく訪れたのであれば「何かお土産を買って帰りたい」というのが人情というもの。場所とのコラボでうまれるお土産には、期待したいところです。

「コマワリキッチン」は日替わりで店舗が営業しているため、「今日は何のお店?」と聞きにくる住民の人も多く、早くも地元に根付いているようすが分かりました。

また取材時に質問していた人の多くは「こんな場所があるなら、チャレンジしてみようかな」ととても意欲的なのが印象に残っています。食は万国共通の楽しみでもあります。トキワ荘でマンガのスターが誕生したように、「コマワリキッチン」で生まれた新しい食のスターが世界で活躍する--そんな日が来るのかもしれません。

●取材協力
コマワリキッチン
運営会社:株式会社ジェクトワン

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SUUMO

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