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【助産師解説】これって産後うつ?マタニティブルーズとは違う?<ママ体験談>

目次

妊娠後に、気分の落ち込みを感じる女性は少なくありません。今回は、ママたちの体験談とともに「産後うつ病」「マタニティブルーズ」の違いについて解説します。産後の心の変化を感じているママは、ぜひご覧ください。

この記事の解説助産師 佐藤 裕子先生 日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院の総合周産期母子医療センターで10年勤務。現在は助産院マタニティハウスSATOにて、妊娠から出産、産後のトータルケアを担っています。「日々ママや赤ちゃんに寄り添い、笑顔になってくれるのが何よりのやりがいです 」

産後すぐのママの心、どうだった?~ママ体験談~

待望の赤ちゃんと対面して幸せいっぱいなはずなのに、なぜか気分が落ち込む。 涙もろくなる…。このように心や感情のコントロールができず、戸惑うママも少なくありません。 まずは、産後すぐにママたちが体験した、リアルな心の状態を見てみましょう。

「子育てスタートに不安感」

「出張延期をお願いする」

「不安と孤独感」

「申し訳なくて泣いてしまう」

「赤ちゃんと一緒に泣く」

「完璧にこなさなければならない」

「疎外感と孤独感」

「自分でも『私、おかしい?』」

「『人生が終わった』と思い詰める」

「母が赤ちゃんをあやす姿に」

※マイナビウーマン子育て調べ 調査日時:2019年1月22日~1月28日

助産師、佐藤先生の解説

産後のママの心の状態は、不安定になることも少なくありません。このような状態は「マタニティブルーズ」「産後うつ病」などと呼ばれますが、実は、両者には別の明確な定義があります。ここでは「マタニティブルーズ」「産後うつ病」、それぞれの特徴と違いについて解説します。

マタニティブルーズの特徴

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Getty logo

マタニティブルーズは、分娩後3~10日ごろに始まり、2週間程度でおさまる情動不安定な状態を指します。基本的には長く続くことなく、「一時的な精神面での変化」である点が大きな特徴と言えるでしょう。

・症状 主な症状は、涙もろくなること。この他、軽度の抑うつ感、不安感、集中力の低下などがあります。

・発生頻度 日本では、出産をした女性の25~30%程度に現れるとされています。なお、欧米ではもっと多く、50~80%と言われています。

・治療 治療が必要ない場合も多いです。ただし2週間以上続く場合には、治療や観察が望ましいとされます。

産後うつ病の特徴

産後うつ病は、産後1~2ヶ月以内に始まり、2週間以上症状が持続します。

「憂うつな気分」「気持ちが落ち込む」というような状態を「抑うつ気分」といい、それが強い状態を「抑うつ状態」といいます。この状態が一定以上重い場合がうつ病とされます。 女性は男性に比べうつ病患者が2倍多いとされ、女性の5人に1人は生涯で一度はうつ病にかかると言われています。人生の中でも、特に産後はうつ病にかかるリスクが高いものの、マタニティブルーズと誤解して見過ごされるケースも少なくありません。

・症状 気分の落ち込み、不眠、不安感や焦燥感、自分を責めてしまう、育児への恐怖や不安などがあり、重症化すると自殺の危険性も指摘されています。

・発生頻度 出産した女性の10~15%ほどに現れるとされており、まれに入院が必要な重症になることもあります。

・治療 抗不安薬や抗うつ薬などによる薬物療法のほか、専門医の指導のもと生活の環境調整などを行います。

マタニティブルーズと産後うつ病の見分け方

マタニティブルーズの症状が一時的なものであるのに対して、産後うつ病は症状が長く続きます。具体的には「症状が2週間以上続く場合」には、産後うつ病である可能性が考えられます。

なお、産後うつ病のリスクを判定するためにはEPDS(エジンバラ産後うつ病質問票)という産後うつ病をスクリーニングする質問票も活用されています。

EPDSは「物事がうまくいかない時、自分を不必要に責めた」「はっきりとした理由もないのに不安になったり、心配した」「悲しくなったり、みじめになった」など10項目の質問に対し、その頻度や強さを4段階の選択肢から回答し、そのスコアによって産後うつ病の疑いのある人を見つけるものです。

退院後、1ヶ月健診の前に「産後2週間健診」を行う医療機関も増えていますが、その際、このEPDSの実施や問診などを経て、その後の対応を検討します。もし、心の状態で不安があるのであれば、2週間健診時に相談したり、1ヶ月健診を待たずに受診するようにしてください。

育児が楽しくない、すぐ泣いてしまう……そんな自分を責めないこと

出産という大仕事を終えたママには、体のみならず精神面にも変化が訪れます。ホルモンバランスの変化ほか、育児によって変化する生活環境の変化も、ママの心に影響すると考えられます。マタニティブルーズの場合、涙もろくなる、家事や育児にやる気が出ない、などということもあります。

育児はママひとりだけでがんばるものではありません。周囲に積極的にヘルプを求め、育児を手伝ってもらったり、一晩赤ちゃんを預かってもらうのもいいでしょう。ゆっくり眠ったり、気分転換の時間を作ることが必要です。

また、産後の抑うつ状態が続く場合は、産後うつ病が疑われます。産後うつ病の場合、早期診断・早期治療により、その後の早い回復が望めます。心の不調が長引くようであれば1ヶ月健診よりも前に、まずはかかりつけの産院に相談しましょう。

ママの今の気持ちを話せる相手はいますか?旦那さんや家族に話せるのであれば、今の心の内を打ち明けてみてください。もし、身近にそのような相手がいないのであれば、出産した産院のほか、支援センターなどに電話相談する方法もあります。

◆厚生労働省「精神保健福祉センター」(こころの健康についての相談窓口情報) https://www.mhlw.go.jp/kokoro/support/mhcenter.html ◆日本助産師会「女性健康支援センター」(助産師による相談窓口情報) http://www.midwife.or.jp/general/supportcenter.html

まとめ

マタニティブルーズのように、産後の精神的な落ち込みを感じることは、決して珍しいことではありません。たくさんのママたちが経験し、その多くが一過性のものです。しかし、心の不調が長引く場合は産後うつ病の可能性があります。決してママひとりで抱え込むことなく、まずは電話でもいいので迷わず医療機関などに相談しましょう。 大切なことは「パパや家族、各種サービスなど、周囲のサポートを仰ぐこと」「精神的な不調が2週間以上続く場合は、かかりつけの産院など専門家に相談すること」です。

(文・構成:マイナビウーマン編集部、監修・解説:佐藤裕子先生)

※画像はイメージです


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マイナビウーマン子育て

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