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【医師監修】生理がこない。生理前の兆候と妊娠初期症状の違いについて

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目次

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女性は妊娠すると生理が止まり、体内で大切な命を育みます。しかし生理が来ないからといって妊娠しているとは限りません。妊娠以外の心理的・身体的要因で生理が遅れることもあるからです。生理前の兆候と妊娠初期に起こる症状の違いを理解していきましょう。

この記事の監修ドクター 浅川恭行先生 平成5年 東邦大学医学部卒業、同東邦大学大学院医学研究課入学、横須賀聖ヨゼフ病院を経て平成21年より東邦大学医療センター大橋病院 産婦人科講師。平成23年より医療法人 晧慈会 浅川産婦人科 理事。平成28年より同産婦人科、理事長、院長。医学博士、日本産科婦人科学会専門医、日本内視鏡外科学会技術認定医、日本産婦人科医会幹事、日本産科婦人科内視鏡学会理事、日本女性医学会 評議員

⽣理のしくみを知ろう

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生理(月経)は通常、約1カ月の間隔で起こり、数日で自然にとまる子宮内部からの周期的な出血のことを言います。月経期、卵胞期、排卵期、黄体期の4つの時期にわけられ、卵巣と子宮ではダイナミックな変化が起こっています。

まず卵胞期では、卵巣内の卵胞から分泌されたエストロゲン(卵胞ホルモン)というホルモンによって子宮内膜が増殖して厚くなります。これは受精卵を迎えるためのベッドを用意する段階です。

その後、エストロゲンの分泌量は徐々に増えていきますが最も多くなると脳下垂体が刺激され、黄体形成ホルモン(LH)が急増して卵胞から卵子などが排出される「排卵」が起こります(排卵期に移行します)。

排卵した卵胞は黄体となり、黄体ホルモンと呼ばれるプロゲステロンも分泌するようになります(黄体期)。プロゲステロンは、ベッドにふかふかのふとんをしくように、子宮内膜を受精卵が着床しやすい状態に変化させます。卵管内で卵子が受精すると、分裂しながら子宮内膜に着床し、ふかふかで栄養いっぱいのベッドで育つのです。受精卵が子宮内膜に着床して初めて子宮内の「妊娠」が成立します。

卵子が受精しなかった、あるいは着床しなかった場合は、黄体からのプロゲステロン・エストロゲン分泌量が減少し、不要になった分厚い子宮内膜がはがれ落ちて、血液、組織、粘液として腟から排出されます。このあと、再びエストロゲンが増加し始めると、子宮内膜が再生されて出血がとまります。

このように、生理以外の時にも女性の体内では赤ちゃんを作る準備を毎月行っているのです。

⽣理の周期と基礎体温の関係

生理の周期は28〜30日がもっとも多く[*1]、正常範囲は25〜38日、その変動は6日以内とされています。生理の持続日数は3〜7日が正常範囲とされています[*2]。

女性では排卵と生理の周期により、基礎体温に変化がみられます。排卵のある正常な周期では、基礎体温には排卵前(卵胞期)の低温期、排卵後(黄体期)の高温期がみられます。黄体期にはプロゲステロンの作用で体温が上昇し、高温期と低温期の差は0.3℃以上となります[*3]。

低温期から高温期に変わる期間は3日以内が正常とされ、基礎体温だけで排卵日をピンポイントに予測するのは困難ですが、低温期の最終日から高温期第1日目の間に排卵していることが多いとされています。

妊娠しない場合、高温期は11〜16日間持続して、低温期に変わり次の生理となります。妊娠した場合は、黄体からプロゲステロンの分泌が続くため、高温期が続きます。

生理の周期や日数には個人差や心身のストレスの有無といった状況による変動がありますが、まずは基礎体温を付けて自分の生理は正常な範囲にあるのかどうかに注意してみるようにしましょう。

⽣理が来ない……これって妊娠︖

生理の周期が正確な人ほど生理が遅れると不安を感じてしまいますね。しかし、生理が来ないからといって妊娠したと思うのは早合点かもしれません。

それまで規則的にあった生理が3カ月以上とまってしまうことを続発無月経といいます。原因は脳の視床下部、下垂体や卵巣、子宮の機能の異常と考えられ、なかでも多いのは視床下部の機能異常です。過度の運動やダイエット、精神的ストレスなどは視床下部に影響し、そうした異常を起こすことがあります。

無月経は、不妊の原因となる以外にも、エストロゲン不足による骨粗鬆症など女性の健康に影響を及ぼします。生理のない状態が3カ月以上続いた場合は、基礎体温を少しでも記録したうえで、医療機関を受診するようにしましょう。

妊娠超初期に起きる可能性がある6つの症状

つづいて、妊娠の初期症状について説明していきます。

妊娠初期には様々な症状が現れます。今から例を挙げて説明していきますが、これらの症状は人によっては全く現れなかったり、重い症状となって現れたりと個人差があります。どれか一つが当てはまるからと言って妊娠しているとは限りません。

(1)少量の出⾎(着床出血)

妊娠超初期に「着床出血」という少量の出血を伴う場合があります。これは受精卵が子宮内膜に着床したときに生じる出血です。

データによってばらつきがありますが、妊婦の数%~3人に1人程度にみられるとされています[*4, 5]。出血の色は一般に明るいピンク色や暗い茶色です。

通常、生理開始予定日の数日前に始まり最長3日間ほど続きます。生理と間違えやすいですが、妊娠時には他の初期症状を伴うことが多いです。着床出血は正常な妊娠でも起こる現象で、超音波検査で子宮内に胎芽(胎児)が確認されていれば問題ないとされています。

(2)倦怠感・眠気

倦怠感も妊娠超初期によくみられる症状です。この時期はプロゲステロンが上昇し、その作用で眠気を感じることもあります。

(3)吐き気・むかつき

いわゆる“つわり”という症状で、妊娠5〜6週ごろから現れて、12〜16週ごろまでに自然に消えます。妊婦の50〜80%[*6]が経験し、初めて妊娠する女性に多いとされています。

人によっては妊娠後、早い時期から吐き気を感じますが、症状が軽かったり、まったく出ない人もいます。つわりの原因ははっきりしていませんが、妊娠により分泌されるホルモン量の変化が影響しているのではないかと考えられています。

(4)乳房の張りや痛み

妊娠するとホルモンの変化によって乳房が刺激を受けやすくなったり、張ることがあります。出産後に母乳を出すために、妊娠初期から乳腺組織や乳管が発達してくるからです。

しかし、体がホルモン変化になれてくるにしたがい、これらの症状は数週間で弱まる傾向にあります。

(5)腹痛、お腹の張り、腰痛

ホルモンの変化によって、生理が始まるころに感じるような、お腹の張りが現れることもあります。ホルモンの変化は、胃や腸などに作用して食物の通過を遅くし、便秘を引き起こすことがあり、これも腹痛やお腹の張りといった症状として感じることがあります。

また、腰痛に悩まされる妊婦は多く、これは妊娠中に分泌されるホルモン(エストロゲン、プロゲステロン、リラキシン)の影響で腰痛が起こりやすくなるからです。

なかでもリラキシンというホルモンは分娩に備えて恥骨間の靭帯をゆるめる作用があり、その影響で腰や背中に負担がかかり腰痛が発生します。

(6)イライラ、怒りっぽい

妊娠初期は体内でホルモンが大量に分泌されるため、泣きやすくなるなど感情的になることもあります。気分が変わりやすいこともよく起こります。

これらの6つ、実はPMS/PMDD(妊娠していなくても)でも起こる︕

妊娠超初期に現れる症状をご紹介しましたが、驚くことに、これらすべては「生理前の前兆」としても現れる可能性があります。

生理のある女性の約70〜80%が生理前に何らかの症状を自覚しています。生理前5日間に特定の精神的、身体的な症状が、3回の生理で続いてみられる場合、「月経前症候群(PMS)」と診断されます[*7]。

PMSの診断基準によると、精神的症状として、抑うつ/怒りっぽい/イライラ/不安など、身体的症状としては、乳房の張り・痛み/腹部の張り/頭痛/むくみや体重の増加/関節痛・筋肉痛などが挙げられています。また、精神的症状が重い月経前不快気分障害(PMDD)という疾患になると、食欲不振または過食や嗜好の偏り、寝すぎるまたは不眠、倦怠感、感情が不安定など、やはり妊娠初期にみられるような症状が現れるのです。

PMSを誘発する要因の1つは黄体ホルモン(プロゲステロンなど)で、黄体ホルモンに対する感受性が高いために起こると言われています。妊娠初期にもプロゲステロン分泌が高まり始めるため、PMSの症状と共通点が多いのかもしれません。

なお、妊娠超初期にしてもPMS/PMDDにしても、症状には個人差があり、症状のみから妊娠超初期であるのか、PMS/PMDDであるのか判断することはできません。

妊娠超初期とPMS/PMDDの⾒分け⽅

これまでに紹介した「症状」のみから区別はできませんが、「妊娠している場合」は大きく以下の3つの方法でその可能性が高いかどうかを推測することができます。

(1)妊娠検査薬を使ってみる

市販の妊娠検査薬(妊娠診断補助試薬)は、妊娠初期に胎盤絨毛から分泌されるホルモンを尿から検出します。生理開始予定日の約1週間後から使用できる通常タイプと、検出感度が高く生理開始予定日から検査できる早期妊娠検査薬の2種類があります。 妊娠検査薬はあくまでも診断の補助。陽性の反応が出たら、妊娠を確定するために、産婦人科を受診しましょう。

(2)基礎体温・⾼温期が2週間以上続けば妊娠かも

基礎体温を把握しておくことも妊娠の初期確認には有効な方法です。「⽣理周期と基礎体温の関係」で説明したように、通常は高温期のあと低温期に移行して生理が来ますが、高温期が17日以上続いている場合、妊娠の可能性が高いと考えられます。

妊娠検査薬を使用してみるか、産婦人科を受診してみましょう。

(3)おりものに変化が起きる

妊娠すると、エストロゲンの作用によって腟分泌物が増え、おりものが増える傾向にあります。ただし、もちろんおりものの変化だけでは妊娠の確定はできません。

妊娠以外でも、腟内の感染が原因でおりものの変化が起こることもあります。 木綿豆腐のような不透明な白でぼろぼろとしていたり、悪臭がある、黄色や黄緑色、灰色がかった白色のおりものがあり腟にかゆみなどや焼けるような感じを伴う、濃い黄色や緑色のおりものがあり頻尿や排尿時の痛みを伴うときなどには感染症の可能性がありますので、医療機関を受診しましょう。

まとめ

健康な女性の身体は常に妊娠に備えて準備をしています。体内で自覚できない変化が毎日のように起こり、妊娠につながらなければ生理が起きて、またいちからやり直し、これを閉経まで繰り返すのです。

そして妊娠すると今度は出産に備えて大量のホルモンが分泌され始め、感じ方には個人差があるものの、身体は大きな影響を受けるようになります。

一方、現代の女性を取り巻く仕事、家庭内での役割は多岐にわたり、非常にストレスの多い生活を強いられます。ストレスフルな生活が続くとホルモンバランスは崩れがちになり、情緒が不安定になってイライラしたり、排卵が止まる無排卵月経などにもつながりかねません。

なお、現代の女性は初経が早く、初産が遅く、出産回数が少なくなったことで、生涯で経験する生理の回数が昔の女性よりずいぶん多くなっているとも言われています。

このように日々ホルモンの変化に左右されている女性が妊娠に気が付くためには、普段から自分の体と心の変化に気を配っておくことです。「いつもと違うな」この感覚を大切にして、それがいつごろからか、どのくらい続いているのかをメモして記録に残しておくことは、一つの判断材料になるでしょう。

基礎体温表をつける事は体の小さな変化を知る手段ですので、ぜひ生活に取り入れてみてください。また、最近では生理日や排卵日を予測するアプリもたくさんあるので、まずはそこから始めてみるのもおすすめです。

自分の体に興味をもって、妊娠初期の小さな変化を察知する手助けにしてくださいね。

(文:小林晋三/毎日新聞出版MMJ編集部/監修:浅川恭行先生)

※画像はイメージです


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情報提供元:マイナビウーマン子育て



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