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サンワカンパニー社長の自邸を初公開!“家一軒丸ごと自社製品“への第一歩  あの人のお宅拝見[13]

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当記事はSUUMOジャーナルの提供記事です

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サンワカンパニー社長の自邸を初公開!“家一軒丸ごと自社製品“への第一歩  あの人のお宅拝見[11]

住宅設備機器・建築資材業界において、ネット販売を推進しているサンワカンパニー。若き山根社長は、ミラノサローネ(世界的なインテリアデザインの見本市)でも日本企業で初めて賞を受賞するなど、デザイン性の高い商品をリーズナブルな価格で提供するべく建築業界の流通革命に挑んでいる。昨年ご自宅を建築したと聞き、まだメディアに出していないお宅を初取材させていただきました。連載【あの人のお宅拝見】
「月刊 HOUSING」編集⻑など長年住宅業界にかかわってきたジャーナリストのVivien藤井繁子が、暮らしを楽しむ達人のお住まいを訪問。住生活にまつわるお話を伺いながら、住まいを、そして人生を豊かにするヒントを探ります。35歳山根社長、グローバルなバックグラウンドが挑戦の源

普段、私が山根社長にお会いするのは東京・青山のショールームやミラノサローネですが、サンワカンパニーの本社があるのは大阪府大阪市。なので、ご自宅は関西。中でも憧れの住宅地である“THE 阪神間”なスゴい立地に新築されました。
社長宅は当然、外観撮影NG……。コンクリート打ち放しとだけご紹介。
エントランスまでお出迎えいただき中に入ると、まず玄関の広さとデザインに圧倒されます!

床のタイルは1枚75cm角、横に4枚=3m幅の玄関は豊かさの象徴。トールキャビネットがダークなオーク材で落ち着いた空間に。正面には名和晃平作のアートが、あつらえたように納まっていた(写真撮影/NOB 川谷)

床のタイルは1枚75cm角、横に4枚=3m幅の玄関は豊かさの象徴。トールキャビネットがダークなオーク材で落ち着いた空間に。正面には名和晃平作のアートが、あつらえたように納まっていた(写真撮影/NOB 川谷)

その先に待ち受けていたのは、さらに広いワンルーム空間。リビングダイニングの奥にオープン・キッチンがあります。床壁、キッチンなど建材はふんだんに自社商材が使われています。
リビングの上は大きな吹抜けになっています。奥のダイニングテーブルでお話を伺いました。

昨年の6月に完成入居された新居。3年前の土地購入後、設計・建築に「妥協無しにやらせていただいたので、設計だけで2年かかってしまいました」と山根社長。

玄関から続く大判のタイル床は床暖房。「広いので冬場の暖房は心配しましたが、床暖房だけで十分でした」。壁は光触媒機能の塗装『オプティマス』(照明が当たると空気を浄化)(写真撮影/NOB 川谷)

玄関から続く大判のタイル床は床暖房。「広いので冬場の暖房は心配しましたが、床暖房だけで十分でした」。壁は光触媒機能の塗装『オプティマス』(照明が当たると空気を浄化)(写真撮影/NOB 川谷)

創業者である父上の急逝によって、伊藤忠商事で会社員をしていた山根社長が会社を継がれたのは2014年、30歳のころ(当時、東証マザーズ上場企業で最年少)。それから数年でやっとご自身の体制に社内は整ってきたようです。相当な苦労もされているはず……。
「自分自身、二代目という立場に抵抗もありましたが、“明日から社長やれ”って言われる境遇なんて、そう無い訳ですから」と意を決し、会社経営に邁進されてきた。

「親とは別の仕事に就きたくて、商社務めではアパレル担当でした。だから建築業界のことも一から勉強」。外から入ったからこそ業界の不合理を流せない、“異端児”たる所以(写真撮影/NOB 川谷)

「親とは別の仕事に就きたくて、商社務めではアパレル担当でした。だから建築業界のことも一から勉強」。外から入ったからこそ業界の不合理を流せない、“異端児”たる所以(写真撮影/NOB 川谷)

建築業界では成功例が少ない“住宅設備機器と建築資材のインターネット販売・キッチンの海外販売”に挑戦しています。
「ものづくりで成功するには、顧客に好きなブランドとして指名してもらえることが必要」と、山根社長はNO.1ブランドを目指して国際見本市へ出展しました。
昨年は【ミラノサローネ・アワード/Salone del Mobile.Milano Award】を受賞し、世界から注目されるブランドになりました。(詳しくは、昨年の記事『ミラノサローネ2018リポート!キッチンもインスタレーションも“JAPANESE”が注目の的』)

【ミラノサローネ・アワード】を受賞した展示。世界から出展した企業1841社の中で3社が選出された。今年亡くなったイタリアデザインの巨匠アレッサンドロ・メンディーニ氏がデザインしたコンパクト・キッチンも展示(写真提供/サンワカンパニー)

【ミラノサローネ・アワード】を受賞した展示。世界から出展した企業1841社の中で3社が選出された。今年亡くなったイタリアデザインの巨匠アレッサンドロ・メンディーニ氏がデザインしたコンパクト・キッチンも展示(写真提供/サンワカンパニー)

世界の有名インテリア・ブランドが集まるミラノサローネに出展するというのは、会社として大きな決断。
「実は大学生時代に2年間、フィレンツェに留学していたのですが、そのときに父がミラノサローネへ視察に来て通訳に駆り出されたんです」
現地で学生の山根社長が見た驚きと感動が、10年後の出展、受賞につながっていると思うと、これは父上のお導きではないかと感じました。

イタリア語のほかに、英語はもちろん、上海駐在経験から中国語も話せる山根社長。それも手伝ってか、ミラノサローネでは国際コンテストの審査員も務められました。

新人デザイナーの登竜門【サローネサテリテ・アワード】の受賞者を囲んだ審査員たちの中で、山根社長はアジア代表的な存在(写真提供/Salone del Mobile.Milano)

新人デザイナーの登竜門【サローネサテリテ・アワード】の受賞者を囲んだ審査員たちの中で、山根社長はアジア代表的な存在(写真提供/Salone del Mobile.Milano)

今年のミラノサローネには仕事の都合で渡航されませんでしたが、私が見学してきたことをご報告しました。

ミラノ市内イタリアの販売代理店ショールームで、Karimoku New Standardとのコラボ・キッチンを展示(写真撮影/藤井繁子)

ミラノ市内イタリアの販売代理店ショールームで、Karimoku New Standardとのコラボ・キッチンを展示(写真撮影/藤井繁子)

「来年もミラノサローネでは、日本のプロダクトを日本の技術と感性で勝負したいと思っています。外国人に媚びない仕事をしたいですね」
アジアを中心にグローバル展開をしていますが、今後山根社長は北米にも関心をもっているようです。

迫力のモダンデザイン・キッチンは、もちろん自社製品

さて、とても楽しみにしていたご自宅のキッチンを拝見。
中庭を囲んでコの字型に設計された1階の一番奥、天井材を変えることでキッチンはリビング・ダイニング空間と緩やかに区切られています。そのキッチン天井が一段下がっている中に、業務用エアコンをビルトイン。黒い部分、窓枠とそろったデザインで綺麗に収まっています。

モデルのように可愛い奥様に立っていただくと、キッチンの大きさがよく分かります。横幅は3.6m。レンジはシンクの背後に壁付けで(写真撮影/NOB 川谷)

モデルのように可愛い奥様に立っていただくと、キッチンの大きさがよく分かります。横幅は3.6m。レンジはシンクの背後に壁付けで(写真撮影/NOB 川谷)

こちらも自社製品のキッチン『エレバートEX』。黒の鏡面仕上げ、カウンタートップはステンレス。木製カウンターを付けてL字型にレイアウト。奥のキャビネットとビルトイン冷蔵庫も一面でスッキリデザイン(写真撮影/NOB 川谷)

こちらも自社製品のキッチン『エレバートEX』。黒の鏡面仕上げ、カウンタートップはステンレス。木製カウンターを付けてL字型にレイアウト。奥のキャビネットとビルトイン冷蔵庫も一面でスッキリデザイン(写真撮影/NOB 川谷)

キッチンも中庭に面しているので明るく、お子様たちが走り回る姿にも目が届きます。ボールを蹴ったり、木登りをしたりとワンパク兄弟、山根家のDNA!?

山根社長はマンション育ち。「戸建てに住むのは初めてで、この中庭で息子たちが遊ぶ姿を見ていて“これが戸建ての良さだなぁ”って感じます」(写真撮影/NOB 川谷)

山根社長はマンション育ち。「戸建てに住むのは初めてで、この中庭で息子たちが遊ぶ姿を見ていて“これが戸建ての良さだなぁ”って感じます」(写真撮影/NOB 川谷)

「自宅で夕食を食べることが少ないので、ダイニングより、このカウンターが私の定位置です」

お酒を飲まない山根社長。「家で食べるときは、オーガニック・サラダとかを買ってきて、ここで食べる程度です」(写真撮影/NOB 川谷)

お酒を飲まない山根社長。「家で食べるときは、オーガニック・サラダとかを買ってきて、ここで食べる程度です」(写真撮影/NOB 川谷)

テニスの腕前はプロ並み、オン・オフをストイックに全力で!

大きな吹抜けになっているリビングルーム、壁付けのスポット照明はFLOS社(イタリア)のもの。
「これ以外は、全てダウンライトで照明器具は付けませんでした」

吹抜けは5.6mダイニングテーブル上にもペンダント照明無しの潔さ。それによって、リビングからキッチンまで障害物無しに見渡せる(写真撮影/NOB 川谷)

吹抜けは5.6mダイニングテーブル上にもペンダント照明無しの潔さ。それによって、リビングからキッチンまで障害物無しに見渡せる(写真撮影/NOB 川谷)

そのリビングから見上げた、2階のガラス越しに見えるのは……ホームジム!

ミラーが一面に張られ、エクササイズに集中できるジム。「まだマシンもそろえてなくて、子どもの友達が来ると遊び場になってます(笑)」(写真撮影/NOB 川谷)

ミラーが一面に張られ、エクササイズに集中できるジム。「まだマシンもそろえてなくて、子どもの友達が来ると遊び場になってます(笑)」(写真撮影/NOB 川谷)

実は、このホームジムだけでなく、山根社長が毎日のようにフィットネス・ジムへも通う理由がありました。
何と、山根社長はプロを目指した経歴のあるテニスプレーヤー。
「学生時代は試合で海外を転戦していていました。そのころの“自分が外国人”としてのタフな経験は、今ビジネスでも役に立っていますよ」

HEAD JAPANの契約ベテランテニスプレーヤーとして活躍中。私もベテランプレーヤーの端くれなので、手ほどきをお願い(笑)。山根社長はサウスポー!(写真撮影/NOB 川谷)

HEAD JAPANの契約ベテランテニスプレーヤーとして活躍中。私もベテランプレーヤーの端くれなので、手ほどきをお願い(笑)。山根社長はサウスポー!(写真撮影/NOB 川谷)

出場されているトーナメントは、生半可にはできないレベルの大会なので「朝5時半から7時半、練習をしてから仕事に向かいます」(やっぱり、出来る人はストイック)

「テニスができることで、留学や駐在時の海外でも現地コミュニティーに早く溶け込むことができました」取材日の前日も大会に出場、日焼けして顔が赤くなっていた山根社長(写真撮影/NOB 川谷)

「テニスができることで、留学や駐在時の海外でも現地コミュニティーに早く溶け込むことができました」取材日の前日も大会に出場、日焼けして顔が赤くなっていた山根社長(写真撮影/NOB 川谷)

「仕事では社長という扱いをされますが、テニス仲間はいつまでたっても年功序列。そういう関係性って心地よくもあり、大切にしたいですね」

最後に、ご自身の体験も踏まえ、これから家づくりをする方へのアドバイスを伺うと
「自分が妥協したくない点を最初に決めておくことかな。広さなのか、内装なのかなど。それを実現するためには、自分で興味をもって情報を集めて勉強する。業者任せで、後悔してほしくないですからね」

今後は新居での経験がユーザー目線として、お仕事に反映されそう。仕事もテニスも“NO.1“を目指して挑戦し続ける山根社長の活躍には、私も目が離せません。

山根太郎
株式会社サンワカンパニー 代表取締役社長
1983年奈良県生まれ。関西学院大学経済学部卒業、在学時代はプロテニス選手を目指して海外を転戦。卒業後、2008年伊藤忠商事株式会社に入社。繊維カンパニーにて、2年の上海駐在。創業者である父の急逝により2014年4月株式会社サンワカンパニー入社、同年6月に代表取締役社長に就任。
著書『アトツギが日本を救う ――事業承継は最高のベンチャーだ』(幻冬舎)
株式会社サンワカンパニー
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SUUMO

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