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【医師監修】妊娠初期に運動しても大丈夫? 注意点とおすすめの運動方法

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目次

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妊娠4ヶ月までの妊娠初期は、気持ちも不安定になりがち。まずはリフレッシュのために運動を思いつく妊婦さんも多いのでは。適度な運動はもちろん体調を整えるのにも役立つでしょう。ただし 、妊娠中の運動には少し注意も必要です。ここでは「妊娠初期の運動」について、気を付けておきたいことなどを紹介します。

この記事の監修ドクター 浅川恭行先生 平成5年 東邦大学医学部卒業、同東邦大学大学院医学研究課入学、横須賀聖ヨゼフ病院を経て平成21年より東邦大学医療センター大橋病院 産婦人科講師。平成23年より医療法人 晧慈会 浅川産婦人科 理事。平成28年より同産婦人科、理事長、院長。医学博士、日本産科婦人科学会専門医、日本内視鏡外科学会技術認定医、日本産婦人科医会幹事、日本産科婦人科内視鏡学会理事、日本女性医学会 評議員

そもそも妊婦は運動してはいけない?

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妊娠初期に一番気をつけたいのは流産です。では、それに注意をはらいながら、妊婦さんが運動することは可能なのでしょうか?

妊娠初期の流産の原因は?

赤ちゃんがお母さんのおなかの外では生きていけない、妊娠22週よりも前に妊娠が終わってしまうことを流産といいます。

妊娠12週未満(妊娠3ヶ月まで)の流産を早期流産、12週以降に起こるものを後期流産と呼びます。

早期流産は胎児の染色体異常が原因で起こることが多く、この場合は受精した瞬間から正常に育つことができない運命の赤ちゃんであったということです。

一方、後期流産は、子宮頸管無力症や絨毛膜羊膜炎など母体側に原因のあることが多いとされています。

このように妊娠初期の一番の不安要素である流産にはさまざまな原因がありますが、早期流産の発生時期を過ぎた妊娠12週以降に、正常な妊娠経過を確認している場合には、適正な範囲内で体を動かす行為が流産につながるということは、ほとんどないといってよいでしょう。

むしろ、適度な運動には、ストレス解消や血行促進、むくみの軽減といった、プラスの要素がたくさんあげられます。

誰でも運動していいの?

日本臨床スポーツ医学会産婦人科部会の「妊婦スポーツの安全管理基準」[*1]では、運動してもよい妊婦の条件として以下の4項目をあげています。 ・現在の妊娠が正常で、かつ過去の妊娠に早産や反復する流産がないこと ・単胎妊娠(双子など多胎でないこと)で、かつ胎児の発育に異常が認められないこと ・妊娠後に新たにスポーツを開始する場合は、原則として妊娠12週以降にすること。また、妊娠経過に異常がないこと ・十分なメディカルチェックのもとで、特別な異常が認められない場合には、スポーツの終了時期については特に制限しない。

また、高血圧症、糖尿病、肥満症などの妊娠中の合併症の予防と治療を目的とする運動療法は、専門医と相談の上、十分な注意が必要 、とされています。

妊娠前から継続していたスポーツは?

妊娠前から行っているスポーツについては、基本的には妊娠したからといって中止する必要はないとされていますが、運動強度については制限する必要があるとされています(妊婦さんが行う場合の運動強度については、後述の「注意点1:妊婦さんに適した強さ」を参照してください)。

体調不良の時は?

妊娠中の運動で忘れていけないことは、体調に十分に注意し、決して無理をしない、ということです。

妊婦スポーツ教室などに参加する場合は、運動開始前後に母体血圧、心拍数、体温、子宮収縮の有無、胎児心拍数測定などのメディカルチェックを受けることが必要とされています。

個人でスポーツを行う場合は、スポーツを行っていることを産科主治医に伝えておき、スポーツ前後に心拍数を確認し、終了後にはお腹の張り(子宮収縮)の有無や胎動の変化に注意することを忘れないようにしましょう。

妊娠初期におすすめの運動4つと注意点

日本産科婦人科学会の診療ガイドライン[*2]によると、妊娠中に少なくとも週2~3回の有酸素運動(エアロビック・エクササイズ)を行っている妊婦さんでは、早産率を増加させずに身体機能を増進・維持できる、という調査結果が報告されています。

妊娠中の運動は低出生体重児のリスクを増加させることなく、巨大児出生のリスクを低減する、ということもいわれています。(ただし、妊婦に医学的・産科的に問題がない場合に限ります)

すでに紹介したように妊娠中に新たに運動を始める場合は、妊娠12週(妊娠4ヶ月)以降に開始するようにしましょう。

実際、マタニティスポーツの教室は、妊娠13週ごろや、妊娠中期に入る16週ごろから入会を受け付けていることが多いようです。入会の際に診断書が必要な場合は主治医に相談するようにしましょう。

また、どの運動でも妊婦さん向け教室を選ぶ際は、実施する前に、体重と血圧の測定、医療資格者による赤ちゃんの心音の確認などのメディカルティックを行ってくれる施設を選ぶと安心です。

<1>ウォーキング

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有酸素運動かつ全身運動で楽しく長続きするもの、という妊婦運動の推奨基準からいうと、ウォーキングは最適です。歩く、ということは誰でも気軽に始められるもの。汗ふきタオルと水分補給のための飲み物を忘れず、ウォーキング用のスニーカーなど履きやすい靴を選ぶことも重要です。

一度にたくさん歩くより、少しずつこまめなウォーキングを継続するようにしましょう 。上に小さなお子さんがいる時は、一緒にお散歩すれば一石二鳥ですね。 ただし、真夏の炎天下や高温多湿の熱中症のおそれのある環境でのウォーキングは禁物です。妊娠初期に著しい体温の上昇があった場合、胎児奇形の原因になるとされているからです。

また、転倒の恐れのある段差や傾斜の大きい場所、自転車が歩道を頻繁に行き交うような交通量の多い場所でのウォーキングは避け、なるべく平坦で安全な道を選んで歩くようにしましょう。

<2>ヨガ

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ヨガで最も大切にされているのは呼吸法ですが、ヨガにより習得した呼吸法はお産の際にも役立つでしょう。また、マタニティヨガのアーサナ(座法・体位)を正しく学び、体幹を鍛えて筋肉をほぐすことによって、腰痛や肩こり、便秘、足のつりなど、妊娠中の不快な症状の予防や改善が期待できます。

分娩時に必要な筋肉の使い方や姿勢をイメージしながら呼吸法と合わせて習得することで、お産の練習にもなるでしょう。 通常のヨガの動きの中には、腰をひねったりうつぶせになったり、妊婦さん向けではない動きも含まれていますので、教室を選ぶ際はマタニティ専門のヨガがおすすめです。

マタニティヨガでは、妊娠中の体に無理のないポーズで体と心をときほぐし、プログラムの最後には、楽なポジションでメディテーション(瞑想)、呼吸法を行い、ゆったりとした気分で心身の調和を図ります。

<3>スイミング(マタニティアクア、アクアビクス)

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水中での運動には、水圧、抵抗、浮力などの特性があるため、重いお腹を気にすることなく、楽しく体を動かすことが出来ます。力まずゆっくり泳ぐことや、水中ウォーキングなどは運動不足の解消に効果的です。

しかし、お腹に力が入り過ぎるような激しい泳ぎをしたり、競技としてタイムを競うようなことは妊婦さんには禁物です。

泳ぎが苦手な妊婦さんには、アクアビクス(立って水中で行うエアロビクス)がおすすめです。

アクアビクスでは、まず、ゆっくりと水の中に入り、体をほぐしながら歩いて、水に慣れていきます。十分にウォーミングアップができたら、水の中でリズミカルに体を動かし、運動量を心地よい程度まで上げて、楽しみながら体力をつけていきます。

お産に必要な筋肉のトレーニングや、分娩時の姿勢を意識してイメージしながらのストレッチ、産後に母乳の分泌がよくなるようなエクササイズを行うこともあります。最後に水のゆらぎを感じながらのストレッチ、リラクセーションを行うことで、心と体をリラックスさせていきます。

注意点としては、水中での運動は、軽く動くだけでもかなりの運動量になるので疲れやすいため、無理は禁物です。また、プールサイドでの転倒にはくれぐれも気を付けて。 教室を選ぶ際は、 水温や水質がしっかり管理されている施設を選ぶようにしましょう。

<4>エアロビクス(マタニティビクス)

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軽快なリズムに合わせ、酸素を取り入れながら楽しく全身を動かす有酸素運動、エアロビクスは、妊婦さんにとっても赤ちゃんにとっても利点がたくさんあります。

エアロビクスでもいきなり動かずに、最初は軽いステップやストレッチなどで徐々にウォーミングアップすることが重要です。ゆっくり全身の筋肉をほぐしていき、腰痛、肩こり、便秘、足のつり、などの妊娠中のマイナートラブルの予防・改善を図ります。

次に妊娠中の体重増加に備えた筋肉増強のためのトレーニングを行ったり、リズミカルに体を動かすことで楽しみながら運動量を心地よい範囲にまで上げ体力アップを図っていきます。

最後にマットの上でのフロアエクササイズにより、ゆっくりと呼吸法を身につけながらクーリングダウしてリラックスといった流れで行うことが多いでしょう 。

妊娠中の体に無理な負担をかけないよう、通常のエアロビクスとは別の、マタニティ専用のクラスがおすすめです。

注意点1:妊婦さんに適した強さで

激しいスポーツをすると筋肉への血流量が増加するため、子宮への血流量が低下し、胎児低酸素症が発症する恐れがあり、また、体を激しく動かすことにより子宮収縮を促す恐れもあります。

日本臨床スポーツ医学会産婦人科部会の妊婦スポーツ安全管理基準[*1]によると、妊婦さんの運動強度としては、心拍数140~150bpm以下、自覚的(主観的)運動強度としては、「ややきつい」程度が許容範囲とされています。

ただし、動物実験では同じ運動強度であっても運動時間が長くなるにつれ子宮血流量が次第に低下していくことが明らかになっているため、連続運動を行う場合には、心拍数では135bpm程度、自覚的には「やや楽である」以下とする[*1]、とされています。

注意点2:妊婦さんの運動に適した時間帯と間隔

運動を行う時間帯は、子宮収縮が起こりにくいと言われる午前10時~午後2時の間が望ましいと考えられています。

また、頻度ですが、もともと運動習慣の少ない妊婦さんの場合は週に2~3回、1回の運動時間は60分以内を目安とする、とされています[*1]。

注意点3:こんなときはすぐに運動を中止して

いくら妊婦さんに向くと言われる運動をしていたとしても、運動中、体に異変を感じたらすぐに中止しましょう。

具体的には、立ちくらみ、頭痛、胸痛、呼吸困難、筋肉疲労、ひざ下の痛みや腫れ、腹部の痛みや張り、重苦しい感じ、性器出血、中期以降では胎動の減少や消失、羊水の流出、といった症状を感じた場合です。

こうした場合は、主治医に具体的な症状を連絡し、指示を受けるようにしましょう。くれぐれも無理せず、楽しみながら運動することが大切です。

妊娠初期の運動で避けるべきスポーツは?

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妊娠中の運動は、母体の健康の維持・増進を目的としたものですから、妊娠中に無理なスポーツ活動を行ったことで母体や赤ちゃんに異常が生じてしまうのは本末転倒です。妊婦さんが避けるべき運動には、どのようなものがあるでしょうか。

1.運動強度の強いもの

有酸素運動の自覚的(主観的)運動強度が『ややきつい』より強いものは避けるようにしましょう。この強度は、心拍数でいうと、30歳代で145以下、20歳代で150以下に当たります。

2.競技性の高いものなど

転倒の危険があるもの、相手と接触する可能性のあるもの、瞬発性の高いものは避けましょう。母体、赤ちゃんともにケガの危険があり、筋肉や関節に怪我をする恐れも高いためです。

また、競技性の高いもの(タイムを競うもの)などは避けましょう。

妊婦スポーツとして定着しているマタニティスイミングでも、無酸素運動になってしまう危険性が高いため、タイムを争うような試合形式のものは禁物です。

3.腹部に圧迫が加わるもの

特に腹部に圧迫が加わりやすい運動も避けることが重要です。また、子宮が増大する妊娠16週以降では、仰臥位になる運動は避けましょう。

妊娠初期の運動による効果

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これまで紹介した妊娠初期の運動には、どんな効果があるのでしょうか。

むくみの解消

むくみとは、体内に水分が溜まって腫れてしまう状態をいいます。排卵後には妊娠に備えて黄体ホルモンが分泌され、妊娠後は右肩上がりで分泌が増えますが、このホルモンには体内に水分貯留を引き起こしてしまう作用もあるため、妊婦さんはむくみやすいといわれています。

運動の中でもウォーキングは、脚の筋肉が収縮することにより、重力で脚に下がった血液の循環を促すため、 むくみが解消されやすくなります。適度な運動は、むくみのほかに肩こりや 便秘の改善にも役立ちます。

ストレス解消

妊娠を喜ばしく誇らしい経験と感じ、肯定的に受け入れられる妊婦さんもいれば、そう感じられない妊婦さんもいるかもしれません。

妊娠すると、つわりやその他のマイナートラブルなどによる身体的な不快感に加え、趣味や仕事をこれまで通りに継続するのが難しいこと、友人や仲間との交流に不自由さを感じるなどから来る精神的喪失感におそわれることもあります。

また、妊婦さん自身の体の変化や赤ちゃんの成長に対する漠然とした不安や戸惑いなどを感じることもあるでしょう。

運動を行うとメンタルに良い影響を及ぼすということは数多く報告されています。適度な運動は妊娠中に感じる負の感情の軽減にも役立つでしょう。

体力の維持、体重増加防止

妊娠初期、初めての妊婦さんならなおさら、何事にも慎重に日々を過ごすことになると思います。ただ、安静にばかりしていると筋力が弱り、代謝も落ちてしまいます。出産まで必要な体力を維持するためにも、適度な運動は効果的です。

また、妊婦さんが増やしすぎず、かといって無理なダイエットもせず、適度なスピードで体重を増やしていくことは、妊娠後期の妊娠合併症の予防や赤ちゃんが低出生体重児として生まれてくることを防ぐうえでも大切なことです。 適切な摂取カロリー量に注意することと併せ、適度な運動を行うことは、体重の急激な増えすぎを防ぐのに役立つでしょう。

まとめ

安定期に入る前の妊娠初期というのは、体調も気持ちも不安定になりがちな時期ですが、無理なく「がんばらない」運動をすることで、心身ともに良い効果を得られる場合があります。

最近では医療施設と連携していたり、看護師など医療資格者によるメディカルチェックが受けられる妊婦スポーツ教室もあるので、自分に合ったクラスを選んで参加してみては。もちろん、こうした教室だけでなく、自分で始められるウォーキングなどの軽い運動でも十分良い効果は期待できます。

ただ、いずれの方法でも始める前に妊婦さんならではの注意したい点については頭に入れておきましょう。毎日少しずつでも体を動かすことで楽しく安全に心も体もリフレッシュしながら、健やかな妊娠ライフを送りましょう。

(文:上口晴美/毎日新聞出版MMJ編集部/監修:浅川恭行先生)

※画像はイメージです


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情報提供元:マイナビウーマン子育て



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