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都内7区に広がる自転車シェアリング。利用回数3倍のワケは? その裏側を探ってみた

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当記事はSUUMOジャーナルの提供記事です

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都内7区に広がる自転車シェアリング。利用回数3倍のワケは? その裏側を探ってみた

民泊やカーシェア、駐車場や空きスペースのシェアなど最近何かと話題のシェアリングサービス。東京都内では赤い自転車のシェアリングが目立つようになってきた。確かに通勤や通学に便利そうだが、それだけで利用者は増えるのか? 赤い自転車のシェアリングサービスを運営しているドコモ・バイクシェアの小澤さんに話を伺った。
東京都内の移動は、電車やバスより自転車シェアリングが便利

現在ドコモ・バイクシェアは東京都の7区(千代田区・中央区・港区・新宿区・文京区・江東区・大田区)のほかに、横浜市や仙台市、広島市など地方都市や観光地でも自治体の自転車シェアリングサービスの運営を担当している。スマートフォン(携帯電話)で簡単に借りることができ、借りたサイクルポート(自転車が置かれている場所)とは別のポートに返却できるのが特徴だ。

ドコモ・バイクシェアのシェアリングサービスを利用する方法は2つある。いずれもまずは携帯電話やスマートフォンから専用サイトにアクセスして会員登録を行う。その後(1)サイクルポートで借りたい自転車をWEBサイトから選択して、鍵を開錠するパスコードを取得。自転車の操作パネルに入力して借りる。あるいは(2)会員証登録をしたICカード(Suica、PASMOなどの交通系ICカードやおサイフケータイ機能つきの携帯電話など)を自転車に備えられている操作パネルにかざして借りることもできる。

どちらも操作によって自転車の電子錠が開き利用できるようになる。返却の際は自転車をサイクルポートのラックに差し込み、手動で鍵をかけ、操作パネルの「ENTER」ボタンを押せばよい。

【画像1】返却も鍵をかけてボタンを押すだけなので簡単だ(画像提供/ドコモ・バイクシェア)

【画像1】返却も鍵をかけてボタンを押すだけなので簡単だ(画像提供/ドコモ・バイクシェア)

利用料金はエリアによって異なるが、東京7区では同じ料金体系となる。やはり「まずは試しに」という気持ちから利用しやすいため、現時点で多いのは1回会員だが、最近はそれを経て月額会員にシフトする人も増えてきているそうだ。

【画像2】料金プラン例(画像提供/ドコモ・バイクシェア)

【画像2】料金プラン例(画像提供/ドコモ・バイクシェア)

【画像3】自転車に取り付けられたカードリーダーに「おサイフケータイ」機能付きのスマートフォンや交通系ICカードをかざすと電子錠が開く(写真撮影/籠島康弘)

【画像3】自転車に取り付けられたカードリーダーに「おサイフケータイ」機能付きのスマートフォンや交通系ICカードをかざすと電子錠が開く(写真撮影/籠島康弘)

東京都の利用者数の推移を見ると、それまで区内での貸し借りに限られていた利用が7区のうち大田区を除く6区を自由に行き来できるようになった2016年から急増しているという。「2015年度の利用回数は約66万回でしたが、2016年度は約180万回と3倍近くに伸びています。2017年度は増加傾向が続いています」とドコモ・バイクシェアの小澤さんはいう。

急増の理由はどこにあるのか?
「都心は一見交通網が発達していて便利に見えますが、例えば赤坂から六本木など、歩くのには遠いし、地下鉄だと乗り替えを含めて遠回りになるコースは意外と多いのです」(小澤さん。以下同)

その点自転車シェアリングならサッと行けるし、ドコモ・バイクシェアなら6区内であればどこでも借りられて、どこにでも返せる点が利用者に好評なようだ。

【画像4】ドコモ・バイクシェアの自転車はすべて電動アシスト付。東京は意外と坂道が多いので、この電動アシストは利用者にとってうれしい機能になっている(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

【画像4】ドコモ・バイクシェアの自転車はすべて電動アシスト付。東京は意外と坂道が多いので、この電動アシストは利用者にとってうれしい機能になっている(写真撮影/SUUMOジャーナル編集部)

利用者は通勤や通学に利用する人が多いという。実際、編集部が有楽町のポートを利用している人にインタビューしたところ、「豊洲で働いていますが、電車より自転車のほうが通勤に便利です。それに今日のように銀座で買い物をしてから帰る、なんて使い方もできます」(50代・男性)や、「満員電車に乗らずにすみます。帰りに雨が降ったら電車やバスにすればいいだけ」(50代・女性)という声を聞けた。

各自転車のバッテリーの充電量は利用状況によって異なるので、事前にバッテリーの充電量をチェックしてから借りる自転車を決めたほうがいいだろう。なお充電量が少なくなったバッテリーは、ドコモ・バイクシェアのスタッフが定期的に各ポートを回って交換している。

そのほか「都内は駐輪場が足りないので自分で自転車を持つのはためらいますが、自転車シェアリングなら必ずポートに止められるから便利です」(50代・女性)という声もあった。これは東京都の7区のように、駐輪場問題や放置自転車等に悩む自治体が積極的に導入している理由の一つだ。

新たな交通インフラや、新しいライフスタイルの創造に

このように自転車シェアリングは電車やバス等を補完する、新たな交通インフラとしての側面を持っている。そこに得意先回りをするコピー機のメンテナンス会社や金融機関といった法人も魅力を感じ、最近では法人需要が増えているという。企業からすれば自転車の購入費用やリース費用はもちろん、駐輪場の賃料や保険料、メンテナンス料が不要になるため、コストを抑えられるメリットは大きい。

特に自転車事故は高額な賠償額が必要になる場合もあるだけに、自転車を利用するなら保険は必ず入っておきたい。その点、自転車シェアリング利用時に保険がついているのは、個人だけでなく企業にとってもうれしいところだ。

【画像5】自転車用保険の補償額の例(画像提供/ドコモ・バイクシェア)

【画像5】自転車用保険の補償額の例(画像提供/ドコモ・バイクシェア)

さらに最近は観光需要も高まっているという。
「電車やバスで街をめぐるより、自転車なら自分のペースでじっくり街を探訪できまし、健康にもいいですから」

このメリットには観光客だけでなく、東京都民も気がついたようだ。
「例えば通勤途中に気になるお店を見つけられたとか、情緒のある裏路地に気がつけたという利用者からの声もいただきます。電車やバスでは見落としてしまいがちな街の様子に、気づきやすいのが自転車のいいところです」

なかには、たまには自分へご褒美をしようと、会社から少し遠いけれど六本木ヒルズへ贅沢なランチを味わいに行く、などという独自の自転車シェアリングの楽しみ方を見つけている人もいるという。

こうした新しい楽しみ方に対しては、「以前、実験的に船と自転車シェアリングを組み合わせたツアーの企画が開催された際、すぐに予約が埋まるなど大変好評でした。今後は船との組み合わせだけでなく、さまざまな企画を本格的に提案していきたいと思います」という。

そのほかにも「電源が不要なためポートの設置・撤去が簡単ですから、例えば仙台市では、観光イベント中に期間限定の臨時ポートを設置したこともあります」。こうした取り組みをさらに増やして、地域の活性化にもつなげていきたいという。

もはや通勤通学の足だけが、自転車シェアリングの使い方ではない。アイデア次第で楽しみ方は多様に広がる。電車や車、バスなど既存の交通インフラだけでなく、自分の自転車にもない自転車シェアリングの魅力は、さらに増していきそうだ。

●取材協力
・ドコモ・バイクシェア 住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

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SUUMO

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