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「宅配ロッカー」の最新事情、一戸建てや賃貸にも普及が加速

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当記事はSUUMOジャーナルの提供記事です

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一戸建てや賃貸にも普及が加速?「宅配ロッカー」の最新事情

分譲マンションでは、すっかりおなじみの存在となった「宅配ロッカー」。最近では、一戸建てや賃貸向けの「宅配ロッカー」も登場しているほか、駅や街なかにも「受け取りロッカー」などもでき、新しい「生活インフラ」になりつつあるよう。今までの流れやこれからのトレンドについて、紹介しよう。
首都圏新築分譲マンションでは、ほぼ100%設置

お出かけを楽しみにしていた休日に、「通販で購入した商品の配達予定があり、出かけられなかった」「再配達をまっていたらほぼ半日、足止めされてしまった……」なんて思いをした人も多いはず。「宅配ロッカー」は、こうした不便を解消してくれる住まいの設備で、共用部分(エントランスなど)に設置されていて、配達された荷物を一時的に保管してくれる。ロッカーの施錠解錠は、ICカードなどで行い、入居者は時間に関係なく、荷物を受け取ることができる。

この宅配ロッカー、登場したのは1980年代初期のこと。当初はごく一部のマンションのみの導入で、まだまだマイナーな存在だったが90年代後半、旧郵政省が「無人ボックスを指定配達場所にしてよい」と認めたことなどから、「これは便利!」と入居者やデベロッパーのあいだで評判となり、2000年代以降に供給された分譲マンションでは「ほぼ標準装備」に。現在の首都圏の新築分譲マンションでは、設置率は100%に近い状況だという。

「当社が『フルタイムロッカー』を世に送り出したときは、歳暮や中元などの贈答品、ゴルフやスキーバッグを受け取るものという位置づけでした。しかし、この10年、15年で通販市場が一気に拡大。しかも、お取り寄せ食品から服やトイレットペーパー、洗剤、オムツといった日用品まで、扱う品目も幅広くなっている。まさかここまで多様化するとは考えていませんでした」と話すのは、日本の「宅配ロッカー市場」をつくってきた、フルタイムシステムの代表取締役副社長の原周平さん。それでは、宅配ロッカーの最近のトレンドを聞いていこう。

【画像1】見た目は壁のようなポスト一体型のフルタイムロッカー。ポストとロッカーが一体になっており、省スペース化を実現(撮影:嘉屋恭子)

【画像1】見た目は壁のようなポスト一体型のフルタイムロッカー。ポストとロッカーが一体になっており、省スペース化を実現(撮影:嘉屋恭子)

マンション内には複数設置? 一戸建て、賃貸用も続々登場

まず、現在、マンション内での「宅配ロッカー」の設置場所そのものが増えているという。
「配送個数が増えているので、たとえばタワーマンションでは、宅配業者の方々がエントランスで呼び出し音を鳴らしてから、玄関まで到着するのに20~30分かかることも。そのため宅配ロッカーをフロアごとに設置する物件も出てきています」(原さん)

また、通常の宅配ロッカーでは、食品や要冷蔵のチルド品などは受け取れないが、こうした食品などが受け取れるロッカーや、「食配」留め置きの専用の部屋をつくり、セキュリティシステムで居住者や配送業者の方の出入りをコントロールする「食配ステーション」も好評だとか。小さな子どもがいる世帯、夫婦共働き世帯、高齢化世帯が増える昨今、こうした「食配ステーション」は増えていくに違いない。余談だが、こうしたステーションがあると、生協など食品配達用のボックスの置き場所に困らないのも利点だろう。

あわせて、一戸建て、ならびに賃貸住宅向けの「宅配ロッカー」に注目が集まっているという。
「当社の宅配ロッカーをご利用いただいていた方が一戸建てを建築される際に、依頼されるケースが増えています。現在は注文住宅に対応したオーダー品で、インターホンなどと連動させ、トラブルには24時間有人対応を行うので、価格は60万円程度でしょうか。他社の商品で、単純なロッカータイプなら数万円台の商品もあります」(原さん)

ただ、こうした単なるボックス形状の箱の場合、履歴管理ができないので、安全性やメンテナンスに少し難があり、宅配業者が敬遠することもあるという。しかし、一戸建て、賃貸住宅向けもニーズがあることは間違いなく、「この5年くらいで問い合わせは増えている」(原さん)。そのため、宅配ロッカー自体をコンパクト化・量産化をすることで、コストダウンをはかり、普及させたいと狙っているそう。

【画像2】チルド食品なども受け取れるフルタイムロッカー。消臭などの対策も怠らない(撮影:嘉屋恭子)

【画像2】チルド食品なども受け取れるフルタイムロッカー。消臭などの対策も怠らない(撮影:嘉屋恭子)

「宅配ロッカー」が街の随所に? 物流業者が参入するワケとは

近ごろの動向で気になるのがAmazonや楽天などの通販会社各社、日本郵政やヤマト運輸などの流通会社が街なかに「受け取りロッカー」を設置している点だ。

「入居者様にとっては、受け取り場所の選択肢が増えるので、それ自体は大変素晴らしいことだと思っています。現在、流通業界ならびに物流業界で問題視されているのが再配達におけるコストの増大です。私も国交省が主導する有識者会議(宅配の再配達の削減に向けた受取方法の多様化の促進等に関する検討会)に呼んでいただきお話しましたが、会議でも宅配ロッカーが大きく扱われていました」と話す。

というのも、宅配便の扱い個数は年々増加しており、36億個(2014年)から、なんと70億個(2020年)にまで増える見込みだとか……。一方で、再配達にかかる人件費を含めた手間・コストは膨大であり(試算によると9万人分の人件費に相当する見込み)、さらに労働人口が減っている現在では、「どうやって再配達を削減するか」は社会的な課題だという。

原さんの話を聞いていると、「よりさまざまなものを」「安全に保管し、届ける」ために、宅配ロッカーが着実に進化をしてきたことがよくわかる。増え続けるニーズと、一戸建てや賃貸、そして既存のマンションへどう対応するのか、今後の「宅配ロッカー」の成長に注目したい。

●取材協力
・フルタイムシステム 住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

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SUUMO

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