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黄体形成ホルモンとは? 働きや基準値まとめ

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目次

女性にとっては重要な黄体形成ホルモンをご存知ですか?排卵を誘発し、妊娠するためには必要なホルモンです。今回は、排卵を促し、妊娠しやすい体をつくるこの黄体形成ホルモンに焦点を当てて、一体どんな働きを持っているのか、仕組みや基準値について、異常なときについてなど、詳しくご紹介します。

この記事の監修ドクター

松本レディースクリニック松本 和紀先生 当院では体外受精など生殖補助医療を専門に行います。赤ちゃんが欲しい、妊娠したいがなかなか妊娠しないとお悩みの方ご来院ください。 http://www.matsumoto-ladies.com/

黄体形成ホルモン(LH)とは

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黄体形成ホルモンとは、簡単に言えば、排卵を引き起こさせる作用を持つホルモンです。そのため、妊娠するためには無くてはならないとても重要なホルモンといえます。排卵直前に脳下垂体前葉から大量に分泌されます。この現象を「LHサージ」と呼び、この現象が起こると24~36時間後に排卵が起こります。

黄体形成ホルモン(LH)は、卵巣や精巣に働きかけ、女性はエストロゲンやプロゲステロン(黄体ホルモン)などの女性ホルモンを、男性は男性ホルモンの分泌をそれぞれ促します。卵巣を刺激して、プロゲステロン(黄体ホルモン)を作り出す役割を果たすことから、別名「黄体化ホルモン」や「黄体刺激ホルモン」とも呼ばれています。

黄体形成ホルモンが不足すると、黄体機能不全になり無排卵症を引き起こす、あるいは、子宮内膜が育たず、妊娠しにくい体になることがあります。逆に分泌量が多いと、多嚢胞性卵巣症候群や卵巣性の排卵障害を発症する場合があります。

黄体形成ホルモンの主な働き

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黄体形成ホルモンの主な働きとしては、黄体形成をして妊娠を継続させる、黄体ホルモンの分泌を促す、結果として基礎体温を上げるなどの働きがあると言われています。

まず、黄体形成ホルモンは、主に排卵を促す作用のあるホルモンなので、排卵直前になると急激かつ大量に分泌され、排卵を起こす働きがあります。また、黄体形成ホルモン(LH)には、排卵を促し、妊娠にはかかせない2大ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌を促進します。

具体的には、脳下垂体から分泌される黄体形成ホルモンは、卵巣に送られ、卵胞刺激ホルモン(FSH)が成熟させた卵胞に排卵を促します。そして、卵子を排出した卵胞は黄体を形成し、黄体から分泌されるプロゲステロンは、受精卵が着床しやすいように厚くなった子宮内膜を維持します。また、着床後の胚のエネルギー源となるグリコーゲンを子宮内膜に貯めます。

生理のメカニズムに深く関係する黄体形成ホルモン

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月経には様々なホルモンが深く関係していますが、なかでも、黄体形成ホルモンは正常な月経周期を保つために、非常に重要な役割を担っています。正常な月経周期は25~45日周期で、月経出血の期間は3〜7日間が標準といわれています。そして、月経周期は【生理→卵胞期→排卵→黄体期→生理】といった流れで繰り返されています。

分泌され始めるのは、卵胞期の終わり頃、排卵の直前です。LHサージと呼ばれる急激で大量の分泌でピークを迎え、排卵を起こします。やがて黄体期に入り、黄体形成ホルモンの作用でプロゲステロン(黄体ホルモン)が上昇します。このことで、子宮内膜は厚みを増し、着床に備えて栄養物を蓄えます。この時期に妊娠しなければプロゲステロン(黄体ホルモン)は減少し、次の月経が起こります。

黄体形成ホルモンが分泌されることで、排卵が起こり次の月経へと繰り返すことができます。もしも分泌量が異常な場合は、月経不順や無月経を引き起こす原因になりますので、正常な生理を起こすために重要なホルモンといえるのです。

黄体形成ホルモンの基準値より高いとき・低いとき

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黄体形成ホルモンについて、ホルモンの主な働きについて理解を深めたところで、次はその黄体形成ホルモンの基準値はどのくらいなのか、数値が高い、または低い場合に考えられる病気の可能性などについて、詳しく紹介していきます。

黄体形成ホルモンの数値が低い場合、未成熟の卵胞が多いため排卵しづらく不妊の原因にもなると言われています。しかし、反対に数値が高いからといって妊娠しやすいという訳ではなく、更年期障害や月経異常といった原因が生じて、基準値が上がったり下がったりする場合もあります。

黄体形成ホルモンの基準値とは?

黄体形成ホルモンの基準値は、どのくらいなのでしょうか。生理周期により変動することや、病院によって基準値が異なることがあるため、注意が必要ではありますが、一般的な数値は以下のようになります。

•卵胞期(月経開始~排卵前)2~7mlU/ml •排卵期(排卵)6~35mlU/ml •黄体期 1~8mlU/ml •閉経期 7~38mlU/ml

黄体形成ホルモン(LH)が基準値より高くなる、あるいは低くなる場合、不妊症や月経異常、更年期障害の可能性があります。女性の月経周期で基準値は変動するため、上記の数値を参考にして判断して、月経不順や不妊かもしれないと思われる場合には、排卵検査薬を使ってLHの数値を測るか、婦人科にて計測ことができますので、不安を感じたら、早めに調べるようにしましょう。

黄体形成ホルモンが変動する主な要因

黄体形成ホルモンが変動する主な要因は、大きく分けて4つの要因が考えられます。

・病気による変動 病気によって黄体形成ホルモンの数値は大きく変動します。例えば、多嚢胞性卵巣症候群の場合は数値が高く、無月経では数値は高い場合と低い場合があります。

・月経周期による変動 卵胞期・黄体期はほぼ一定の数値を保っていますが、排卵の直前になると急激に大量分泌します。

・初潮による変動 初潮が始まる前から徐々に黄体形成ホルモンの分泌が始まり、初潮を迎えます。そして20歳代前半でピークを迎えます。

・閉経・更年期による変動 閉経の数年前から徐々に上昇し、閉経すると急上昇します。40歳代頃から卵巣機能が衰え始め、それに伴って女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロン(黄体ホルモン)も減少します。しかし、この女性ホルモンの分泌を促している卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンは、女性ホルモンの減少を食い止めようと、どんどん分泌します。これが閉経前や更年期に上昇する原因です。

基準値よりも数値が低いとき、高いときの病気は?

黄体形成ホルモンが高いか低いかで、診断される病気が異なります。 主に疑われる病気は、以下のとおりです。

【黄体形成ホルモン(LH) 値が低いとき】 ・視床下部不全型 ・第1度無月経 ・高プロラクチン血症 ・体重減少性無月経

【黄体形成ホルモン(LH) 値が非常に低いとき】 ・下垂体不全型 ・シーハン症候群 ・下垂体腫瘍 ・ゴナドトロピン欠損症 ・体重減少性無月経

【黄体形成ホルモン(LH) 値が高いとき】 ・多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)(PCOS) ・卵巣性の排卵障害 ・早発閉経や高齢による卵巣予備能の低下

数値が異常だったとき

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黄体形成ホルモンの値が異常であった場合には、様々な病気の可能性が考えられます。

妊娠できない場合に考えられる病気

●多嚢胞性卵巣症候群 基礎体温が乱れることから、不妊を引き起こす可能性のある病気です。黄体形成ホルモンの数値が高い場合に考えられます。

●黄体機能不全 妊娠の継続が難しく不妊の原因となる病気です。黄体形成ホルモンの数値が低い場合に考えられます。

不規則な月経周期・月経停止の場合に考えられる病気

LHやFSHはパルス分泌(律動的分泌)なので、1回測定して異常値の場合で 他の臨床症状(月経不順、無月経など)や超音波所見と値が合わない場合は 再検して病気を判断する必要があります。

無月経は様々な原因が考えられますが、黄体形成ホルモンの数値が異常な場合は、視床下部性・脳下垂体性・卵巣性の無月経といえます。月経周期の目安は以下のとおりです。

・続発性無月経 ( 3ヶ月以上月経が来ない場合) ・稀発月経 ( 月経周期が39日〜3ヶ月未満の場合) ・頻発月経 ( 月経周期が24日以内の場合) ・不整周期 ( 月経周期は正常だが、ばらつきがある場合)

思春期の早発・遅発がある場合に考えられる病気

早発症・遅発症ともに、病院の検査で黄体形成ホルモンの数値が異常だった場合は、視床下部・下垂体が正常に機能してないことが考えられるため、中枢性の思春期早発症・遅発症と診断される可能性があります。

・思春期早発症 :通常よりも異常に早く思春期が訪れる病気 ・思春期遅発症 :思春期の第二次性徴がなかなか現れない病気

黄体形成ホルモンを増やすための対策は?

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ホルモンバランスの乱れる大きな原因は生活習慣と言われています。適度な運動や冷え対策なども必須だと言われていますが、まずは食生活やストレスを改善していくことが大切です。病院に行けば、薬や注射でホルモンを補うことは可能ですが、普段の食事からも摂取することが可能なので、ご紹介します。

黄体ホルモンの分泌を促す食べ物

黄体ホルモンの分泌を促し、増やすためには、ビタミンEを含んだものを摂取するといいといわれています。それは、黄体形成ホルモンが分泌されている下垂体などのホルモン生産臓器は、ビタミンEの含有量が高いとされているためです。ビタミンEを摂取することで、排卵の促進や黄体の増加、生理周期の正常化が期待できます。また、ビタミンEは、ビタミンCと一緒に摂取するとより効果的に体内に取り込むことができます。サプリメントから摂取するのであれば、合成ではなく天然のビタミンEを選んでください。食事からとる場合は下記の食品に多く含まれています。

【ビタミンEを多く含む食べ物】 •〔お茶〕抹茶、煎茶など •〔野菜〕かぼちゃ、モロヘイヤ、赤ピーマン、アボカドなど •〔ナッツ類〕アーモンド、落花生、ヘーゼルナッツなど •〔魚介類〕あんこうの肝、いくら、すじこ、焼きたらこ、うなぎ

まとめ

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黄体形成ホルモンは女性にとって、無くてはならない重要なホルモンです。月経を正常に起こすためにも、妊娠を継続させるためにも、排卵障害などの病気を防ぐためにも、黄体形成ホルモンを不足させないようにすることが極めて大切になります。もし思春期や不規則な月経周期などの異変が現れたら、早めに医師の診察を受けるようにしましょう。多嚢胞性卵巣症候群や無月経などの病気を、未然に防ぐことができるかもしれません。

また、この黄体形成ホルモンのバランスを良い状態に保つには、生活習慣を見直すことが重要です。普段からストレスを溜めないことや、適度な運動を心がけましょう。また、ファーストフードやコンビニ弁当を減らすなどして、今一度、普段の食生活を見直してみることから始めてみましょう。そして、毎日の食事に効果のある食べ物をたくさん取り入れてみてください。


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情報提供元:マイナビウーマン子育て

更新日:2016年12月15日

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