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【医師監修】産後の子宮脱の症状は? 骨盤臓器脱を予防するためにできること

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目次

女性の骨盤の中にある臓器が腟から体の外に出てしまうことを「骨盤臓器脱(こつばんぞうきだつ)」と呼びます。「子宮脱」もその1つで、産後の靭帯などのゆるみが原因になります。今回は産後の子宮脱の症状などをまとめます。

子宮脱とは?

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Getty logo

骨盤の中にある臓器<※>のうち、子宮が腟の中に下がり、腟から体の外に出てしまう症状が「子宮脱」です。

※女性の骨盤内には子宮、膀胱(ぼうこう)、直腸などの臓器があり、筋膜や靱帯、骨盤底筋などに支えられて骨盤内に収まっています。

子宮脱の原因は?

原因の1つは腟からの分娩によって筋膜や靱帯、骨盤底筋がダメージを受けることです。多くは、時間が経過し、加齢による変化もあって筋膜や靭帯のゆるみが進み、中高年になって起こりますが、それ以前に起こることもあります。

高齢出産の場合や、分娩に時間がかかった場合、経腟分娩回数が多い場合などにリスクが高くなります。また、日常生活の中で腹圧がかかることが多い場合も、筋膜などにダメージを与える原因となることがあり、次のようなケースで腹圧がかかるとされています。

・肥満 ・立ち仕事や重い荷物を持つ仕事 ・便秘のため排便時に強くいきむ ・咳喘息などの持病でよく咳き込む

子宮脱の症状は?

代表的な症状として頻尿や尿漏れ、尿失禁などの排尿トラブルがあり、逆におしっこが出にくいと感じることもあるようです。また、下腹部の違和感、股間に何かはさまっているような感じが続くことやセックスが楽しめないということも。

症状は、立っていると自覚しやすく、横になると消える傾向があり、午前中より午後に症状を感じることが多いとされ、肛門を引き締める動作や咳で状態に変化があると訴える人もいます。

松峯先生: 「産後1ヶ月健診などで腟のゆるみや尿漏れなどの悩みを訴える人は増えていると思います。お風呂で腟に湯が入る、パートナーから指摘されたなど、QOLに影響すると考えられる悩みを聞くことはまれではありません。 産褥期の体の回復を助け、中高年以降のトラブルを予防するために、症状がない人も含め産後ケアの一環で骨盤底筋群のケアをするのがベターです」

※子宮復古とは、妊娠・分娩によって変化した子宮が、およそ6週間かけて非妊娠時の状態に戻ることです。

症状があったら?

上にあげたような症状がある場合は、産婦人科で相談してみましょう。

状態によって骨盤底筋群のセルフケア(骨盤底筋体操)の指導があったり、必要なら排尿トラブルの服薬治療を行うこともあります。また必要に応じてペッサリー療法、手術などの治療を行う場合もあります。

松峯先生: 「ペッサリーは腟外に脱出してしまうことがあるので、アクティブな若者には不向きな場合もあります。主治医とよく相談して納得いく治療法を選びましょう。 排尿トラブルのある人で、服薬治療を望まない場合などに骨盤底磁気刺激療法を提案する施設もあります。この治療法は服を着たまま椅子に座り、骨盤底の神経に磁気刺激を与え、症状を改善します。過活動膀胱の治療法として誕生したものですが、産後の骨盤底筋群のケアも症状は類似しているため、利用できます。私が勤める産前産後ケアセンターでも導入しており、赤ちゃんと一緒に来院して、赤ちゃんの様子を見ながら側で受けることができます」

骨盤底筋群を鍛えよう

骨盤底筋群は自力でケアすることもできます。

一般的に知られる骨盤底筋体操(ケーゲル体操)のほか、骨盤底筋のケア法には生理的な腹式呼吸が行えるように姿勢を整えることから始め、安全に体幹のインナーマッスルを整えていく「ガスケアプローチ」などもあります。

自分に合い、続けられるものを選んで、セルフケアを続けましょう。

松峯先生: 「腟のゆるみを自覚する人が増えているというのは、以前に比べ、こうした話をオープンにしやすい時代になったこともあると思いますが、ライフスタイルの変化で体幹の筋肉などが弱ったことも原因ではないかと考えています。症状がない人も何らかの骨盤底筋群のケアを実践しましょう!」

骨盤底筋体操

1. 深呼吸やストレッチをして、まずリラックスする 2. テーブルや背もたれのあるイス、台所のシンクの縁など安定している場所につかまり、つかまった手に体重を預けるようにして立つ ※足幅、手の幅は肩幅程度にし、背筋を伸ばし、正面を見る 3. 肩やお腹の力は抜き、肛門や尿道・腟だけを3〜5秒間強くしめ、次いでゆっくりゆるめる 4. 3を10回繰り返す 5. 4を1セットとし、しばらく時間を置いて、もう2セット/日行う

まとめ

分娩後に腟のゆるみを覚えたり、そのために生活上のトラブルを感じる人は少なくないようです。不安がある時は主治医に相談しましょう。実際に子宮脱の症状に至る人は多くはないとしても、骨盤底筋群のダメージは中高年になってからのトラブルの原因になることもあるため、自分に合い、続けられるセルフケア法を考え、始めるのもいいかもしれません。

この記事の監修ドクター 松峯美貴先生

医学博士、東峯婦人クリニック副院長、東峯ラウンジクリニック副所長、産前産後ケアセンター東峯サライ副所長(いずれも東京都江東区)妊娠・出産など女性ならではのライフイベントを素敵にこなしながら、社会の一員として悠々と活躍する女性のお手伝いをします!どんな悩みも気軽に聞ける、身近な外来をめざしています。 http://www.toho-clinic.or.jp/

(文・構成:下平貴子、監修:松峯美貴先生)

※画像はイメージです

参考文献 「病気がみえるvol.9 婦人科・乳腺外来」(メディックメディア),p.118

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます


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