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【医師監修】咽頭結膜熱(プール熱)とは?原因・症状・予防法まとめ

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目次

プール熱という病気をご存知でしょうか?名前を聞いただけではどのような病気かよくわからないプール熱ですが、一体どのような病気なのでしょうか? やはり名前の通りプールは関係しているのでしょうか? プール熱の原因や症状、そしてその予防法についてみていきます。

この記事の監修ドクター

しむらクリニック羽鳥幸恵先生 群馬県桐生市しむらクリニック 院長 日本小児科学会認定専門医、日本小児栄養消化器肝臓学会認定医 群馬大学病院小児科、群馬県内の主要病院勤務を経て、平成27年11月、皮膚科専門医の実妹と共に小児科・皮膚科クリニック開業。

咽頭結膜熱(プール熱)とは

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お子さんが発症しやすい病気の中には、病名を聞いただけでは、それがどのような病気かよくわからないものもありますね。そして、プール熱もまた、病名を聞いただけではそれがどのような病気がよくわからない病気に分類されるのではないかと思います。それでは、プール熱の概要をご紹介して行くことにしましょう。

咽頭結膜熱(プール熱)ってどんな病気?

簡単に言ってしまうと、夏風邪の一種に分類される病気で、その原因は「アデノウイルス」というウイルスです。また、一般的な風邪の場合では、喉の腫れや痛み、咳、高熱などの症状が現れやすくなっていますが、プール熱の場合では、喉の痛みと高熱に加えて、目の充血や痒みといった、結膜炎の症状も同時に発症するという特徴を持っています。高熱、咽頭炎、結膜炎の症状が特徴なので、正式な診断名は咽頭結膜熱と言います。

また、プール熱の正式な病名は咽頭結膜炎ですが、昔はプールを介して感染することが多かったことから、プール熱という俗称で呼ばれています。

咽頭結膜熱(プール熱)の流行時期

以前は、初夏から秋口にかけての発症率が高い病気でしたが、近年では、その傾向があまりみられません。プール熱はいつでも発症する可能性がある病気であるという認識は持っておく必要があります。

咽頭結膜熱(プール熱)の症状

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プール熱と言ってしまうとわかりにくいですが、正式な病名である咽頭結膜熱という病名を見れば、どのような症状が現れるのか、おおよその見当はつくのではないでしょうか。

プール熱の主な症状

読んで字の如く、喉(咽頭)と目(結膜)に症状が現れます。そして、これらの症状はほぼ同時に現れ、白目や瞼の裏側が赤くなる結膜炎の症状とともに喉が腫れて、急に39℃前後の高熱が出ます。また、幼児や学童にはこのような症状が現れますが、乳児の場合では、下痢や嘔吐の症状のみで、結膜炎の症状は起こらないことがあります。

症状が出るまでの潜伏期間

プール熱の潜伏期間はおよそ5~7日となっており、感染症の中では、比較的長い潜伏期間となっています。そして、このように潜伏期間が長いことが災いして、発症前に既に二次感染が起こっていることもあります。

咽頭結膜熱(プール熱)の原因

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感染症はさまざまなウイルスや菌によって引き起こされ、プール熱もまた、例外ではありません。

咽頭結膜熱(プール熱)の原因となるアデノウイルス

プール熱はアデノウイルスというウイルスによって引き起こされます。また、アデノウイルスは四季を問わず存在していますが、プール熱は初夏から流行し始め、7~8月にはそのピークを迎えます。

アデノウイルスの種類

アデノウイルスは、実に51種類もの型が確認されており、その中の3分の1は、なんらかの病気を引き起こす原因になると考えられています。そして、アデノウイルスはプール熱だけではく、流行性結膜炎、肺炎、胃腸炎、出血性膀胱炎、さらに気管支炎や扁桃炎などの原因になることもあります。

また、プール熱を引き起こすアデノウイルスの方は、2、3、4、7、11、14型となっており、7型によって発症した場合では、呼吸器疾患をはじめとする重症度が高い症状が現れやすい疾患を併発することがあるといわれています。

アデノウイルスの感染経路

アデノウイルスは、唾液などによる飛沫感染のほか、涙、鼻水、糞便などの接触感染により感染すると考えられています。また、タオルの共有や手指の接触、目の結膜、上気道による感染も認められています。

咽頭結膜熱(プール熱)の検査と治療

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まず、現在の身体に喉の腫れが起こっていないか、高熱が出ていないかなどを確認し、結膜炎の症状が現れていないかどうかも診察します。また、通っている保育施設や学校に於けるプール熱の流行の有無も、診断の判断材料となります。

咽頭結膜熱(プール熱)の検査方法

喉の粘膜を綿棒で擦り取ってアデノウイルスの有無を調べる迅速検査、または血液検査を行います。現在では、約30分で検査結果がわかる迅速検査が主流となっているようです。ただし、発症直後の場合では検査で陽性反応が現れないこともあり、この場合では、問診や症状などからプール熱であると診断されることもあります。

また、血液検査の場合では1回目の検査結果だけてプール熱であると診断されることは難しく、2回目の検査結果次第でプール熱であると診断されます。

咽頭結膜熱(プール熱)は対症療法が中心

プール熱は、対症療法(患者の症状にその都度対応する療法)をメインとして治療が行われます。というのは、現在のところアデノウイルスに対する特効薬が見つかっておらず、その都度臨機応変に対応して行くしかないからです。そして、この療法で少しずつ様子を見ながら完治を目指して行きます。

また、治療中には、水分補給をこまめに行う、アイスクリームやゼリーなど、冷たくて喉越しが良い食事を与えるなど、ご家庭に於いても注意深く見守って行く必要があります。入浴は行っても特に問題はありませんが、高熱時は避ける、ご家族とタオルを共有しないなどの点については、十分過ぎるくらいに注意を払いましょう。

咽頭結膜熱(プール熱)を予防するには

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プール熱はアデノウイルスによる感染症ですが、細心の注意を払うことにより、感染を最小限に抑えることはできます。

手洗い・うがいを徹底する

ウイルスや細菌が原因となって起こる病気の予防は、手洗いとうがいをきちんと行うことが基本です。アデノウイルスは感染力が非常に強いという特徴を持っていますので、飛沫感染や接触感染からお子さんを守るためにも、保護者の方が率先して手洗いとうがいを行って行きましょう。

また、アデノウイルスは便の中にも存在していますので、お子さんの排泄後には、特にしっかりと手洗いとうがいを行わせましょう。もちろん、赤ちゃんのおむつを交換する際にも、手洗いとうがいは必須です。さらに、お子さんが触れる可能性の高いおもちゃ、ドアノブ、手すりなどはこまめに消毒しておき、接触感染を避ける対策も行っておく必要があります。

プール後のタオルは共有しない

アデノウイルスはタオルにも付着する可能性がありますので、プール後のタオルは子供同士で共有しないように注意を呼び掛けましょう。生理食塩水などの点眼を行うことは有用です。

目をこすらない

プール熱の症状のひとつには結膜炎があり、目に激しい痒みが起こったり、目やにが多く出たりすることがありますが、このときには絶対に擦らずに、ティッシュペーパーまたは洗浄面などで拭き取りましょう。そしてその際には、手が直接目に触れてしまわないよう、十分に注意しましょう。

咽頭結膜熱(プール熱)にかかったら

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プール熱には5~7日程度の潜伏期間があり、その後に急に症状が現れます。そして、症状が現れた場合には、保育施設への登園、学校への登校は避け、だたちに小児科、内科、耳鼻咽喉科などで検査と診断を受けましょう。また、この間は外出することはできませんので、自宅で安静にして過ごします。

家でできるケア

プール熱に感染したお子さんがご自宅で過ごす際には、二次感染を避けるため、上記でご説明した注意事項をしっかりと守って下さい。また、特に注意して頂きたいのは、ご家族に赤ちゃんやお年寄りがいる場合です。赤ちゃんやお年寄りは免疫力が弱く、身体の抵抗力が低い状態ですので、アデノウイルスのように強いウイルスに感染した場合では、重篤な症状を引き起こしかねません。たかがウイルスと甘く見ていると恐ろしいのがアデノウイルスですので、二次感染に関しては出来るだけ予防しましょう。

登校・登園までの期間

プール熱の症状は、7~10日前後続きますので、この間の登園や登校はもちろん禁止です。そして、症状がほぼ改善されれば登園や登校が可能な状態となりますが、おもな症状が落ち着いたあとも、2日間程度の猶予は見ておきましょう。また、プール熱は学校保健法に於いて第2種伝染病に指定されていますので、保護者の方が判断できないという場合には、診断を受けた病院で診察を受け、医師の指示を仰いで下さい。

家庭内感染を予防しよう

しつこいようですが、アデノウイルスは非常に強いウイルスですので、免疫機能が安定している大人の方であっても、感染してしまった場合では重い症状が現れることがあります。特にプール熱に感染したお子さんを看病している期間は、保護者の方も相当に体力を消耗しているはずですし、免疫力が低下している可能性は十分にあります。

そして、このように免疫力が低下しているところへつけ込んでくるのがアデノウイルスですので、家庭内感染を避けるためにも、手洗い、うがい、消毒など、できる限りの防衛策は行っておく必要があります。

まとめ

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プール熱という言葉からは、それほど症状が重い病気のようなイメージが伝わってきませんが、実は、プール熱は非常に恐ろしい病気です。保育施設や学校で集団生活を送る以上、感染症のリスクはある程度覚悟しておかなくてはなりません。ですが、プール熱の場合では、手洗いやうがいなどの基本的な予防、タオルを共有しないなど、ちょっとした予防策が感染の回避につながります。

また、万が一お子さんがプール熱に感染してしまったら、次に気をつけなければならないのが家庭内感染です。特に赤ちゃんやお年寄りがいるご家庭の場合では、細心の注意を払いましょう。


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情報提供元:マイナビウーマン子育て

更新日:2017年2月1日

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