更新日:2023年7月1日 / 公開日:2023年7月1日
「捨てて後悔しそうなモノ」といえば思い出の品ですよね。買い戻せるモノではない場合も多いので思い出の品の選別が苦手だ、という人も多いです。今回はミニマルな暮らしをしている整理収納アドバイザーFujinaoが思い出の品との向き合い方を解説したいと思います。
整理収納アドバイザーFujinaoです。
お片づけの現場で思い出の品の選別に苦戦をする方を多くみてきました。
子供の作った作品や赤ちゃんの頃の服、そして独身の頃のコレクションや趣味のものなど…。
毎日使う実用的なモノではない、だけど手放したら2度と手に入らないかもしれないからこそ悩んでしまう「思い出の品」というジャンル。
今回は、そんなモノ達とどう向き合っていけばいいのかをミニマルな暮らしをしているFujinaoが解説していきたいと思います。
片付けられない、モノが捨てられないというお家では「子供部屋として使う予定だった部屋がモノで埋まってしまい、子供に部屋を与えられない」「子供がお友達を呼びたがっているが散らかっているのでずっと断っている」などという問題が発生しています。
とあるお客様は、子供がもう中学生になるのにまだ部屋にはアンパンマンやしまじろうのおもちゃ、そしておしゃぶりまでもが部屋中に転がっているような状態でした。
お母様は「思い出があって手放せない」と言うけれど、そのせいで掃除がまともにできず、子供がその部屋で勉強することも、もちろん友達を呼ぶこともできません。
そこで改めて一つ一つのモノと向き合って選別していくと、実はほとんどのモノを手放すことができて、部屋はすっきり。
自分だけの空間をやっと手に入れることができたお子様は「明日、お友達を呼んでもいい?」と大喜び。
それをみているお母様も、とっても嬉しそうな顔をされていました。
過去のモノに占領されていて活用できていないお部屋と、「今」と「未来」を楽しむことができるお部屋。
どちらが素敵でしょうか?
もちろん、今、そしてこれから先に楽しい思い出を作ることができる空間ですよね。
思い出の品の選別において大切なのは過去に目を向けることではなくて「今」に焦点を合わせることなのです。
「今」を大切にするために思い出の品を選別しよう!と決めた方に一つだけ、注意してほしいことがあります。
それは捨てて後悔する自分を否定しない、ということ。
何年か後に、「あの時捨てなきゃよかったな」と後悔するモノがもしかしたら一つくらいは出てくるかもしれません。
でも、自分を責める気持ちをもってしまうと今後の「捨てること」「手放すこと」にブレーキがかかってしまうことも。
先ほどの赤ちゃん時代のモノまで手放せなかった親子の例で言うと、親との関係だけが第一だった赤ちゃん時代からお部屋が進化していないことで、お友達との関係を育む「今」の暮らしに支障が出ています。
その障害を取り除くためにモノを手放したのであり、もしその過程で多少の失敗があったのだとしてもそれはやむを得ないこと。
今の自分がした選択を後で悔やまないで「あの時はそれが最善の手だった」と認めてあげることが大切です。
さぁ、ここまで心構えができたらあとはどんどん減らしていくだけ!
次からは具体的に減らしていく方法をご紹介いたします。
思い出の品の適切な保管量はどのくらいでしょうか?
実はこれには正解がありません。
独身の人と子供がいる人、多趣味な人、部屋の広さなどで適正量は大きく変わります。
ではどのくらいの量を残したら良いのか。
一つ、目安になるのは「暮らしに支障が出ているかどうか」です。
赤ちゃん時代のモノが捨てられない親子は、人を呼べない、部屋が機能していないなど暮らしに色々と支障が出ていましたね。
思い出の品の適切な量、というのは「今」の暮らしが圧迫されない量が目安となります。
そしてその量を目視で調節しやすくするためには箱やBOXを使って「しまえる範囲」を決めてしまうのが一番です。
BOXの大きさはもちろん自由ですが、大切なのは思い出の品が増えたからと言って箱を増やしていかないこと。
箱に入りきらなくなったら何かを手放す、というように常に保管の優先順位の高いモノだけを残すようにします。
子供の作品などは劣化もしますので写真に残して紙やデータとして保管するのがおすすめです。
その際、作品だけではなく作った子供と一緒に写真を撮るようにするとより思い出を色濃く残すことができるようになります。
写真が多い、という人はスキャナーで取り込んでデータとして残しておくのもおすすめです。
劣化による色褪せもなく、必要であればすぐにプリントアウトすることができます。
スマホを使って自分で取り込んだり、枚数が多いのであればカメラ屋さんのサービスを使うこともできます。
また、メルカリなどの個人向けフリマアプリの登場によって昔聞いていたCDやベストセラーの本、アニメやアイドルのグッズ類などは後で買い直しがしやすい時代になりました。
買い直しができるようなモノは「必要になったらまた買えばいい」と割り切るのも一つの手です。
スノーボードなどのスポーツ用品は正しいメンテナンスができているのか、を基準の一つにしましょう。
使う予定がなく眺めるだけの観賞用ならば別ですが、経年劣化で破損してしまい怪我につながってしまっては大変です。
また、かつての趣味の品でも手入れができなく埃をかぶっていたり雑然と積まれて見向きもしなくなっているのならば自分の中で「大切に思える期間は終わっている、旬は過ぎている」と思って良いでしょう。
今を大切にするために勇気を持って手放すのがおすすめです。
以上、思い出の品との向き合い方でした。
お片づけの参考になれば幸いです。
この記事に関連するキーワード
この記事のライター
新着