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動物検疫をはじめとする、猫連れ海外旅行の面倒なあれこれをマニアックに楽しんでいる僕ですが、長年こだわっているのが“
パッキング”
。毎回少しずつ工夫を繰り返しながら、小さなカイゼンを実感しては、ひとりほくそ笑んでいます。
■服はリネン一択!
冬以外の季節は、トップスもボトムもソックスも、なるべくリネン(麻)素材で揃えています。
着心地が良いことはもちろんですが、パッキングマニア目線ではリネン特有の“
軽さ”
“
シワになっても気にならないこと”
“
洗ってもすぐに乾くこと”
が見逃せないメリットなのです。
↑旅先でスカートやズボンの洗濯は、なかなかやる気が起きませんが、リネンなら室内干しでも1日で乾きます。
着心地がぐっと軽くなり、これは良いリフレッシュになりますよ~。
加えて“
ちょっと品良く見える”
のもポイント!ホテルのチェックインや、ディナーに出かけるときなど「ワンランク上に見られたい!」とき、リネンを着ているだけで、ちょっと堂々としていられます(効果には個人差があります……)。
■風呂敷が大活躍
衣類は種類ごとに、すべて風呂敷で包んでいます。形を変えやすい風呂敷は量の変化に対応しやすく、スーツケースの中で自在にレイアウトチェンジが効くので効率的にパッキングできます。
そして、ホテルに着いたら風呂敷ごとクローゼットの引き出しにイン!こうすれば狭い部屋でスーツケースを広げておく必要もなく、チェックアウトの時の撤収も楽になり、一石二鳥というわけです。
またスーツケースを閉じる前、X字ストラップの下に風呂敷を広げて敷いておくのもおすすめ。不幸にも空港のチェックインカウンターで“
重量オーバーご開帳の刑”
となってしまった場合に中の荷物が丸見えにならず、恥ずかしい思いをしなくてすみます。
■貴重品持ち歩きの工夫あれこれ
海外旅行中の防犯対策の基本は、貴重品と分かるものが人目に触れないようにすること。クレジットカードで事足りるような国であれば、僕は財布を持って行かず、小銭入れとマネークリップだけで済ませています。
↑マネークリップには小額紙幣と少額決済用のクレジットカード、現地の交通系カードなどを挟みます。
ポケットに収まらない予備のクレジットカードやホテルのカードキー、パスポートは貴重品袋に入れて身に着けるか、ファスナーの付いた鞄に入れます。さらに貴重品袋には鈴を付け、まんいち落としてもすぐに気が付くように。
↑貴重品袋に付けている鈴は、ノロとお揃い。日本の神社などで売られているものですが、
海外では馴染みがない音なのか、「すてきな音色ね!」と褒められることも。
■究極?の小物ポーチ
アクセサリーやカメラ用品、女性なら化粧品など、こまごました収納になにかと便利なのが小物ポーチ。旅行用として売られているものも多いですが、僕が行き着いた究極の小物ポーチの条件はこの3つ。
1.大・中・小の3サイズ
薬やカード、コインが入る小(タバコサイズ)、国際免許証やパスポートが入る中(通帳サイズ)、大はこれらを入れ子で収納できるサイズで、サングラスやコンパクトカメラなどを放り込める余裕のあるサイズ。これだけあればたいていのものは片付きます。
2.マチで自立すること
マチがあれば、ホテルでポーチを立てたまま小物入れとして使うことができ便利です。
↑これは大サイズ。フェリーのキャビンで小物入れとして使っているところ。
(NOROSHOP Travel Pouch by The Superior Labor)
3.目立つ色のものを
鞄の中で探しやすく、落としたり置き忘れたりしたときに気が付きやすいように、なるべく目立つ色にしています。透明なものも便利なのですが、ホテルの部屋が片付いて見えない(=見栄えが悪い)ため、僕は中が見えないほうが好きです。
■快適性UPのために日本から持って行きたいアイテム
室内で靴を脱ぐ習慣のない海外で、入手しづらいのが“
スリッパ”
。飛行機やバスルームにあるアメニティで代用してもいいのですが、僕はマイスリッパを持ち歩いています。きちんとした革製のものにしておくと、ホテル内で靴の代用としても使えて便利です。
↑長年愛用しているのは「R&D.M.Co-」 のレザースリッパ。
ヨーロッパで現地調達するなら、モロッコ製のバブーシュが入手しやすくおすすめ。
■携帯用のデジタルはかり
最近採用したのですが「もっと早く買っておけば良かった……」と後悔するほど便利な逸品でした。チェックインカウンターの計量のドキドキがなくなるだけで、こんなにも心に余裕が生まれるなんて!
サイズはボールペン3本分ほど。もはや持って行かない理由が見つかりません……。
お気に入りのアイテムと旅をしながら、あれこれ工夫をするのは、ストイックな楽しみでなかなかハマります。快適な旅は美しいパッキングから……。あなたの次の旅支度のヒントになれば幸いです!
ノロのひとこと
「ストイックと言いつつ、なんだかんだ毎回にもつがおおいノダ!」
*次回は5/14(日)更新予定です
illustration: Tomoyuki Okamoto
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■著者プロフィール
平松謙三(ひらまつ けんぞう)
1969年、岡山県生まれ。
2002年から現在まで、黒猫の「ノロ」と37カ国を旅し、世界の美しい風景とノロを写真に収め、書籍やカレンダーなどを通して発表している。
ふだんは八ヶ岳南麓の山小屋に暮らし、フリーで、グラフィックデザイン、WEBディレクションなどを行う。
趣味は自転車と薪作り。
※誌面画像、イラストの無断転載はご遠慮ください
この記事のライター
宝島オンライン
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