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「ちょっと特別な日のディナー」というと、条件反射でフレンチやイタリアンなどフォーク&ナイフでいただくジャンルに走りがち、発想がバブリーすぎるわたしですが、たまの親孝行に珍しく和食をチョイス、老舗料亭で絶品京懐石withふかひれ姿煮を楽しんで参りました。中々無い機会ですので、接客係さん全面協力による、渾身のレポをお届けいたします。
一昔ふた昔前までは、そのパワーワードを耳にしただけで震える「一見さんお断り」のイメージが強く敷居は果てしなく高く、「誰かに連れて行ってもらう遠い場所」だった老舗料亭も、時代の趨勢により、気軽にランチに寄れたり、ネット予約ができるまでに身近になりました。
なお、今回わたしは、事前にお料理についての質問がしたかったのと、撮影のご許可をいただくため、電話で予約をしました。
親切に相談に乗ってくださいますので、不安なことがあれば、電話での予約をお勧めします。
お伺いしたのは、昭和3年創業の京料理屈指の老舗「たん熊北店」二子玉川店。
玉川高島屋S・C新南館の最上階の半分を占める天井の高い贅沢な空間は、9月にリニューアルオープンしたばかりです。
ゆっくりお買い物をした帰りに伺いました。
予約の時間、担当の接客係さんが出迎えてくださっていました。恐縮です。
気さくな、それでいて細やかな心配りのできる女性で、緊張せず美味しく楽しく食事をさせていただけました。お料理を出してくださるタイミングは正に神の領域でした。
わたしたちが通されたのは半個室の贅沢なテーブル席、東京の夜景が一望出来ます。
他のテーブル席も、間隔が大きくとられていてとてもゆったりしていました。
なお、ご希望により、和・洋室の個室もご用意があるそうです。
お料理は、母の大好物、ふかひれの姿煮が入ったコースを事前に予約しておきました。
以下、怒涛の京料理のコースのお写真が続きます。どうぞ。
秋の食材や京野菜が美しく盛られた先付け。
お造りは鯛、海老、鮪。
鯛の薄造りが絶品でした。
こちらが「吸物」という名の本日のメイン、ふかひれ姿煮です。
トローリ煮込まれた熱々のふかひれがどーんと、「たん熊と言えば『まる鍋』」の赤楽の土鍋に入って登場、半個室を良いことにキャッキャ歓声を上げる母娘であります。
「まる鍋」は、初代が考案したすっぽんの一人鍋のことです。つまりこのお鍋に入っている大きなふかひれが一人分、なのです。これには驚きました。
ふかひれ姿煮と言えば中華料理が定番ですが、和のお出汁で煮込んだこちらのふかひれはコクがあるのにあっさりともたつかず、これまで食べたどのふかひれより美味しゅうございました。
ふかひれでかなりお腹も心も満足していたのですが、コースはまだまだ道半ばです。
焼き物は鰤の幽庵焼き。
酢の物もとても豪華で、鮑、ずわい蟹、そして、京都の海藻「あかもく」。
すでにお腹いっぱいで「続きは明日でお願いします」状態なのですが、ここへきて季節の坊ちゃん南瓜に湯葉の蒸し物。結局完食。
最後のお食事はもう無理ですパスしましょう、と思っていたのに、ほんの一口のつもりで箸をつけた鞍馬ご飯と赤出汁が、気づいたら空になっていました。
どこへ消えたんだろう不思議だ…。
懐石料理をいただくと必ずと言って良いほど残念なのが最後の水物。
正直全く期待していませんでした。
しかし、ああなんということでしょう、この京味噌のムース、これ単品でまた食べたい、お土産で持って帰りたい、と思うほどの美味でした。
いかがでしたか。
老舗の京懐石も、デパートの中にあれば、お買い物の帰りに気軽に楽しめます。
デートや記念日などに利用してみると、新鮮ですよ。
この記事のライター
rainydaygirl
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大東京世田谷村下北沢在住、名をrainydaygirlと申します。ブログ「ていねいに暮らせない」で、築20年狭小三層建売住宅との死闘を綴っております。スカンジナビアのカホリ漂うステキインテリア、シンデレラフィットがコンボするエクストリーム収納、美しい食器に美しく盛られたお料理が並ぶ幸福な食卓を目指して勉強中。まずは汚片づけから攻略します。
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