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生きにくさを生きる子どもたちへ贈る、希望と再生の物語『新月の子どもたち』を発売

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目次


ブロンズ新社は、長篇『新月の子どもたち』1,870円(税込)を6月8日(水)に全国の書店で発売した。同書は、詩人で、注目を集める人気作家の斉藤倫氏の約1年ぶりとなる書き下ろし長篇だ。挿画はイラストレーターの花松あゆみ氏が担当。物語の世界をゴム版画で美しく描きだしている。同書のあらすじを紹介しよう。

あらすじ


同書の主人公である、なぎ町小学校5年生の平居令(ひらいれい)は、ある日、トロイガルトという国の死刑囚レインとなった夢をみる。死ぬことを当たり前のように受け入れているその世界で、「わたしは、しなない」という少女シグに出会い、いつしか彼女をたすけたいと思うように……。


一方、現実での令は、合唱コンクールがせまる中、声変わりをからかわれ、歌うことから、自分と向きあうことから、目を背けようとする。しかしクラスメイトにたすけられ、たどりついた自分の新しい声は、ずっとそばにあったレインの声だった。その声に共鳴するかのように、夢と現実が重なりあい、やがて周りにいる人の記憶と世界の扉を開いていく――。子どもたちが未来に光をみつける、希望を描いた物語だ。

著者からのメッセージ


斉藤倫氏は、「だれもがみんなそこにいたのに、おとなになると忘れてしまう『国』があります。そんな『トロイガルト』の旅は、つらくて、苦しくて、二度ともどりたくないくらい。

でも、いつか、ほんとうに困ったときには、そこにいたみんなが、きっとたすけてくれるような、たいせつなばしょ。そんなお話を書きました。すごく長い時間がかかったので、世の中は、ずいぶんかわってしまいましたが、それでも、なにもかわらないようなことを書いています。ぜひ、みなさんも、レインたちといっしょに旅をしてみてください。」とコメント。


花松あゆみ氏は「この物語の、少し怖くて鮮明な夢の世界と、モヤがかかったような現実の世界を、主人公の令くんの後ろで一緒に見ているような気持ちで絵を描きました。自分が何が好きか、何が嬉しいのか、本当はどうしたいのか。見えなくなってしまった自分の本当の声を、夢と現実とを行き来しながら見つけ出そうとする令くんたちの旅は、自分にとって大切なことは何かを思い出させてくれます。姿は見えなくても、そこにある。新月のように。これから自分の足で歩きはじめるたくさんの子どもたち、大人たちにも読んでもらいたい物語です。」と語った。

書店員からもたくさんの感想が寄せられた『新月の子どもたち』。生きにくさを感じたり、悩みを抱える思春期の子どもたちや、彼らをとりまく大人も手に取ってみては。

ブロンズ新社:https://www.bronze.co.jp/



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