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「シャプラニール=市民による海外協力の会」は、2021年に開始した日本で暮らす外国人へのフードパントリーを通じた生活相談会の実施や地域の交流スペース開設のための資金を、クラウドファンディングサイトのFor Goodにて、3月17日(金)~5月15日(月)の期間、広く呼びかけている。
日本で生活する在住外国人は、2022年には約300万人となり、年々増加傾向にある。しかし社会との接点が限られており、コミュニティから孤立してしまう人々も少なくない。
また、文化の違いや言葉の壁などで医療や自治体などが提供する必要なサービスや、正確な情報にアクセスできずにいる人も多くいるそうだ。
さらに、新型コロナウイルスの拡大以降、失業や収入減少により生活基盤が崩壊し、生活困窮に陥る在住外国人も増加。以前から存在していた、支援や生活に必要な情報に十分にアクセスできていないという収入面以外の課題も顕著となった。
「シャプラニール=市民による海外協力の会」にも、在住外国人、特にここ数年では在住人口が増えているネパール出身の人からの相談が多く寄せられているという。
そこで、同団体所在地の新宿区内の在住外国人が抱える課題に寄り添い、社会からの孤立をなくしていくことを目指し、今回のクラウドファンディングでの資金は主に2つの活動に活用される。
一つ目は、在住外国人への生活支援の実施だ。これまで同団体が取り組んできたフードパントリー・生活相談会は、新宿区内の支援団体との協力体制を強化し、さらには地域の市民ボランティアの協力を拡大させながら継続実施される。
現在も「新型コロナウイルスをきっかけに失業し、このままだと在留資格の更新が厳しい」と未だ生活が不安定な状況にある相談者もいる。また、こうした状況にもかかわらず、急激な物価高騰の影響により、彼らの生活がさらに厳しくなり、格差が拡大する可能性が指摘されている。
二つ目は、在住外国人の居場所づくりだ。情報の提供、相談場所として在住外国人がいつでも気軽に立ち寄れる交流スペースがつくられる。ここでは在住外国人とその地域に住む人々とが交流し、つながることができる機会をつくるとともに、現状・ニーズ把握などもできる場所として運営される。
これまでのフードパントリー・生活相談会の実施から、近所レベルでの助け合いができる社会の仕組みづくりが必要であること、さらにはこうした社会の現状を受け入れる日本社会の意識変容は不可欠だということが分かったそうだ。そしてこれからは、地域の拠点となり双方向のコミュニケーションが行われる交流スペースづくりに取り組んでいくという。
「シャプラニール=市民による海外協力の会」の活動に興味のある人は、For Goodのプロジェクトページをチェックしてみては。
For Good:https://rescuex.jp/
プロジェクト名:日本に住む外国人の方が取り残されないように。居場所づくりと生活支援を強化したい!
(角谷良平)
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