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今回は、東京駅(東京)と熱海駅(静岡)の間を運行するJR東海道本線を調査。ターミナル駅である東京駅や品川駅のほかに、湯河原駅や熱海駅など観光地としても人気のスポットを通る本路線だが、沿線に住む人々の住み心地はどうなのだろう? シリーズでお届けしている沿線調査、今回はJR東海道本線沿線に住む150人にアンケート調査を実施し、ホンネを探ることにした。
交通利便性はもちろん、景色や観光スポットの多さも高ポイント
東京駅や品川駅など、通勤・通学に便利な駅が多い路線ではあるが、東京から静岡という長距離を走行していることを考えると、ユーザーたちが沿線に対しどう感じているのかはなかなか読めない。そこで、沿線の好きなところ・気に入ってるところを聞いてみた。TOP10は以下のとおり。
●好きなところ(複数回答)
1位:どこに行くにも便利(65.7%)
2位:ほかの沿線に乗り換えしやすい(34.3%)
3位:運行本数が多い(32.9%)
4位:好きな駅やスポットがたくさんある(23.8%)
5位:走行中の景色が好き(22.4%)
6位:都心のターミナル駅に出なくても沿線上に栄えた駅があって便利(20.3%)
7位:終電が遅いもしくは始発が早い(14.0%)
8位:座れる頻度が高い(13.3%)
9位:これから発展していきそう(11.2%)
10位:遅延が少ない(10.5%)
断トツだったのは、「どこに行くにも便利」の項目。コメントでも、「東京の中心部や箱根などの観光地に出かけるときも乗り継ぎが便利で、短時間で行きたいところに行ける」(41歳・男性)や「都内にも1本で行けるし、熱海や小田原などの温泉地にも1本で行ける」(39歳・女性)など、通勤や通学のみならず、プライベートでもその交通利便性のよさは評判。
また、交通利便性のよさは、東京駅や品川駅など都心部のターミナル駅に限ったことではない。2位「ほかの沿線に乗り換えしやすい」へのコメントを見てみると、「小田原駅からは、JRのほかにも、小田急線や新幹線にも乗り換えられるので、近場も遠方も行きやすい」(27歳・女性)、「大船駅では横須賀線や京浜東北線が利用でき、藤沢駅では小田急線や江ノ電も利用でき、どこに行くにも乗り継ぎしやすい」(47歳・男性)などの意見もあり、乗り換え拠点駅が点在している。
また、4位「好きな駅やスポットがたくさんある」に対する、「駅弁などの楽しみが多いから」(25歳・男性)や5位「走行中の景色が好き」への「街あり、海あり、山ありで楽しい」(66歳・女性)といったコメントは、温泉地や観光地が多いJR東海道本線ならでは。
「駅ビルや駅周辺の商業地がどんどん発展している」(39歳・女性)や「だいぶ開発が進んでにぎわいを見せている」(50歳・女性)とのコメントもチラホラ見受けられ、今後のさらなる発展に期待を寄せるユーザーも少なくないようだ。
「あと50円下げてほしい」……約4割が乗車運賃の高さを実感好きなところを聞いてみて、交通利便性やそれぞれの駅がもつ個性が見えてきたが、反対に改善してほしいと感じるところは? TOP10は、次のような結果になった。
●改善してほしいところ(複数回答)
1位:乗車運賃が高い(42.7%)
2位:通勤ラッシュ時の混雑が激しい(40.0%)
3位:悪天候時や事故など、遅延が多い(38.0%)
4位:あてはまるものはない(18.0%)
5位:運行本数が少ない(17.3%)
6位:終電が早いもしくは始発が遅い(12.0%)
7位:ほかの線との乗り換えが不便・面倒(11.3%)
8位:駅やホーム、トイレが清潔ではない(10.0%)
9位:駅のエレベーターやエスカレーターが少ない(6.7%)
10位:電車の種類が多くて複雑(5.3%)
2位と3位の項目は、どの沿線でも上位にくるのだが、1位はまさかの「乗車運賃が高い」だった。「頻繁にSuicaのチャージをする必要がある」(25歳・男性)といった声も漏れ聞こえるが、「もう少し安いとうれしい」(40歳・男性)、「あと50円下げてほしい」(46歳・男性)といったホンネも……。
「運行本数が少ない」と感じるユーザーも多く、なかには「運行本数が増えれば、利用する回数が増えると思う」(39歳・女性)という意見も。また、運行距離が長いため仕方のないことではあるのだが、静岡在住のユーザーからは、「終電をもっと遅くしてほしい」(43歳・女性)という意見も挙がった。
8位と9位の項目に対し、「(トイレを)あまり使いたくない」(31歳・女性)、「バリアフリーの観点からも、エスカレーターやエレベーターを増やしてほしい」(49歳・男性)などの意見もあり、設備への不満も少なくないようだ。
温暖な気候でさらにリゾート気分アップ!?沿線の好きなところと改善してほしいところを詳しく見てきたが、率直に「今住んでいる沿線は好きですか?」と聞いてみると、「とても好き」(22.7%)「好き」(51.3%)と、74.0%のユーザーが沿線を気に入っている様子。一方の、「嫌い」(0.7%)「あまり好きではない」(4.0%)は、わずか4.7%という結果に(「どちらともいえない」は、21.3%)。74.0%という数値は満足度が高いように思えるが、今回SUUMOジャーナルで調査を行った全15路線で比較してみると、全体で8番目だった。
これから沿線に住もうと考えている人に向けて、オススメポイントは…? 先輩ユーザーたちのコメントをのぞいてみると、「都心に出るのも、湘南や小田原、箱根、伊豆へ遊びに出るのもJR東海道本線があればなんとかなる」(47歳・男性)「都内への通勤が苦にならない」(52歳・男性)など、交通利便性を挙げる人や、「海や山が美しい環境」(49歳・男性)、「富士山や駿河湾などの自然を楽しめる」(25歳・男性)など、自然を挙げる人が散見された。
また、「温暖な地域」(68歳・男性)、「温暖で雪が降らない」(46歳・男性)という意見もあり、寒いのが苦手な人にとっては過ごしやすい沿線なのかもしれない。
続けて、「デート」「子連れ」「穴場」の3つをテーマに、それぞれオススメのスポットも教えてもらったのでいくつか紹介しよう。
●デートするなら?
・熱海駅周辺「ビーチや温泉、「来宮神社」などのパワースポットもあり、いろいろまわれる」(27歳・女性)、「観光地で駅前からグルメスポットや温泉地の雰囲気が感じられ、リゾート気分になれる」(48歳・男性)
・辻堂駅/テラスモール湘南「ひと通りの店が密集しており、ひとつの街のようにショッピングができる」(48歳・男性)、「映画館もあって、食べ物もおいしいショッピングモール」(27歳・女性)
・大船駅周辺「大船観音の近くには、商店街も飲食店もたくさんあるので楽しい」(53歳・女性)、「大船仲通り商店街はお手ごろ価格なので、買い物やお酒を飲むにも困らない」(47歳・男性)
・川崎駅周辺「ショッピングも食事も映画鑑賞もすべてできる」(44歳・女性)、「川崎工場夜景は、街中では見られない風景が幻想的。近くに行くと、工場の息遣いも聞こえてくる」(67歳・男性)
●子連れでおでかけするなら?
・辻堂駅周辺「駅前に広くて新しいスポットがたくさんできているので、家族での映画鑑賞やショッピングに最適」(37歳・女性)、「子どもが遊べるスポットが多いショッピングセンターもあり、少し足を延ばせば海もあるため」(46歳・男性)
・二宮駅/吾妻山公園「眺めもよく、アスレチックもあるいい公園」(47歳・男性)
・小田原駅からバス/わんぱくらんど「広い公園のようになっているので、子どもたちが思いっきりはしゃげる」(27歳・女性)
●穴場スポットは?
・平塚駅/イチゴ農園「おいしいイチゴが堪能できる農園がたくさんある」(27歳・女性)
・大磯駅/めしや大磯港「定置網からあげた魚を活〆しているのでとてもおいしい」(59歳・男性)
・大船駅からバス/田谷の洞窟「大船駅からバスで移動すると、日常とは別世界の洞窟がある。お寺の中にあるので、神秘的」(47歳・男性)
・早川駅周辺「漁港があり、海の幸がおいしい」(53歳・女性)
東京・神奈川・静岡の3都県にまたがるJR東海道本線。今回の調査を通して、通勤や通学だけでなく、沿線上には観光地もたくさんあるため、ONとOFFどちらでもユーザーにとってのメリットが高いことが分かった。また、好きなところの結果にもあるように、都内の中心部以外でも、駅ビルや商業ビルが整備されてきているとのこと。これから発展していくであろう期待値も含めて考えれば、次の住まい候補として、見逃せないはずだ。
●調査概要この記事のライター
SUUMO
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『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。
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