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小学生が身長を伸ばす方法とは?牛乳は効果ある?必ずやりたい3つのこと【専門医取材】

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目次

小学生になってもお子さんの背がなかなか伸びず気になってはいませんか?身長のチェック方法や身長を伸ばす方法などを、国立成育医療研究センター 小児内科系専門診療部 内分泌・代謝科 堀川玲子先生に伺いました。

子供の成長にもっとも必要なものって?

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まずは子供が生まれて大人の体になるまでの間に、必要なものは何なのでしょうか?成長パターンとともに見ていきましょう。

成長時期は乳幼児期、前思春期、思春期の3つ

ーー子供の成長には何が必要でしょうか?

堀川先生成長する時期に一番大切なものについて解析した結果、見つかった成長パターンに『ICPモデル』というものがあります。Iはインファント、つまり「乳児期」を指します。Cはチャイルド、つまり「幼児期から学童期」です。Pはピバティ、「思春期」です。この3つの時期の解析結果をつなげることで、成長パターンが見えてきます。

ーーその3つの時期の成長スピードがわかるということですね。

堀川先生はい。そして、それぞれの時期によって、成長にもっとも必要なものもわかりました。

■ICPモデルと各時期の成長にもっとも必要なもの

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参考:[*1]母子健康協会「お子さんが小柄である事が気になったら」大阪大学小児科学教授 大薗恵一先生

乳児期の成長に一番大切なのは「栄養」堀川先生インファンシー、つまり乳児期の成長には「栄養」が一番重要です。これは胎児の頃からずっと言えることです。18歳頃までの成長時期を通して、栄養はずっと大切です。

まずは十分な栄養を摂るということですね。

幼児期・学童期は「栄養」+「成長ホルモン」が重要堀川先生次に、生後6カ月頃からの幼児期・学童期に入ると、栄養にプラスして「成長ホルモン」も主に大切になります。

思春期は「栄養」「成長ホルモン」とともに「性ホルモン」も大切堀川先生さらに思春期に入ると、「栄養」「成長ホルモン」にプラスして、「性ホルモン」も重要になります。なお、この時期の終わりには、軟骨を作って骨を伸ばす「骨端線」という部位が骨に変わっていきます。この骨端線が骨に変わってしまうと、骨を伸ばすことができなくなり、したがって背も伸びなくなります。

栄養状態は成長にとても重要

ーー全体を通してみると、まずは栄養をバランスよくしっかり取れていることが大切、ということですね。

堀川先生そうですね。世界の身長の分布を見ると、一番平均身長が低いのはラオスで、高いのはオランダや北欧です。この違いは人種差や体質だけでなく、栄養状態が影響しています。日本だけ見ても、終戦後の1945年から1975年までの間に平均身長は10cm近く伸びているんです。ここからも、栄養の改善が身長に大きく影響することがわかります。

ーー小学生の場合は栄養に追加して、低学年・中学年のうちは「成長ホルモン」も大事で、高学年になって思春期に入ると「性ホルモン」も重要ということになりますね。では成長ホルモンや性ホルモンが十分に出ていても、栄養が足りないと一般的に成長しづらいということでしょうか。

堀川先生栄養状態は、非常に大切です。たとえば成長ホルモンがしっかりと出ていても、「栄養が足りなければ背は伸びない」ということになります。

最終的に身長がどこまで伸びるのか、予測できる?

予測身長の式を使って将来的な身長を考えてみましょう。

親の身長から将来的な身長を予測する

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堀川先生最終的な身長は、以下の式で出る数値に落ち着くことが多いです[*2]。

—————————男子の予測身長=(両親の身長の合計+13)/ 2 ± 9女子の予測身長=(両親の身長の合計-13)/ 2 ± 8—————————

ーー「男の子はお父さんの身長に似る」と言う人もいますが、実際はどうなんでしょうか?

堀川先生男の子だからお父さんと同じような身長になるとは限りません。父親由来の「刷り込み遺伝子」は身長を伸ばす作用、母親由来は身長が伸びるのを抑制する作用を持っているものがあると言われています。でもお父さんとお母さんのどちらの遺伝子がより働くかは、わからないんです。

片方の親が高身長、もう片方が低めの場合は?堀川先生身長180cmのお父さんと150cmのお母さんがいる場合、予測身長は「171.5cm±9cm」で、お子さんもだいたいそのくらいの身長になります。実際にはお父さんとお母さんの身長の平均値になるよりも、「お父さんかお母さん、どちらかに似る(背が高めになるか低めになる)」ことが多いです。ただしお父さんとお母さんのどちらに似るかは、わかりません。

家族が小柄でも背を伸ばすには

ーーそうすると、家族全員が小柄な場合は、お子さんも小さく育つんでしょうか?

堀川先生家族よりも高い身長に育つお子さんもいいますが、突然飛び抜けて大きなお子さんになることはめったにありません。ただ、よく食べよく運動しよく寝ることで、少しでも身長が伸びるポテンシャルを引き出しやすくなります。

ーー遺伝子の影響はあるけれど、身長が伸びやすい環境を用意してあげることも大切なんですね。

身長の伸びの悩み、受診の目安は?

なんとなく「まだ背が伸びるかも」と期待しているうちに時間が経ってしまうこともあると思いますが、もし病院に相談するとしたら何を目安にするといいのでしょうか?

成長曲線と比べてみよう

堀川先生母子手帳に出ている成長曲線は6歳までなので、学校で配られる健康手帳などに載っている18歳までの成長曲線を使うといいと思います。

18歳までの成長曲線

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Jyosi

[*3] 厚生労働省「成長曲線を描いてみましょう」より

堀川先生順調に成長しているように思えても、今までの身長を成長曲線に書き入れてみて成長曲線よりもかなり低い場合は何らかの原因があるかもしれないので、かかりつけの小児科に相談してみるといいと思います。

ーー曲線よりもずっと低い場合以外に、注意した方がいいのはどんなケースでしょうか?

堀川先生今まで成長曲線に沿ってきたのに、ある時点から横ばいになったり、徐々に下の曲線に移り、さらに下の曲線へと移っていっている場合も、病院に相談するのをおすすめします。身長の相談はできるだけ早いと治療できることもあるので、気になったらなるべく早く病院にいらしていただけるといいと思います。

病気で身長が低くなるのはレアケース

ーー病気のせいで身長が低いお子さんは多いんでしょうか?

堀川先生身長が低い主な原因は、病気ではなくて「体質」です。低身長のことで、成育医療センターで診察を受けるお子さんの6割は体質が原因です。普通のクリニックの場合は9割くらいが体質が原因だと思います。ちなみに2500g未満で小さく生まれたお子さんは成育医療センターを受診される方の10%くらいいます。そういうお子さんも3歳くらいには9割は標準的な成長に追いつきます。

ーー「背が伸びないのは病気せいかも」と一人で悩んだりせず、何か心配事がある場合はまずは小児科で相談するのがいいのですね。

小学生が身長を伸ばすためにできる3つのこととは?

身長は色々な要素や栄養などによって決まります。では背を伸ばすポテンシャルをできるだけ引き出すためには、どんなことをすればいいのでしょうか?

① 栄養バランスのとれた食事をしっかりと

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ーー成長のためには、栄養素をバランスよく摂ることが大切ということがわかりました。では様々な栄養素の中でも、特に不足すると身長が伸びにくくなる栄養素はあるのでしょうか?

伸びるにはたんぱく質が必要堀川先生まず体の元になるたんぱく質は重要です。動物性たんぱく質も植物性たんぱく質も必要です。

カルシウム、リン、ビタミンDは骨を作り丈夫に堀川先生成長は骨を作ることでもあります。よく骨にいいのはカルシウム、とおっしゃる方はいますが、カルシウムだけをたっぷり取っても骨ができるわけではありません。カルシウム、リン、ビタミンDが揃うと、骨が作られ骨が丈夫になります。ただ、日本人はカルシウムやビタミン不足になりやすいので、積極的にカルシウムを採ること自体はいいと思います。

牛乳ばかり飲み過ぎないで!堀川先生牛乳などの乳製品には、たんぱく質もカルシウムも含まれています。でも、牛乳ばかり飲みすぎるとミルクアルカリ症候群になどになることもあります。牛乳だけをたくさん飲んでも背は伸びないですし、飲み過ぎはよくないですね。

サプリメントばかりに頼らない堀川先生身長によさそうなサプリメントや食品が色々とありますが、それを食べると身長の伸びが変わるというものはありません。

ーー特定の食べ物や飲み物、サプリメントで済まそうとしないで、栄養バランスの採れた食事を1日3回食べるのが大切なんですね。

偏食や小食でも無理に食べさせないで

ーー偏食や小食で身長が伸びない場合は、栄養状態が影響している可能性があるのでしょうか?

堀川先生確かにそういうお子さんはいます。また、食物アレルギーで食べられる物が限られてしまうお子さんもいます。でも、小食でも身長が伸びるお子さんもいます。栄養は確かに大事ですが、本人の食欲などを無視してまわりの大人が無理に食べさせようとすると、親子関係が悪くなったり、お子さんが食事自体を嫌になってしまうかもしれません。成長曲線に沿って成長しているなら無理強いせず、それがそのお子さんの成長と考えていいのではないでしょうか。

ーーでは、肥満のお子さんの場合、栄養はたくさん摂っていそうですが身長が高くなるのでしょうか?

堀川先生肥満のお子さんは思春期までは身長が高めですが、思春期からの身長の伸びが少なくて骨の年齢も早く進むので、最終的には小柄で終わることがあります。

ーーただたくさん食べればいいというわけでもないんですね。

② 毎日1時間くらい遊ぶといい運動に

ーーよく「体の成長には運動がいい」と言いますがいかがでしょうか?

堀川先生昔は子供は外で遊ぶもの、って言われていましたが、今は運動量が落ちているお子さんが多いようです。その一方で、習い事でサッカーやスイミングなどをやっているお子さんもいます。できれば何か特別なことをしなくても、運動量が保たれる生活ができたらいいですね。

ーー習い事でなくても遊びなどで運動量が保たれるのが理想、という感じでしょうか?

堀川先生もちろん習い事もいいですが、「授業の休み時間や放課後、外で遊ぶ」など、日常生活の中で運動できるのがおすすめです。お子さんが嫌がっているなら運動系の習い事はしなくてもいいと思います。友人たちと外を駆け回るのはもちろん、家のお手伝いをお願いするとか、少しずつでも動く機会を作ってあげたいですね。

ーー「運動」というとスポーツのイメージがありますが、お手伝いや遊びなどで体を動かすだけでもいいんですね。

堀川先生はい、そういうことになります。

1時間の外遊びが運動の目安ーー外で遊ぶ時の時間の目安はありますか?

堀川先生1時間くらい遊べるとよいですね。1時間ほど外で遊ぶと適度に疲れるので、質のいい睡眠も取りやすくなります。あと、日光に当たることでビタミンDも体内で作られます。ビタミンDは骨を強くしたり免疫機能を強くする働きをします。

③ 睡眠は8時間以上、寝つく時間にこだわり過ぎずに

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堀川先生睡眠も成長には大切です。

ーー寝つく時間も気を付けた方がいいということでしょうか?

堀川先生夜9時に寝ないと成長ホルモンが出ない、とよく言いますがそれは違います。何時に寝ても、寝つくと30分後ごろから成長ホルモンが大量に出ます。これを「パルス」と呼びます。睡眠の深さに応じて、約3時間ごとにパルスが起こり成長ホルモンが出ます。つまり、8時間くらい寝ることで、パルスが3回起こって成長ホルモンを十分な量得られます。

就寝時間は起きる時間を考えてーーでは、何時に寝るかは気にしなくていいんでしょうか?

堀川先生学校があるので、最低でも7時に起きるとすると、夜は遅くても11時には寝る。もっと早く目が覚めるお子さんは、それに合わせて早く寝るといいですね。お子さんの体調に合わせて9時間寝て6時に起きるなら、就寝は9時になりますね。

ーーお子さんが翌日眠くならないくらいの時間寝かせれば、十分な量の成長ホルモンが出るんですね。

暗く静かな部屋で就寝を堀川先生成長ホルモンが出るようにするには、深く眠れる環境も大切です。暗くて静かな部屋で寝かしてあげましょう。ただお子さんが暗い部屋を怖がってしまう場合は、真っ暗にしなくてもいいと思います。明るいと眠りが浅くなるので、できるだけ薄暗くしましょう。あと、寝る直前までテレビやスマホ、ゲームなどでディスプレイを見ていると、深い睡眠に入りにくくなります。

まとめ

小学生が身長を伸ばすには、十分な栄養を摂るとともに、低学年・中学年のうちは「成長ホルモン」、高学年になって思春期に入ると「性ホルモン」の分泌が欠かせません。身長がどこまで大きくなるかは、お父さんやお母さんの遺伝子の影響が大きいので、両親の身長をもとにだいたいの予測身長を計算することができます。なお、お子さんの背の伸び具合が気になったら、まずは「18歳までの成長曲線」に今までの身長を書き込んで、健康的に成長しているかどうかをチェックしてみましょう。かかりつけの小児科で相談するのも一つの手です。また、「栄養」「運動」「睡眠」を見直すことで、より身長が伸びやすい環境を作ってあげられます。ただし、お子さんの成長は遺伝や体質が一番大きく影響します。身長の伸びに気を取られ過ぎずに気長に成長を見守ってあげてくださいね。

(文:大崎典子/監修:国立成育医療研究センター 小児内科系専門診療部 内分泌・代謝科堀川玲子先生)

※画像はイメージです

お話をお聞きした先生 堀川 玲子 先生 国立成育医療研究センター 小児内科系専門診療部 内分泌・代謝科診療部長。1983年東北大学医学部卒業、1989年東京女子医科大学大学院修了。国立小児病院などを経て、2002年国立成育医療研究センター思春期診療科入職、現在に至る。日本小児科学会専門医、日本内分泌学会専門医・指導医、日本肥満学会専門医・指導医。

参考文献[*1] 「お子さんが小柄である事が気になったら」大阪大学小児科学教授 大薗恵一先生母子健康協会[*2]Ogata T, Tanaka T, Kagami M. Target height and target range for Japanese children: Revisited. Clin Pediatr Endocrinol 16:85-87,2007[*3] 厚生労働省「成長曲線を描いてみましょう」

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます



この記事のライター

マイナビウーマン子育て

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