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そろそろ子供を欲しいと思っている方も多いmichill世代。妊活に興味もあるけれど、何から始めたら…やっぱり排卵日を知ることから?最近巷でよく耳にする「排卵検査薬」、どういうもの?薬局で購入できるの?どうやって使うの?などの疑問に薬剤師の三上彰貴子先生が答えてくれます。
最近、テレビコマーシャルでも流れている『排卵検査薬』ってどんなものなのでしょうか。
もうそろそろ子供を作ってもいいかなーと、思い始めた時、基礎体温をつけだす方も多いのではないでしょうか。
子作りを始めようとしても日々の忙しさに翻弄され、正直、若い頃とは違ってなかなか"そういう"気分になれない…。
カップルでの時期や結婚生活が長いとなかなか…という声も耳にします。
せっかく、“なかよく”するのであれば、排卵日付近がいいかな…と、基礎体温をみながらちょっと計画しちゃったりします。
でも、基礎体温の見本のグラフみたいに、きれいな2層にならない…。
あれ!?いつが排卵日だったのかなー?と迷うことも多いです。
そこで便利なのが、排卵検査薬です。
これは自分の排卵の時期を予測することができますので、基礎体温のグラフが見づらい、そもそもグラフをつけていないときにも、排卵の目安として使うのはいいのかなと思います。
受診しなくても排卵がわかるので、忙しくて受診できない働く女性にもお勧めです。
ただ、そんなに安いものではないので、無駄にしないためにも基礎体温をつけたり、生理周期を把握したりして、測定の目安はつけておくといいですね。
また、排卵していても、排卵した卵子が子宮に向かっていく卵管が詰まっている卵管閉塞の場合には受精できません(もちろんその他の理由もあります)。
排卵はあるみたいなのになかなか妊娠しないといった時は、一度、不妊治療を行っている婦人科にかかってみてくださいね。
排卵の前後になると、分泌される女性ホルモンの量が変化し、尿中にも排泄されます。
それを測定して排卵を予測する検査薬が排卵検査薬です。
排卵前に黄体形成ホルモン(Luteinizing hormone、 LH)が上昇し、そのLHが下がった時に排卵が起きます(LHサージ)。
排卵検査薬は尿中のLH濃度を測りLHの分泌の状況をみているのです。
排卵検査薬は、一般用の検査薬で第一類医薬品です。
すべてのドラッグストアに置いてあるわけではなく、薬剤師がいる薬局、処方箋を持っていく薬局(調剤薬局)があるドラッグストアなどで購入できます。
ネットでも購入できますが、必ず説明を読んで、疑問があればチャットや電話で相談してから使うようにしてくださいね。
製品によっても違いますので、購入後説明書を確認していただきたいのですが、一般的な製品の使用方法は、指定部分に2~5秒ぐらい尿をかけます。
難しいようでしたら、紙コップなどに尿をとり、5~10秒程度つけます。
その後、キャップをします。
検査キットを平らなところに置いて、5~10分程度待ち、陽性かどうかの判定をします。
検査する尿は朝一番など決まっておらず、いつの尿でも大丈夫ですが、水分の摂り過ぎで薄くなっている、または運動した後などで水分が少なくなり濃い尿になっているときには避けてください。
また、翌日以降もほぼ同じ時間に採取できるようにしてくださいね。
排卵検査薬は、使い始める時期がとても重要です。
基礎体温をつけて、排卵の目安を判断してくださいね。
体温が上昇する予定の3日前ぐらいから1日1回検査してください。
次回の生理予定日の17日前ぐらいから1日1回検査してください。
生理が終わってから10日目ぐらいから1日1回検査してください。
※月経周期がバラバラで良く分からない場合には、婦人科を受診してきちんと状態を診てもらいましょう。
これも、製品ごとに異なりますので説明書を確認して判定してください。
基本的には、基準とする色と比較します。
排卵する可能性が低いので、翌日の同じ時間にまた測定します。
※通常時や排卵の後もLHは分泌されていることがありますので、うっすらと陽性反応が出ても、排卵とは限りません。
翌日以降もほぼ同じ時間に測ってください。
間もなく排卵する可能性が高いので(初めて陽性反応が出た日か、その翌日ぐらいに排卵する可能性があります)セックスのタイミングを持ちましょう。
検査薬で陽性反応が出てから40~48時間ぐらいで排卵する可能性があります。
精子は、70時間程度生きていますので、陽性反応が出たらセックスのタイミングを持てるといいですね。
なお、検査して、初回から色が基準と同じまたは濃い場合には、排卵している可能性が高いので、早めに性交を行うようにしてくださいね。
排卵検査薬の使い方等を説明してきましたが、なかなか陽性反応が出ない、陽性反応がずっと続く、排卵しているようなのに妊娠に至らないということがあれば、一度、婦人科か不妊治療クリニックを受診するようにしてくださいね。
不妊治療クリニックを最初に受診するのはハードルが高い人もいると思いますので、妊娠を考えたらまずは基礎体温をつけて、排卵検査薬を使ってみて状況を確認してみてください。
年齢にもよりますが、そうして4~6か月しても妊娠に至らないようでしたら、自己判断せずに専門の医師に相談してみてください。
この記事のライター
薬剤師
三上彰貴子
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外資系製薬会社勤務後、慶應義塾大学にてMBA取得。卒業後、朝日アーサー・アンダーセン(現PWC)にて主に医療分野のコンサルティングを手がける。2005年より独立し、株式会社A.M.C代表取締役となり、製薬会社・化粧品会社関連のマーケティング、人財育成セミナーなどを行う。現在は、薬科大学博士課程にて研究も行う。その他、薬局薬剤師、登録販売者向けの講師、薬科大学非常勤講師としても活躍中。
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