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旅に出る前のほうが、旅をしているときも楽しいなんてこともありますよね。旅の計画を立てる楽しさは、実際の旅よりも魅力ある時間なのかもしれません。いつ行くかわからない旅だとしても、各地の本を読みながら「旅に思いを馳せる時間」。そんな感動の旅が、この本屋「のまど」で体験できるかもしれませんよ。
行ったことのない場所へ足を運ぶこと。知らない言語が飛び交う人々の渦に飛び込むこと。見たこともない食べ物に挑戦すること。
それらは旅の一部ですが、旅のすべてではありません。それでは“旅”って何?そんな疑問のヒントとなる、ちょっぴりロマンティックな本屋が東京・西荻にあります。
カルチャー好きに依然として人気が高い東京・杉並区の西荻。
鉄道が1路線しか通っていないにも関わらず、趣ある古書店やカフェなどが点在していることから、ディープな面白さがある街として知られています。 そんな西荻にお店を構えるのが、今回ご紹介する「のまど」。ここはかつて自身も世界各国を旅したオーナーが選ぶ、“旅”にちなんだ本が集まる本屋です。
旅にちなんだ本とはいっても、「のまど」に置かれている本は、ガイドブックや地図など実践向きの旅行書にかぎりません。小説や新書、雑誌など新刊から古書まで、旅がキーワードになっている内容のものが選りすぐられています。
また本の並べ方にも店主の工夫が見られます。たとえば新刊本、古本を区別することなく同じジャンル、同じ作家の棚に並べ、文庫と単行本も区別していないのだそう。
一般的な本屋にはない並べ方にすることで、思わぬタイミングで読みたい本に出合える——そんなうれしいハプニングが仕掛けられています。一般的な常識にとらわれない、自由な発想で生まれた本屋なのです。
これまでに40ヵ国以上の国を訪れ、「のまど」をオープンして以降も年に1〜2回のペースで海外に旅に出るという店主。いろんな国を巡りながら、街中で “旅の本屋”をよく見かけたことが、このお店を開くきっかけになったのだとか。
海外でおなじみの“旅の本屋”は、まさしく旅好きが集う場所。旅に出る前、旅の途中、旅の終わりにふらりと立ち寄り、旅にちなんだ本を手に取る——そんなリズムが海外にいる旅人には根づいているのだそう。
そんな場を旅人は自身の旅のなかで大切にしているのです。そこで、日本ではなかなか見かけない“旅の本屋”をつくりたいという思いから、「のまど」開店にいたりました。
このお店では“旅”関連のイベントも不定期で開催しています。たとえば9月1日(金)には「週末アジア旅倶楽部 旅bar」主催の「旅人による“旅”の場づくり。~旅の本屋のまど店長の場合~」が、さらに9月7日(木)には双葉文庫の新刊『東南アジア全鉄道制覇の旅 タイ・ミャンマー迷走編』の発売記念イベントが開かれました!
ホームページなどで随時確認して、ぜひ足を運んでみてください。
旅好きによる、旅好きのための書店。旅に出たくなったとき、日常生活でちょっと立ち止まりたくなったとき、そっと寄り添ってくれるような温かな書店です。
この記事のライター
michill グルメ・おでかけ
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