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「ちょっと幸せ」をテーマに、グルメ・美容・健康・カルチャーなど、女性にうれしい情報満載のフリーマガジン「Poco'ce(ポコチェ)」から市原隼人さんのインタビューをお届けします♪
1987年生まれ。2001年に『リリイ・シュシュのすべて』で主演デビューを果たす。2004年には『第27回日本アカデミー賞』新人俳優賞を受賞。その後『ウォーターボーイズ2』『ROOKIES』『3人の信長』をはじめ、多くの映画、ドラマで主演を務める。
10月からテレビ神奈川、TOKYO MXほかで放送されてきたドラマ『おいしい給食』が映画化決定! 1980年代の中学校を舞台に、給食マニアの教師・甘利田幸男(市原隼人)と、給食マニアの生徒・神野ゴウ(佐藤大志)が繰り広げた「どちらが給食をおいしく食べるか」というバトルがスクリーンで再燃される。
『映画でこんなにワクワクした感覚は初めて』と話す市原さんにお話を伺った。
「ドラマのお話しを頂いたときは、正直全部が難しかったです。しっかり食と向き合うのは初めてで、どう捉えていいのか、どう入っていいのか。学園コメディという独特な世界観を出すにはオーバーリアクションがいいのか、落ち着いた方が面白いのか。メガネひとつとってもかけた方がいいのか、ない方がいいのか…。悩みが尽きず、クランクインの前日も監督と電話で相談してました」
結果、突き抜ける方向になったという甘利田幸男。給食を食べることを何よりも大切にしている給食マニアな先生はその存在だけでも面白いのだが、演じる上であえて笑わせようとはしなかったと市原さんは話す。
「甘利田はこんなときどうあるべきか、どう動くか、どうしたいかを考えて、その気持ちに従順であれば自然と面白くなると思いました。甘利田と向き合ってみて、自分と似ていると思ったのは負けず嫌いなところ(笑)。あと、食にこだわる点も似てるかな。僕も食べるのが大好きで、作るのも好き。市場まで食材を買いに行って料理したりもします。だから、今回はいろんな給食が食べられる楽しい現場でした」
撮影中に食べた中で一番のお気に入りメニューを伺うと「きなこパン!」と即答が。
「コッペパンはどの世代にとっても不動の人気メニューじゃないですか? 僕は中学時代はお弁当だったので、給食の思い出は小学生のときだけですが、それでも楽しい思い出しかないです。誰よりも早く食べて、さらに隣のクラスの余りをもらいに行っちゃうタイプでした(笑)。ソフト麺なんて食べる行程からワクワクしたし。給食の話って、始めると思い出が次々に湧き出て来ますよね。好きだったメニューの話から、「そんなメニューなかった!」という世代ごとのギャップもあって話は尽きない。だからこの作品も世代、年代問わず誰でも楽しんでもらえると思います。一緒に観た方と思い出を共有したり、深めたりするきかっけになってくれたら嬉しいです」
最後に、甘利田のように仕事とは違う何かを楽しみに出社する人も少なくないポコチェ世代。仕事をもっと楽しむためにアドバイスをお願いすると。
「今、僕の夢は本気で泣いて、本気で笑って、本気で悔しがる。物事の根源を大切にし続けることなんです。だから、今の仕事がつまらないと思っても何のためにこの仕事があって、誰に必要とされて、自分の働きがどのように社会に関わっていくかを調べてみるのも楽しみのひとつになるかなと。そして自分にしかない価値観や捉え方をもう一度見つめ直して欲しい。誰かにやらされたり、やらなきゃいけないという義務感しかないとそこからは進めません。でも自分の考え方次第でいくらでも変えられると思うんです。この仕事は自分にしかできないんだって思ったら、少し見方も変わるし、やりがいもでると思いませんか?」
芝居は好きだけど芝居を取り巻く環境は好きではないと話す市原さん。それでも芝居を続けているのは自分が好きなものは好きでいたい、自分の中から湧いて来たものは素直に受け止めていたいからという言葉が印象的だった。
(C)2019「おいしい給食」製作委員会
監督/綾部真弥
脚本/永森裕二
出演/市原隼人、武田玲奈、佐藤大志 他
公開/2020年3月6日(金)
TEXT / Satoko Nemoto
PHOTO / Hirohiko Eguchi(Linx)
この記事のライター
Poco'ce
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