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人には誰でも「幸せをあまり感じられない時期」というものがあります。そんな時期を楽しく乗り切るための知恵をご紹介します。
たとえば、あなたは今、仕事が忙しく残業が続いている日々かもしれませんし、家族の世話で自分の時間をとれない時期なのかもしれません。または、何かの資格をとるために、週末の時間を削って努力していらっしゃるタイミングかもしれません。
また、たとえ、日頃好きな仕事をしていたとしても、雑用をこなさなくてはいけない期間というのも確かにあります。
いろんな外的状況により、または、自らが望んで、楽しみが少ない時期というのを、人は確かに経験します。しかし、そんな時期でさえ、「不幸でいなくてはいけない」ことはない、とハーバード大学でポジティブ心理学を教えていたタル・ベン・シャハーは言います。
一本のローソクが部屋全体を照らすように、1つ、2つの幸せな活動が生活全体にポジティブな影響をもたらすことがあります。
それを彼は「ハピネス・ブースター」(幸福感増幅活動)と名付けました。
忙しい日常の中で、みなさんは、どんなときに、ほっとしたり、小さな幸せを感じたりすることができるでしょうか?
ある人にとっては、それは、早朝の一人の時間だったり、お気に入りのカフェでコーヒーを飲むことだったり、週末にマッサージに行くことだったりします。
タル・ベン・シャハーは、毎日のスケジュールの中に、なにか1つでもハピネス・ブースターを取り入れることを提案しています。
たとえば、私の場合でしたら、翻訳の仕事を抱えていて、外に出られないときは、お昼にレストランに行ったりすることや、夕方の1時間半ほどテニスに行くことをハピネス・ブースターにしていました。そうすることで、あとの時間は、部屋にこもって翻訳することができたのです。
みなさんは、どんな活動をハピネス・ブースターとして、1日の中に取り入れますか?
たとえば、以下のようなアイディアはいかがでしょう?
― 朝出かけるまえに、お気に入りの音楽をかけながら支度をする。
― お気に入りのお弁当箱を日替わりで使う。
― 昼休みに同僚とたわいもないことを話す。
― カフェタイムをゆっくりとる。
― 花を買って帰る。
― 短時間でも手芸などの趣味に没頭する時間を作る。
― ちょっと高めの紅茶をいれてみる。
― 香りのいい入浴剤を入れて、お風呂にゆっくりつかる。
― 夜に家族とのおしゃべりタイムを作る。
― 寝る前に体をいたわるようにストレッチをする、など。
ぜひ、ご自身のハピネス・ブースターを見つけてみてください。
そして、そのような毎日のハピネス・ブースター以外に、タル・ベン・シャハーは、「お試しハピネス・ブースター」を提案しています。
今までやったことはないけれど、やってみたら、幸福度があがるのではないかと思われる活動のことです。
例をあげてみますね。
― 週末にボランティア活動をする。
― やったことのないスポーツに挑戦する。
― 料理教室に参加してみる。
― 気分をあげてくれるエッセンシャルオイルをさがしてみる。
― カメラを持って、ちょっと遠出をしてみる。
― 長い間会ってない友達に連絡をしてみる。
― 瞑想会に参加する。
― 図書館で読んだことのない分野の本を借りてみる。
― 花を植えてみる。
― 海を見に行く、など。
人生は、自分の力で豊かにすることができます。
ぜひ、あなた自身のハピネス・ブースターを見つけてください。そして、日々の生活の中に「毎日のハピネス・ブースター」を、そして、ときおりは、「お試しハピネス・ブースター」を取り入れてみてください。
最後に『ハーバードの人生を変える授業』でタル・ベン・シャハーが引用したマルシア・ウェクスラーというヒーラーの言葉を転記させていただきます。
「人として得られる、できるだけ多くの喜びと情熱で、あなたの人生を満たしなさい。まずは1つをやってみて、そのうえにさらに経験を積み重ねていくのです。」
どんなときでも、喜びと情熱のローソクを自分の生活にともす工夫をしていきたいものですね。
この記事のライター
成瀬まゆみ
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Inspire代表。ポジティブ心理学やスピリチュアルの知恵を実生活に活かし、「アタラシイジブンのつくりかた」を提唱。自ら出版社に企画を持ち込んだ『ハーバードの人生を変える授業』シリーズは33万部の大ヒットに。他に『ポジティブ心理学が一冊でわかる本』の監訳や、ジョン・ディマティーニ博士の『ザ・ミッション』の翻訳も手がける。独自のセミナーや個人セッションで、人の変容の瞬間に胸をときめかしている。
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