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ライフシフトとは「人生の向きや位置を変え、人生に変化を起こす」こと。100年あると言われる人生、女性はどのように生きていけばよいのでしょう。社会の荒波で溺れぬように、ワーママ的泳ぎ方を徹底解説した『ワーママはるのライフシフト習慣術』(フォレスト出版)から、気になるトピックスを厳選してお届けします。
前回の続きです。
もう1つ頭に入れておきたいのは、「物事はトレードオフ」の考えです。私もキャリア形成で、産後に「このままでいいのかな、子育てしている間に取り残されるのでは」という不安にかられた人間です。そんなときに「トレードオフ思考」が私のキャリア形成の苦しみから解放してくれました。
「トレードオフ」とは、「何かを得ようと思ったら、何かを差し出す」ことを意味します。
例えば、物を買おうと思ったら、お金を差し出します。のんびりしたいと思ったら、何かを止めて自分の時間を差し出さなければいけません。
物事の原理原則の基本は、トレードオフです。それなのに、なぜか私たちは、キャリアだとか、お金を稼ぐだとかを考えると、すべてを手に入れようとしてしまうのです。両方とも得よう(得られるはず)と思うから、苦しくなります。
「時間はないけれど、満足いくまで業務で結果を出したい」「独身の頃と同じように働きたい」「時短になったが、仕事の成果は良い評価をもらいたい」などなど……。
私たち日本人は努力至上主義文化が強いため、「努力すれば叶いそう」と感じてしまいます。実際は時間以外のリソース、思考力も体力も育児や家事で奪われている以上、独身時代からそのリソースを差し出すタイプの仕事をしていた場合、同じだけ結果を出すのは難しいのです。
だからこそ、「何かをトレードオフで差し出さないと得られない」考え方を頭の中に入れておく必要があります。例えば、「好きなように仕事に時間をかけたら、経験やスキルが身につくのか?」 「その代わりに差し出しているものは何か?」と、迷ったら自分に問うてみます。
そうしないと、私たちはキャリアを断面だけで見たときに、仕事ができない、思うようにキャリアが構築できない、家事育児ができないと「自己肯定感」がどんどん下がってしまいます。「できないのではなく、今はそういうタイミングなんだ」「トレードオフで出せないから、得られる結果が少ないんだ」と思うと、少しは気持ちを緩めて働き続けられます。
大事なのは、キャリア形成のスピード維持することではなく、レースから降りないこと、あきらめないことです(これは、同じ会社で働き続けろという意味ではありません。広い意味で、キャリアを継続させようという意味です)。
「一時的にトレードオフで差し出せない」ことを認識して、キャリアをストップさせるのではなく、存続させることが重要です。
また、この「トレードオフ思考」は、家事育児や仕事すべてにおいて、少し迷ったときに役に立つ指標になります。
夫婦でキャリアと家族など、「家族の運営方針」に迷ったら、使えるリソースと差し出すものを比べて考えてみることをおすすめします。
尾石晴(ワーママはる) 『ワーママはるのライフシフト習慣術』(フォレスト出版)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)
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『ワーママはるのライフシフト習慣術』では、ほかにもワーママに役立つ仕事術や家事育児のコツなどが紹介されています。ぜひ、書籍でもお楽しみください。
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ライフシフトとは、「人生の向きや位置を変え、人生に変化を起こす」という意味。
人生100年時代には、「教育⇒仕事⇒引退」の3ステージの時代から、ステージの移行を数多く経験する「マルチステージ」の人生が到来することを意味します。
その変化に対して、女性はどのような人生戦略を立てていけばよいのでしょう。
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著者プロフィール 尾石晴(ワーママはる)さん外資系メーカーに16年勤務。長時間労働が当たり前の中、子持ち管理職経験から「分解思考」で時間を捻出。ワンオペ育児の合間に、発信業・不動産賃貸業・ヨガインストラクター・ライフオーガナイザーなど、会社員以外での収入経路を複数確保。2020年4月に会社員を卒業し、サバティカルタイム(使用用途を決めない学びの休暇)に突入。音声メディア「Voicy」では1500万回再生声を記録し、トップパーソナリティとして活躍中。その他、「note」や「Twitter」でも日々発信。SNSの総フォロワー数は7万人を超える。現在は雑誌や「レタスクラブ」で連載など文筆活動や、2020年ヨガスタジオ「ボスパム fukuoka スタジオ」を立ち上げ、代表を務める。2児の母。Twitter @wa_mamaharuHP 尾石晴(ワーママはる)ワーママは賢くしたたかに生きよこの記事のライター
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