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0.5cmの差に苦しむことも! 大型化するランドセルのサイズに注目

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目次

親世代の時代と比べると、ひとまわり大きくなった今のランドセル。なぜ大きくなったの? サイズを選ぶ基準やポイントは? 大きくなると重くならない? こうしたランドセルのサイズに関するお悩みを、この記事で解消していきます! 「A4フラットファイル」や「大マチ」「小マチ」など、ラン活で初めて目にすることの多い用語も解説します。

ランドセルのサイズは大きくなっている!

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ランドセルのサイズは、以前と比べて、はっきりと大型化しています。

結論からいいますと、これからランドセルを買うなら、サイズについては次の点をチェックするといいでしょう。

A4フラットファイル対応(内寸:横幅23cm×縦31cm以上)・奥行を示すマチ(大マチ)は12~12.5cmが主流、11cmでも工夫があればOK

フラットファイルってなんだっけ? マチってどこのことを指すの?と、くわしいことはこの記事の続きを読んでくださいね。

まずは、ランドセルが大型化する背景から解説します。理由としては、昔はB5が一般的だった教科書やノートがA4サイズに変化したことにより、A4サイズ対応になったことが大きいのですが、ほかにも時代による変化があるんです。

タブレットなど収納する教材が増えている

ランドセルの大型化した理由として、小学生の荷物に「タブレット」が加わる可能性が高いことがあげられます。

子どものころからICT(情報通信技術)環境になじめるようにと、2019年12月に文部科学省が打ち出した「GIGAスクール構想」。小学校の全児童にパソコン・タブレット端末が行き渡るように環境を整備することを、政府は推奨しています。

文部科学省の調査では、全国に1815ある市区町村のうち、すでに全体の96.6%を超える1754市区町村でタブレットを含む教育用コンピューター1台あたりの児童数が1.0以下[*1]となり、数字のうえではほぼ1人1台のパソコン・タブレット端末を実現できています。

これにより、ランドセルは教科書やノート、筆記用具などに加えて「タブレット」も入るサイズ、という点が重要になってきました。

コロナをきっかけに水筒持参に

日本では新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の流行も、小学生の荷物を増やすことになりました。

偶然ですが、GIGAスクール構想が打ち出されるのとほぼ同じころから、日本では新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)が流行し始め、休憩や給食の際に持参した水筒の飲み物を飲むという学校が多くなりました。

とくに夏には、熱中症対策のためにも水筒が欠かせないアイテムに。ここでもひとつ、ランドセルに入れる荷物が増えたのです。

サブバッグを持たせず両手を開ける方針の学校もある

すべての荷物がランドセルに入らなくても、サブバッグに入れるという方法もあるのですが、登下校の際、両手がふさがっていると危険ということで、サブバッグを持たせない方針の学校もあります。

この場合、よりランドセルの収納力が重視されることになってきます。

逆に荷物が減っている学校もある

ランドセルの荷物が増える話ばかり並べましたが、子どものランドセルの重さについては文部科学省も問題視しています。

2018年(平成30年)、文部科学省は教材を学校に置いて帰る「置き勉」などを例に、負担軽減のための工夫を全国の教育委員会などに求めました。[*2]

これにより、学校に勉強道具を置いてくる(宿題に必要な最低限のものだけ持ち帰る)方針の学校も出てきましたが、どこまで対応するかは現場に委ねられたまま。教育委員会や学校単位で取り組んでいる場合と、担任の先生による場合など、対応する主体もまだバラバラなので、全体としてランドセルに収納力を求める流れが変わるまでには至っていません。

参考記事>ランドセルの「重さ」が気になる! 小学生に適した重さは何グラム?

ランドセルの縦横サイズの主流は? 収納力とおすすめは?

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では、最近のランドセルのサイズは、具体的に何センチが主流なのか? よく目にする「A4フラットファイルサイズ」と「A4クリアファイルサイズ」の違いなどもあわせてご紹介します。

主流はタブレットも入るA4フラットファイルサイズ

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現在のランドセルの主流サイズは、内寸で横幅23cm×縦(高さ)31cmのA4フラットファイルサイズです。

A4フラットファイルとは、A4のプリントを2穴でとじるようなファイルのこと。これがまっすぐ入るためには、横幅が23cmというのが基準になります。

※以下、紹介しているサイズはすべてランドセルの「内寸」です。

少し前まで主流だったA4クリアファイルサイズ(縦・横対応)

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数年前までは、横幅22cm×縦(高さ)31cmのA4クリアファイルサイズというのが主流でした。A4フラットファイルサイズより、1cmだけ横幅が小さいですね。

これは、A4サイズのコピー用紙がちょうど入る、薄いクリアケースがすっぽり入ることを基準につくられたサイズ。2010年頃、学校のプリントもA4サイズが増えたことから登場しました。

型落ち品にはA4教材対応サイズ・A4クリアファイルサイズ(横対応)があるかも……

現在、主流サイズは主に上の2つですが、在庫品、型落ち品を安く買った場合、どちらにも当てはまらないサイズの商品だったということもあります。

A4教材対応サイズは、横幅21.5cm×縦(高さ)30cmで、A4教材は入るけれど、A4クリアファイルやA4フラットファイルは斜めになってしまいます。

また、同じA4クリアファイルサイズでも(横対応)というサイズがあり、こちらは横幅22cm×縦(高さ)30cm。この場合、A4クリアファイルの横幅には対応していますが、縦に少しはみ出してしまうサイズになりますので、要注意です。

結局おすすめは? A4フラットファイル対応は必須?

じゃあ、結局どのサイズがいいの? というと、現在主流の「A4フラットファイルサイズ」がおすすめです。

A4フラットファイルを実際に使う学校かどうか、というのは各学校に問い合わせないとわかりませんが、使う場合はもちろん「A4フラットファイルサイズ」でないと折れ曲がったりするので不便ですし、無理やり出し入れすると学用品やランドセルが壊れる原因にもなります。また、小学生は学習用品として教科書やノート以外に下敷きや筆箱、連絡帳やドリルなど持ち物が多く、日によってはさらに給食袋や体操着、上履きなどの荷物も加わるため、大きいほうが安心なのです。

多くの小学生に配布されるサイズのタブレットについても、「A4フラットファイルサイズ」であれば、出し入れがスムーズ。タブレット端末は学校によってはケース付きで配布されるところもありますが、その場合でも横幅23cm×縦(高さ)31cmあれば問題なく収納できます。

もちろん、大きい分だけ重さも出ますが、A4クリアファイルサイズとA4フラットファイルサイズの重さの差はノート1冊分くらい。それほど変わらないので、日々荷物がきちんと収納できないストレスを抱えるリスクよりも、大きめを選ぶメリットが上回るのではないかと思います。

A4クリアファイルサイズを買ってしまって困ったらどうする?

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サイズをよく見ず、気がつかずにA4クリアファイルサイズを買ってしまったので、返品、または交換したい……。この場合はメーカー側の問題ではなく、買った側の自己都合になりますが、未使用で到着後1週間以内であれば対応してくれるメーカーもあります。焦らず問い合わせてみましょう。もちろん、返品・交換にかかる送料や手数料は原則として自己負担です。

ただ、メーカーによっては返品・交換は受け付けていないところも。また、オーダーメイドランドセルの場合は不具合がない限りは返品・交換できません。できるだけ買う前にサイズ確認するのをおすすめします。

ランドセルのマチとは? おすすめのマチ幅は?

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ランドセルのサイズを計るときに、縦横の内寸に加えて、重要なのがマチ幅。このマチ幅によって荷物の容量が変わってきます。では具体的にマチ幅とはどこの幅のことなのか? 小さい収納スペースやポケットも含めるのか? マチ幅について解説します。

大マチ・小マチ・総マチとは?マチ幅はどこのこと?

今までランドセルの横幅と高さを紹介してきましたが、本当の収納スペースを知るにはマチ幅が重要。

大マチ…ランドセル本体の奥行(内寸)のこと小マチ(中マチ)…本体前にある、大マチより狭い収納スペースの奥行(内寸)のこと

大マチと小マチを合わせた幅が「総マチ」になります。

一般に、ランドセルの「マチ」「マチ幅」というのは、小マチは含めず大マチのサイズだけを指します。ランドセル本体部分の奥行内寸のことを言うので、他の収納スペースやポケットのマチは含みません。

マチ幅12cm、12.5cmが収納力もあり主流に

A4フラットファイルサイズが主流のいま、ランドセルのマチ幅は12cm、12.5cmがメインになっています。

大手メーカーでは・天使のはねランドセル(セイバン)の「モデルロイヤル」や「スゴ楽」シリーズなど・フィットちゃんランドセル(ハシモト)の「ロイヤルローズ プルミエール®DX」「プティガール®DX」「グッドボーイ®DX」「タフボーイ®DX」など

量販店では・ニトリのわんぱく組ランドセルの「メチャ!ピカ」「キュービー」「キラピカ」シリーズなど・イオンのはなまるランドセル

革工房系では・鞄工房山本萬勇鞄羽倉ランドセル

など、多くが大マチ12~12.5cmを採用しています。(※一部対応していないモデルもあります)

マチ幅が12cm、12.5cmあれば、タブレットを含む主な学習用具がしっかり収納できるので安心です。

マチ幅13cm、13.5cmの大容量ならサブバッグいらず

大マチをさらに広くとって、収納力をアピールするランドセルもあります。

ふわりぃ(協和)の「プラチナセレクト」「スーパーフラッシュ」「プレミアムコレクション」など・キッズアミの「はろー!ぷりんせす」「ラビットワイド」「ワンダフルポッケ」「エレファントキューブ」など・イオンの「ミラクルin」

などは、大マチ13~13.5cmと収納力が自慢

工房系では、・黒川鞄工房の「学習院型 軽量仕上げ」と「キューブ型」

が13cmの大マチ仕様に。工房系で最大容量になっています。

マチ幅が13cm、13.5cmあれば、体操服や水筒なども収納できるのでサブバッグが不要、両手を空けられることが多いです。キッズアミの「ワンダフルポッケ」は、タブレット用の収納ポケットが付いていることもポイントです。

マチ幅11cmの個性派デザインも

ランドセルが大きくなると重量も増えますし、大きいランドセルは持ちにくいデメリットも。そのため、大マチを11cmに抑えつつ、容量を確保する工夫をこらした商品もあります。

キッズアミの半かぶせ・縦型ランドセル「マイマイキューブ・スマート」は、A4フラットファイル対応サイズながらマチ幅は11cm。特殊ミシンの縫製で、縁をなくすなどして内寸の横幅を23.5cmと通常より0.5cm広げて収納力をキープ。同じくキッズアミの半かぶせ・横型ランドセル「マイマイキューブ・カジュアル」もマチ幅は11cmですが、内寸32cm×23cmと、さらに収納力をアップしています。

また、イオンの「みらいポケット」はマチ幅11cm、キッズアミの「ペリカンポッケ」もマチ幅は12cm。その分、通常は3cmの小マチがファスナーの開閉により8cmまで伸びて、荷物の量に合わせて調整できるようになっています。

参考記事>おしゃれで個性的! 半かぶせランドセルのおすすめと失敗しやすいデメリット

小マチ・ポケットの収納力と収納しやすさにも注目

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大マチのサイズをチェックした後は、小マチや前ポケットのサイズや出し入れのしやすさなどにも注目したいところ。どちらも省スペースながら収納力アップのために欠かせない部分です。

小マチは大きさを調整可能なことも

小マチは、数センチは伸縮するゆとりがある、ひだが寄った「アコーディオンマチ」を採用している場合が多いです。外からの見た目よりぐっと小マチ広がり、筆箱なども入ります。

ふわりぃの「のびーるポケット」(最大5cm)、キッズアミの「ペリカンポッケ」(最大8cm)、イオンの「みらいポケット」(最大8cm)など、小マチの容量を売りにしているランドセルもあります。

前ポケットはファスナーやキーループもチェック

前ポケットは収納力だけでなく、ダブルファスナーかシングルファスナーか、にも注目。ダブルファスナーの方がポケットが大きく開くので、中の物を出し入れしやすいです。一部、鞄工房山本など、シングルファスナーでもポーチ型にサイドまで開くようなデザインを採用している工房もあります。

ファスナー付きのポケットには、家の鍵や予備のハンカチ、ティッシュ、マスクなど細かいものを入れたいところ。鍵がつけられるキーループ(フック、Dカン)が付いていると、鍵を紛失しにくいので安心です。

主要メーカー16社のランドセルサイズと小マチ・ポケット仕様を比較

人気メーカー・ブランドランドセルの、主要モデルでのランドセルサイズ(内寸横幅、高さ、マチ幅)、小マチ、ポケットについて、仕様を比較してみましょう。

モデルによって採用サイズを変えているメーカーもありますが、人気モデルや代表的な採用サイズを記載しています。すべてのモデルに共通する仕様ではない点に注意してください。

ランドセルのサイズ選びでよくある疑問

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具体的なメーカー別のサイズをご紹介したところで、最後にサイズ選びに関するよくある疑問にお答えします。

見た目が同じくらいならサイズも同じじゃないの?

ランドセルのサイズを見た目だけで判断するのは危険です。

例えばセイバンのあるランドセルを一例にとると、

外寸:高さ約33.5cm×幅約26.5cm×マチ幅約20.5cm内寸:高さ約31cm×幅約23.5cm×マチ幅約12cm

このように、革製品で厚みがあるランドセルの外寸と内寸は数センチ違います。また、マチ幅は荷物を入れるメインスペース、大マチ部分の幅が内寸では示されます。必ず内寸をチェックしましょう。

収納力を求めると外寸も大きくなる?

冒頭で説明したように、タブレットなどの荷物が増えて収納力が求められるランドセル。マチ幅を大きくすれば、当然外寸も大きくなり、若干重さも変わります。

ですが、たとえば背あてにヘリ(出っ張り)がある昔ながらの「学習院型」ではなく、背あてにヘリのないキューブ型を選ぶなどすることで、ある程度、コンパクトさと収納力を両立することができます。また、メーカーによっては内寸を広げるような縫製を行っている(キッズアミなど)ところや、小マチやポケットで収納力を補っているランドセルもあるので、見た目の大きさが気になる場合は、そのあたりにも注目してみましょう。

タブレット収納は必要?

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必須とまではいえません。あれば便利なこともあるでしょうが、使いこなせないケースもあるようです。

タブレット収納機能をすべてのランドセルに搭載しているメーカーはまだありませんが、モデルによって、またはオプションでタブレット収納ケースが付いてきたり、タブレット収納スペースを設けているランドセルも出てきています。

この収納スペースがあった方がいいかはお子さんによる、というのが実際のところ。自治体によっては分厚いケース付きでタブレットを配布する学校もあり、ランドセルに備え付けの専用ケースがあることで逆に出し入れしにくくなる場合もあります。お子さんが通う予定の小学校から配布されるタブレットについて調べてから検討をしても良いでしょう。

また、月曜日などは特に教材以外に上履き、体操着、給食着、水筒などランドセルに入れたいものがたくさんありますので、専用スペースがかえって邪魔になってしまうケースも。大人のバッグの中身と同じで、大きなバッグにポンポン荷物を入れたいか、ポーチなどで細々と荷物を仕切るタイプかなど、性格にもよります。

きっちり仕分けしたいタイプのお子さんであれば、タブレット収納があるランドセルを選択肢に入れても良いかと思います。

まとめ

昔より大きくなっているランドセルのサイズ。タブレットなど中に入れる荷物にも変化があります。お子さんが通う予定の小学校の荷物やランドセルの中身を意識しながらサイズをチェックすることが、入学後の快適な学校生活につながりそうですね。

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参考文献[*1]文部科学省「令和3年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果・市区町村(設置者)別 学校における主なICT環境の整備状況(全学校種)(1)【速報値】 」[*2]文部科学省「児童生徒の携行品に係る配慮について」


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マイナビウーマン子育て

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