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思春期の我が子、なんだか心身ともに疲れてる様子。そんな状況を頭では分かっていつつも、家ではマンガばかり読んでいるとなると、小言が口を突きそうになります。
今回は思春期の男子に対する・大爆発は防げる?・マンガ・ラノベは読書に含まれない?などの疑問について、元開成学園校長の柳沢幸雄先生の著書(思春期男子の正しい育て方/宝島社刊)より解説をお届けします。
学校の勉強に部活、塾、友だちとの付き合いと、子どもは子どもなりに1日24時間を忙しく過ごしています。成長期の子どもにとっては睡眠も大事な時間。最低でも6~7時間は睡眠にまわしてほしいと思います。ですから、何か新しいことに取り組むためには、何かを削除しなければいけません。
部活も勉強も塾も習い事もというように詰め込みすぎて、キャパオーバーにならないように、優先順位を整理してあげましょう。漢字と英単語の小テストが重なり、数学の宿題もある。そういうときにすべてに完璧な結果を求めることはやめましょう。徹夜で勉強させるなんてもってのほか。授業中に爆睡してしまっては元も子もありません。
精神的、肉体的に大変なとき、子どもはパニックに陥っています。思春期男子であれば感情を爆発させて、抑えられなくなることもあります。たとえば、勉強のことで一度爆発してしまうと、勉強に対する価値が見いだせなくなり、意欲が損なわれるかもしれません。そうなる前に、「すべて完璧にこなさなくてもいいんだよ」と声をかけてあげてください。これは、学校の先生や塾の教師にはできないこと。日頃から子どもの様子をよく見ている親だからできることです。
一つ大変な山を越えれば、気持ちが落ち着き、何事にも前向きに取り組めるようになります。最初はあれこれ一度にできなかったことも、自分でタスク管理ができるようになると、こなせるようになります。健全な体や心を保つことを優先して、子どもの負担を軽くしてあげましょう。
・キャパオーバーを見逃さない。・完璧を求めず、優先順位を整理してあげる。
親であれば「子どもになるべく読書をさせたい」と願っていると思います。確かに、本を読む子は知識が豊富ですし、読書は想像力を育ててくれます。子どもを読書好きにさせたければ、親が読書を楽しむようになることが先です。親が本好きで、家の書棚にたくさん本が並んでいて、「○○という本のこんなところが面白かった」と食卓で話題にすれば、自然と子どもも興味を持つようになります。
子どもが本を読もうとするときは、自分で本を選ばせてください。人に強制された本は、いくらいい本であっても押し付けられた感じがぬぐえず、積極的に読む気になれません。子どもが選んだ本であれば、マンガでもライトノベルでも買ってあげましょう。できれば有名な文学作品や科学図鑑など、知識を得るのに役立ちそうなものを読んでほしいと思うのが親心ですが、読書はあくまでも娯楽であって、勉強ではありません。好きなものを読ませてあげてください。
また、マンガやライトノベルを侮るなかれ。文学的に素晴らしいものもたくさんあり、感動に満ち溢れています。「マンガは想像力が育たなくなる」という先入観を持った人も多いでしょう。文字を読んで頭の中でその情景を思い浮かべるのが大事だという考えですが、文字や言葉というのは本来、抽象的なものです。日本語のキャリアが未熟な子どもには理解が難しいことがあります。それを補足してくれるのが“絵”なのです。絵が文字や言葉が示す具体的なイメージを与えてくれるからこそ、物語や書かれている内容が理解できるようになります。また、登場人物の言葉のやり取りから、人間に起きる感情を学ぶこともでき、コミュニケーション力を育てることにもつながります。
・親が本好きであれば、子どもも興味を持つ。・マンガでもライトノベルでもOK。子どもが読みたい本を買う。
『マンガと図解 元開成学園校長が教える 思春期男子の正しい育て方』(著:柳沢幸雄、マンガ・イラスト:藤井昌子、宝島社刊)より一部抜粋、再編集
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