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巨大ターミナル駅・新宿に乗り入れるJR中央線・京王線・小田急線は、通勤・通学アクセスも良い人気の沿線。編集部では、これらの沿線に住んでいる人100名ずつ(計300名)にアンケートを実施し、その住み心地などを調査した結果を路線ごとにお伝えする。今回は「中央線」にスポットを当て、気になる調査結果を見ていこう。
お気に入りポイントは「運行本数が多い」「終電が遅い」など
中央線は東京駅から山梨県の大月駅までを結ぶJRの鉄道路線。今回のアンケートでは、新宿~高尾駅間に住む人を対象に中央線のどんなところが好きなのか、気に入っているのかを質問。ランキングTOP10は次のような結果になった。
●中央線の好きなところは? ※複数回答
1位:どこに行くにも便利 78.0%
2位:運行本数が多い 60.0%
3位:ほかの沿線に乗り換えしやすい 49.0%
4位:都心のターミナル駅に出なくても沿線上に栄えた駅があって便利 32.0%
5位:好きな駅やスポットがたくさんある 28.0%
6位:終電が遅い・始発が早い 26.0%
7位:エスカレーターやエレベーターの数が多く便利 13.0%
8位:乗車運賃が安い 12.0%
9位:遅延が少ない(定時に電車がくる) 10.0%
9位:走行中の景色が好き 10.0%
1位の「どこに行くにも便利」(78.0%)、2位の「運行本数が多い」(60.0%)は半数以上の人が選択し、近隣のほかの沿線でも上位にランクインしている項目。だが、ここで注目したいのは、どちらも近隣のほかの沿線と比べて突出して数値が高く出ているという点だ。
特に顕著なのが、2位の「運行本数が多い」という項目。同時に調査をした近隣沿線のデータでは、京王線が36.7%、小田急線が36.5%のところ、中央線が60.0%と、ほかを大きく引き離しての高ポイント。フリーコメントを見ても「朝の時間帯には3分に1本は来るので、乗る時間を気にしなくてもいい」(55歳・男性)、「平日の朝や休みの日に、そんなに待たずに次の電車が来る」(26歳・女性)といった声が多い。
さらに、6位の「終電が遅い・始発が早い」(26.0%)は、近隣の3沿線で唯一、中央線だけがトップ10入りしている項目。京王線の9.2%、小田急線の11.5%と比べて数値の差も歴然。7位の「エスカレーターやエレベーターの数が多く便利」(13.0%)も同様で、京王線の3.1%、小田急線の8.3%に比べて高い結果に。運行本数の多さ・運行時間の長さに加え、バリアフリー設備の充実度も中央線の大きな特徴といえそうだ。
(※)編集部注:平日/土・休日ともに新宿発1:01が三鷹駅行最終電車(2016年3月7日時点)
次に、中央線の改善してほしいところ、もう少し改善されると良いのにと思うところをリサーチ。あてはまるものを複数選んでもらったところ、ランキングTOP7は以下のとおり。
●中央線でもう少し改善されると良いのにと思うところは? ※複数回答
1位:通勤ラッシュ時の混雑が激しい 52.0%
2位:悪天候時や事故など遅延が多い 41.0%
3位:乗車運賃が高い 21.0%
4位:特にない 20.0%
5位:乗客のマナーが悪い 14.0%
6位:駅やホーム、トイレが清潔ではない 12.0%
7位:車両内が汚い 6.0%
1位の「通勤ラッシュ時の混雑が激しい」(52.0%)は、ほかの沿線でも1位の項目。ただし京王線(45.0%)、小田急線(49.0%)と比べると、中央線は数値が高めなのが特徴的だ。
さらに注目すべきは、2位の「悪天候時や事故など遅延が多い」(41.0%)。これも京王線(17.0%)、小田急線(27.0%)と比べると、中央線がダントツで高いことが分かる。3位の「乗車運賃が高い」(21.0%)も同様で、京王線(6.0%)、小田急線(12.0%)と比べて突出して高い。また、5位の「乗客のマナーが悪い」(14.0%)は、京王線・小田急線ではランクインしていない項目で、中央線の数値の高さが目立った。
フリーコメントを見ると「荷物の挟まりによる遅延が多い」(48歳・男性)、「電車が到着したときに降りる客を押しのけて乗車する人が多い」(47歳・女性)などといった声も多いよう。ラッシュ時の混雑が、ひいては電車の遅延、乗客のマナーの悪さなどにつながっているといった見方もできそうだ。
交通アクセスの便利さと買い物のしやすさが中央線の魅力中央線の気に入っているところ・改善されると良いのにと思うところをそれぞれ聞いてきたが、総合判断としての中央線は「とても好き」「好き」の合計が91.0%。そこで、これから中央線沿線に住もうと考える人に、先輩住人としてオススメしたい・自慢したいことを聞いてみると……
「電車の本数が多く、終電も遅い時間まである。交通の便が非常に良い」(47歳・男性)、「東西に延びた沿線が郊外から都心まで一気にカバーしていて、ほかの線への乗り換えの選択肢も多い」(50歳・男性)、「吉祥寺、立川、八王子などショッピングに使える駅が多い」(44歳・女性)などのコメントが目立った。交通の便の良さ、買い物にも便利なところが、中央線の大きな魅力のひとつといえそうだ。
ちなみに、この沿線でオススメのスポットはどこか聞いてみたところ、以下のスポットが挙がった。
●デートするなら
・立川 理由:「イケアに行ってお買い物をしたり、昭和記念公園で遊んだりできる」(22歳・女性)、「イケアやららぽーと、映画館、昭和記念公園と、インドア派もアウトドア派も楽しめる」(51歳・男性)
・吉祥寺 理由:「落ち着いた雰囲気が好き。おしゃれなカフェがたくさんあるのでゆっくりお茶をしたい」(32歳・女性)、「海外の雑貨ショップが多く、楽しめる」(30歳・女性)
●子連れで遊びに行くなら
・井の頭公園、動物園 理由:「動物園も池のボートも小さな遊園地もあり、近くには美術館もあるから」(43歳・男性)、「象のはな子に会いに、自分も小さいときからよく行っていた。奥には子ども用の乗り物もある」(47歳・男性)
●穴場だと思うスポット
・阿佐ヶ谷 理由:「静かで物価も安い。ごはんを食べるにも空いていておすすめ」(26歳・女性)、「アーケード付きの商店街が長く続いていて、散歩に最適。食べ歩きもできる」(47歳・男性)
・高円寺 理由:「センベロ(1000円でベロベロに酔える)のお店が多いから」(39歳・男性)、「昔からあるお年寄り向けのお店から、若者向けの雑貨屋やファッションのお店などまで混在していておもしろい」(43歳・女性)
ラッシュ時の混雑や乗車運賃の高さなどへの不満もあるが、運行本数の多さ、運行時間の長さ、乗り換えのしやすさなど、便利さは多くの人が評価。それでいて緑豊かな環境が多く残っているところも魅力。車内には、俳優、ミュージシャン、漫画家などちょっとした有名人が普通に乗っていたり、高尾山や陣馬山、青梅方面に行く登山スタイルの人も多いよう。都心へのアクセスも良く、自然を楽しめるのも中央線の魅力のひとつといえそうだ。
●調査概要この記事のライター
SUUMO
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『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。
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