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【ポコチェ】cover interview 浅見れいな

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映像化不可能と言われた芥川賞作家、中村文則の最高傑作『去年の冬、きみと別れ』でミステリアスな女性、朱里を演じた浅見れいなさん。体力面、精神面ともにハードだったという撮影現場でのお話と、モデルとして輝き続ける浅見さんの「今」と「これから」を伺った。

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Profile

1983年生まれ。雑誌『Seventeen』のモデルとして活躍。その後女優としての活動をメインとしながらも、30代になりモデル業に原点回帰。現在は『InRed』『オトナミューズ』『&ROSY』の3誌をレギュラーに持つだけでなく、ドラマやバラエティなどTV番組にも出演するなど活動の幅を広げている。

「こりゃ大変だな。大変な役をやることになったな…。と。」

3月10日公開の映画『去年の冬、きみと別れ』で、盲目の美女が巻き込まれた謎の焼死事件の被疑者である弟を守る姉、朱里を演じることになったときの心境を伺うと、冒頭の言葉が返って来た。この作品は芥川賞作家、中村文則による最高傑作とも言われる作品。映像化不可能とも言われた美しき傑作サスペンスだ。

「このお話は色んな物語が交差して、入り組んで絡まり合う物語。伏線があちこちに散らばっているし、私の役についてもネタバレになってしまうので、あまりお話しできないんです。でもとにかく重いシーンばかりでしたし、朱里に感情移入できる部分が全く無くて。だから役作りはとても難しかったですね。」

その難しい役を見事に演じ切れたのは、丁寧なリハーサルや監督との話し合いなど、現場の雰囲気が朱里を作り上げてくれたと浅見さんは話す。

「監督が撮影の前に朱里という役について話し合う時間をたっぷりと作ってくれました。リクエストは多くなかったのですが、どこか妖艶でミステリアスな女性であって欲しいと言われたので、手の仕草とか細かい所作を意識しましたね。実際の私はがさつなので、動きをゆったりさせてみたり(笑)。

あとは私の撮影が夜に現場に入って、朝までというスケジュールが多くて、精神的にも体力的にもふわふわした感じで。その感じも朱里のミステリアスさというか、精神的に不安定な役柄にうまくハマったんだと思います。」

共演者には弟役に斎藤工さん、その弟を追うルポライターに岩田剛典さん。そのルポタージュの提案をする編集者に北村一輝さんと豪華キャストが顔を揃える。

「現場ではくだらない話もしたりしたのですが、やはりみんなそれぞれが重い役。撮影が進むに連れてどんどん精神的に追いつめられていく感じがありました。それも監督の狙いだったみたいです。私も自分では気付かなかったのですが、撮影期間はナーバスになっていたようで、周りからは、どよーんとして見えていたようです。でも一度この朱里という役が体から抜けてしまったらもう戻れない気がして、撮影中はどっぷり朱里に染まってました。だからクランクアップしたときの開放感はすごかったです(笑)」

メンタル的にも体力的にもハードだったという撮影中、いい息抜きにもなったと話すのがモデルのお仕事。『Seventeen』で人気モデルとしての地位を確立後、一度メインの活動を女優業へと移したが、30代になってからは原点回帰としてモデル活動を再開した浅見さん。今は『オトナミューズ』や『InRed』などにレギュラーで出演し、飾らない美しさで読者の人気を集めている。

「20代の頃は『この先どうなるの?』『このままでいいの?』という漠然とした不安に悩んだこともありました。でも今は歳を重ねることに不安は全然ないんです。それはモデルの先輩方や年上のスタッフさんがキラキラしてるから。とくに『オトナミューズ』でご一緒してる梨花さんやせりさんたちの存在は大きいですね。

ママとして子育てをしながらモデルとして働いて、美しさもキープして自分の好きなこともちゃんとやってる。ほんとカッコいいです。この前、表紙の撮影でご一緒する機会があったのですが、みんなとっても楽しそうで、その姿を見ると私もこうなりたいって思えるし、歳を重ねることが楽しみにさえ思えるようになりました。今は35歳から上の雑誌も増えているので、自分も年齢に合わせてステップアップしたいです。かっこいい女性になるための努力は惜しみたくないって改めて思いました」

最後にその美しいボディーキープ術を伺うと。

「運動全般は好きなので、ジムに行ったり気が向いたら走ったりという感じです。前は毎日距離や時間を決めて走ってたんですけど、今はちょっと太ったかなと思ったら走るくらい。体重は気にしないけど、なんか体が重いな、パンツがキツイかもっていう体の感覚には敏感でいるようにしています。

30代になると肉の付き方も変わってくるので、整体やマッサージに通う回数も増えました。でも30代はあまりヤセすぎても美しくないと思うので、無理な食事制限は絶対しません。食べたいものは食べて、食べ過ぎたら運動で調整する。健康的な美しさをキープするように心がけています」

『去年の冬、きみと別れ』

監督/瀧本智行 
脚本/大石哲也
出演/岩田剛典、山本美月、斉藤工、浅見れいな、
土村芳/北村一輝 他
3月10日(土)全国ロードショー

PHOTO/Hirohiko Eguchi(Linx)
STYLING/Akiko KizuvHAIR&MAKE / Mariko Chiba(Permanent)
TEXT/Satoko Nemoto
衣装/チェック柄ドレス 135,000円(ヴィヴィアン・ウエストウッド) ハートピアス 38,000円(ヴィヴィアン・ウエストウッド アクセサリー) ヴィヴィアン・ウエストウッド インフォメーション 03-5791-0058



この記事のライター

Poco'ce

「ちょっと幸せ」をテーマに、グルメ・美容・健康・カルチャーなど、女性に うれしい情報満載のフリーマガジン「Poco'ce( ポコチェ)」を発行しています。価値ある良質な情報を求める世代に向けて、「美・食・遊・学」を厳選してお届けし、 東京の働く女性たちを応援しています。

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