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落語家・林家三平が27日、都内で取材に応じ、22日に亡くなった漫画家・ちばてつやさん(享年87)を追悼した。ちばさんは、三平の母でエッセイスト・海老名香葉子さん(2025年死去、享年92)を「お姉ちゃん」と慕い、姉と弟のような関係を築いていたという。
三平は「驚きましたね。母にはいい弟さんがいるなっていつも思っていました。昭和を生き抜いた2人がこんな立て続けに亡くなるなんて思っていませんでした」と肩を落とした。
ちばさんにとって最後の公の場は、今年1月に行われた海老名さんのお別れの会だった。「母が亡くなって、先生は言葉が出なかった。やっぱり僕たちが思う以上に先生は悲しかったんだと思います。お別れの会で弔辞を読んでくださって、体調が悪いようでしたが、しっかりご自身で歩かれていた」と振り返った。
ちばさんと海老名さんは、日本と中国の文化的交流を応援する「中友会(ちゅうゆうかい)」の活動で中国を一緒に訪問した。満州(現中国東北部)引き揚げ者のちばさんと東京大空襲で家族6人を失った海老名さんは、戦時下のつらい経験や平和を願う強い思いから意気投合。第二次世界大戦の満州(現中国東北部)引き揚げ体験をつづった書籍「大大陸に陽は落ちて」を2人で手掛け、海老名さんのライフワークでもあった毎年3月9日に上野で開催している東京大空襲の慰霊祭にもそろって参加した。よく大事な相談事も電話でしていたようで、「血縁なんか関係ない。心が通じ合った本当の姉と弟だった」と三平は強調した。
3か月に一度の海老名一家の食事会や海老名さんの誕生日会にもちばさんは出席し、ちばさんのスケジュールを優先に日程が組まれていたほど。「非常に気さくな先生。お一人でいらっしゃるんですよ。いつも道を間違えて、タクシーで来られる。『遅れちゃった』って言って入ってくる姿が大先輩の先生に失礼かもしれませんが、かわいらしい方でした」としのんだ。
三平がちばさんの話で最も印象に残っているのは、代表作「あしたのジョー」の結末について「矢吹丈は死んでいない。生きている。実は僕も驚かされた」と衝撃告白していたことだと明かした。「書いているのは先生なのにどういうことなのか聞いたら、映画を見た検視官の方から『矢吹さん生きてますね。亡くなった人であんなに笑っている人はいない』って言われたんですって」と明かし、「先生は『僕はどこかでやっぱり(矢吹丈を)生かしておきたいって気持ちがあったんだ。検視官から言われて、僕はこれから生かしていこうと思っている』って。これはいずれみんなに伝えてくれっていう先生からのメッセージです」と語った。
平和を切に願ったちばさんと海老名さんの姿。そばで見守っていた三平は2人の遺志を継ぐことを約束した。「戦争を経験した方々がどんどん去っていきますね。ちば先生や母の平和への思い、心意気を大切にしていきます」と力を込めた。
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スポーツ報知
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