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世の中にはいろいろな種類の帽子がありますが、名称を知らないものも多いはず。また、帽子を持っていても、どの季節に被るものなのか、どんなファッションに合うのかわからず、コーディネートに取り入れられないという人もいるでしょう。この記事では、帽子の種類や名称、適した季節やファッションを解説していきます。
女性向けの帽子にはさまざまな種類がありますが、大きく分けると下記の5タイプになります。
【キャップ】
フチはなく前方にのみツバ(ブリム)がある形状で、頭にフィットする帽子のことを指します。
【ハンチング】
短いツバとフラットな頭頂部が特徴で、動いてもずれにくい形状をしています。
19世紀半ば、イギリスの上流階級の人々が乗馬・狩猟の際に被りはじめた帽子です。
【ベレー帽】
ベレー帽とはツバのない丸く平らな帽子のこと。
ベレー帽というと、昭和の大御所漫画家や軍隊が被っているイメージですが、ベレー帽はスペインのバスク地方でかぶられていた農民の帽子、バスク・ベレーが起源とされています。
【ハット】
頭に被る部分(クラウン)をぐるりと取り囲むようにツバが付いている帽子。
他のタイプと比べて種類が多い。
【ニット帽】
ニット生地で編まれた帽子。
近年は毛糸以外の素材で編まれ、秋冬だけではなく春夏でも被れるものも登場しています。
それでは、各タイプごとにどのような種類の帽子があるのか、適した季節や似合う顔型、ファッションとあわせて見ていきましょう。
キャップタイプは帽子の中で、もっともベーシックなデザインです。
頭部は丸く、てっぺんにはボタン、前方に長めのツバがついている帽子が『ベースボールキャップ』。
元々は野球選手が太陽光から目を守るために被っていたものです。
バックに付いている、はめ込み式のスナップバックベルトや、本体と同素材のベルトなどでサイズ調整ができます。
一見シンプルなキャップに見えて、ツバの裏に柄付きの布があしらわれているものなどもあり、ファッションのアクセントに使えます。
<季節>
季節に合う素材を選べばオールシーズン
<似合う顔型>
どんな顔型もOK
<似合うファッション>
Tシャツやデニムなど、カジュアルスタイルにあわせるのは定番ですが、フェミニンなスカートやワンピースに上手くあわせると、おしゃれ上級者の『外し』になります。
さまざまなコーディネートに使えるのでひとつは持っておきたいアイテムです。
マリンキャップは名前のイメージ通り、水兵や漁師といった船乗りが被っていた帽子が起源。
ツバは小さめ、てっぺんは平らなキャップで、警察官の制帽のような形をしています。
頭まわりが段になっていて、ベルトやヒモなどの装飾が付いているものもあります。
<季節>
季節に合う素材を選べばオールシーズン
<似合う顔型>
逆三角、面長
<似合うファッション>
カジュアルなスタイルはもちろん、ジャケットやコートとあわせたマニッシュスタイルにもよく合います。ベースボールキャップよりも女性らしいデザインなので、デートにもぴったり。浅めに被るとキュートな印象、深めならセクシーな雰囲気になります。
ハンチングタイプは、キャップよりも少々個性的な形状なので、被り方やコーディネートに迷う人が多いのではないでしょうか。
どのような種類、特徴があるのか見てみましょう。
キャスケットの語源は、フランス語でヘルメットやかぶとを意味する『カスク』。
ふんわりとボリュームがあるクラウンと、前方に付くツバが特徴的。
ドイツでは風船帽、アメリカなどでは新聞売りが被っていたことからニュースボーイキャップと呼ばれています。
基本的には2〜8枚はぎになっているものがキャスケット。
日本ではハンチングと区別されることもありますが、ハンチングの一種なんですよ。
<季節>
季節に合う素材を選べばオールシーズン
<似合う顔型>
丸顔・卵型・逆三角形
<似合うファッション>
カジュアルスタイルはもちろん、きれいめスタイルにもよくあいます。
個性の強いデザインなので、その分ファッションはシンプルにすると全体のバランスが整います。
ハンチングと聞いてイメージする人が多いのは、このモナコハンチングでしょう。
後頭部から前頭部に向かって、なだらかな下り坂のようになっているのが特徴。
額から突き出すようになった部分から、わずかにツバが見えます。
坂部分が1枚布になっているのもキャスケットとの違いです。
<季節>
春・秋・冬
<似合う顔型>
面長、逆三角
<似合うファッション>
ハンチングはメンズライクなデザインなので、パンツスタイルと相性が良いです。
前方を下げれば大人っぽく、上げれば明るい雰囲気になります。
前後を逆にして被るとベレー帽のようになり、可愛らしさのあるボーイッシュな印象に。
アクティブな服装とマッチします。
ベレー帽は帽子の中ではメジャーですが、コーディネートに取り入れていない人が意外に多いです。種類によって被りこなすコツがあるので参考にしてくださいね!
ツバのない丸いシルエットが特徴のバスクベレー。
本来、てっぺんにチョボと呼ばれる短い突起が付いていますが、今は付いていないものもあります。
スペインとフランスの間にあるバスク地方の人々が日除け・風除けの目的で被っていたことが名前の由来だそう。
フェルト素材のものが一般的ですが、他素材のものもあります。
<季節>
秋冬。素材によっては春夏にも
<似合う顔型>
卵型・丸型・面長
<似合うファッション>
実はどんな服装にも合う万能な帽子。
ベレー帽タイプの帽子に挑戦するなら、バスクベレーがおすすめです。
「どうもコーデにひと味足りない」というときはバスクベレーを。
頭頂部に被せるようにするのではなく、後頭部を覆うような感じで被るのがおしゃれに被るコツです。
軍人や軍といった意味を持つ『ミリタリー』がつくことから想像できるように、軍隊で着用されるベレー帽、またはそれをイメージして作られたものをミリタリーベレーと呼びます。形状の特徴は縁取りがあること。
縁取り部分には皮が使われていることが多いです。
<季節>
季節に合う素材を選べばオールシーズン
<似合う顔型>
卵型・丸型・面長
<似合うファッション>
ミリタリーの雰囲気があるブルゾン×スカートとの相性は抜群です。
暑い時期なら、前髪を出さないようにして被ると涼しげでおしゃれな印象になります。
ちなみに、ミリタリーベレーはボリュームがあり、被ると布が余るような感じで作られています。その余り部分を自分から見て右方向に垂らせばイギリス式、左方向ならフランス式になります。
帽子の中でも種類が多いのがハットタイプ。
上手く取り入れればオシャレ度が格段にアップする帽子です。
どのような種類があるのか見ていきましょう。
ソフトハットは中折れ帽とも呼ばれる、てっぺんがへこんでいる帽子です。
ツバがクラウンをぐるりと囲むように付いていて、その上部にリボンが巻かれているものがよくあります。
使われている素材は一般的にやわらかなフェルトです。
<季節>
春・秋・冬
<似合う顔型>
丸顔・卵型・逆三角
<似合うファッション>
カジュアル・きれいめ・フォーマルと幅広いコーデのアクセントに使えます。
帽子の面積が広いので、帽子の色とファッションアイテムの色を合わせると全体のバランスがうまくまとまります。
いわゆる麦わら帽子。
広いツバで日除けができて、蒸れにくいのが特徴。
日焼けを防ぐためにもヘビロテしたいアイテムです。
<季節>
夏
<似合う顔型>
丸顔・卵型・逆三角
<似合うファッション>
麦わら帽子はデニム素材や明るいカラーのファッションアイテムと相性が抜群です。
フレッシュで清涼感のあるアイテムとあわせると清潔感が出て、好印象なコーディネートになるでしょう。
ボーラーハットはクラウン部分の丸いフォルムと巻きあがったツバが特徴。
元々はイギリスで生まれた乗馬用の帽子です。
日本では『山高帽』とも呼ばれます。
フェルト製の帽子でしたが、今ではさまざまな素材のものが販売されています。
<季節>
秋・冬
<似合う顔型>
丸顔・たまご型・逆三角形
<似合うファッション>
ジャケットやコートとあわせて、きれいめスタイルのアクセントにするも良し、カジュアルコーデに合わせるも良し。
丸顔の人は浅めに、面長の人は深めにかぶるのがコツです。
バケットハットは短めのツバが特徴の帽子。
頭頂部は平らで、逆さまにするとバケツのようなフォルムになります。
コットンやポリエステルなど、畳んで持ち歩けるような素材のものが多いです。
<季節>
オールシーズン
<似合う顔型>
面長・たまご型・逆三角形
<似合うファッション>
ゆるっとしたTシャツ、ジーンズ、スウェットなど、ストリート系のファッションにぴったり。フェミニン感のあるシンプルなロングスカートにも意外とマッチします。
クロッシェとはフランス語で釣り鐘という意味。
ツバが全体的に狭めで下向きなのが特徴。
後方より前方のツバの方が長めになっています。
クラシック感のあるエレガントな雰囲気の帽子です。
<季節>
夏
<似合う顔型>
逆三角形・たまご型
<似合うファッション>
フェミニンなファッションと相性が良いので、ワンピースのほか、レース素材を使ったトップスやロングスカートとあわせるのがおすすめです。
大人のリゾートスタイルにもマッチします。
ストローハットの中でも、頭頂部が平らで編み目が詰まっているものをカンカン帽といいます。
ヨーロッパが発祥で、日本では大正時代の半ばから昭和初期にかけては、フォーマルな男性用の帽子として用いられていました。
2010年代には若い女性の間でブームになった帽子です。
<季節>
夏
<似合う顔型>
四角顔・面長
<似合うファッション>
ガーリーテイストのワンピースやブラウスと合わせるのがベスト。
ショートパンツなど夏感のあるアイテムとも相性はいいですが、少々幼い印象になる可能性があるので、バランスに気をつけましょう。
ツバの広いハットはキャペリンと呼ばれます。
別名『女優帽』で、日傘の代わりに被る人も多いです。
エレガントな雰囲気で、小顔に見えるメリットもあります。
<季節>
夏
<似合う顔型>
面長・たまご型・逆三角形
<似合うファッション>
帽子自体がエレガントな雰囲気なので、服装もそれに合わせたくなりますが、落ち着き過ぎてしまうことも。
かえってTシャツにパンツといったナチュラルなファッションにあわせた方が、上品さが際立ちます。
ハットの種類としては他にも、クラウントップの縁より内側がへこんでいる『テレスコープハット』や、クラウンが筒状でツバが狭い『ポークパイハット』、最上級の礼装用である『トップハット』などがあります。
冬に被る帽子といえばニット帽。
ファッションアイテムとしてはもちろん、防寒にもなるので便利ですよね。
どのような種類があるのか見てみましょう。
折り返しがないニット帽をシングルワッチ(ビーニー)と呼びます。
折り畳んで持ち歩けるようなシンプルな帽子で「髪型が崩れた」というときにパッと被るというのもアリ。気軽に使えるおしゃれアイテムです。
<季節>
季節に合う素材を選べばオールシーズン
<似合う顔型>
すべての顔型
<似合うファッション>
シンプルなトップス×ジーンズのようなカジュアルスタイルにぴったり。
被るときは眉の上から前髪の生え際までずらすようにすると、おしゃれにキマります。
シングルワッチに折り返しがついているタイプがダブルワッチ。
ニット帽というと、この形をイメージする人が多いでしょう。
リブが太めなほどカジュアル感が強くなります。
<季節>
秋冬。起毛感がなければ春夏もOK
<似合う顔型>
すべての顔型
<似合うファッション>
シングルワッチ同様、シンプルカジュアルなスタイルにマッチします。
帽子はコーデがいまいちパッとしないときのお助けアイテムになります。
さまざまな形や素材の帽子があるので、自分に似合う帽子を見つけておしゃれを楽しみましょう。
自分に似合う帽子は、自身の顔型や普段のファッション傾向を参考に探すのがおすすめ。
なお、似合う顔型はあくまでも参考なので、被る部分の深さやツバの大きさ、被り方などによってはフィットする場合もあります。
被り心地も大事なので、可能なら被ってみてから購入すると良いでしょう。
・女性の帽子はキャップ、ハンチング、ベレー帽、ハット、ニット帽の5タイプに分類される。
・自分に似合う帽子を選ぶには顔型・ファッションを考慮して選ぶことが大切
・季節によって適切な帽子は異なる
この記事のライター
michill トレンド
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ファッション、ビューティー、ネイル、ヘアスタイルなど、幅広いカテゴリのトレンドに敏感なアラサー女子です。話題のアイテムの情報や気になる商品のレビューを紹介します。
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