薬剤師さん教えて!咳がとまらない場合の対処について 、どうしたらいい?喉のケア

更新日:2019年7月31日 / 公開日:2019年2月2日

薬剤師の三上彰貴子です。喉がイガイガして止まらない咳。オフィスや寝るときなど空気が乾燥して喉のイガイガや咳に悩まされる時期。外と室内の温度差で風邪をひいて咳き込むことも。今回はとまらない咳の対処法や喉のケアについてご紹介します。

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まずは喉の保湿を

とまらない咳、辛いですよね。一般的には、喉の粘膜に付着した菌やほこりなどを感知して、反射的にそれを外に出そうとして、咳がおこります。

ただ、喉が乾燥によって荒れてしまうと、イガイガして咳という反応が出やすくなります。そのため、喉の保湿で粘膜に潤いを与えましょう。

保湿の方法としては、水分を飲む、マスク、飴やガム、加湿器を使うなどが良いと思います。特に、水分を飲むのは、喉に付着した菌やウイルスを胃に流してくれるので、できれば20~30分に一口以上は飲むようにしていただくといいですね。

インフルエンザ予防を考えると、インフルエンザのウイルスは喉に付着して15~20分ぐらいで体内に入っていくと言われていますので、インフルエンザが流行っている今の時期には20分に一回以上水分を飲むのがおすすめです。

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とまらない咳や喉のイガイガにはハチミツやお薬

喉の粘膜に潤いを与える保湿をしながら、併せて少し殺菌作用のあるマヌカハニーのようなハチミツを口に含んで溶かすように舐めていくのも、喉のイガイガや咳を和らげてくれることがあります。

また、龍角散というと昔のお薬で苦いイメージがありますが、最近甘くて飲みやすくなっている喉のイガイガや咳に効果のある『龍角散ダイレクト』という製品もおすすめです(中国の人がお土産で大量に買っていくようですが)。

すっきりとしたミント、飲みやすいピーチは粉ですが、舐めるようにしてスッととけます。マンゴー味はトローチタイプです。

薬は胃まで届かずに喉にとどまるように効くようですので、妊婦さんも飲めるお薬です。

喉の粘膜を修復してくれる作用のあるうがい薬も一緒に使ってもいいですね。ヨード系の殺菌をするタイプの製品よりも、喉がイガイガして咳があり炎症が起こっている場合にはアズレンという粘膜修復作用のある成分が入っているうがい薬が良いですね。特徴は青紫色をしているうがい薬で、商品名にAZと書いてあることが多いです。

『パブロンうがい薬AZ』『浅田飴AZうがい薬』などがあります。

咳に刺激物やタバコはNG、控えた方がいい飲み物も…

咳がある時には(なくてもですが)、タバコはNGです!最近、タバコが吸える場所も減ってきましたので、もし咳やのどのイガイガがあり喫煙しているようであれば禁煙してみてもいいかもしれませんね。

気を付けたい飲食物では、辛い物などの刺激物は控えてくださいね。

また、水分を摂る時は烏龍茶は避ける方がいいかもしれません。喉の粘膜の油分をとってしまうことで咳やイガイガが治りにくいことも。牛乳やヨーグルトなどの乳製品は痰が絡むと言われており、アナウンサーの方は朝から食べないようです。

そして、空気の悪いところ、特に乾燥している、寒いところは避けるか対策をするといいですね。乾燥していたり寒いところでは鼻から息をするかハンカチをあてて直接冷たい空気を吸わないようにしたり、飴をなめるなど、気を付けてみましょう。

生活の中で気を付けていただきたいのは、急激な激しい運動。咳が悪化することがあります。ただ、運動で悪化する理由は別の要因もあると思いますので、呼吸器科を受診してみてください。

咳が続く場合は受診を

保湿やハチミツ、薬などで症状が良くなってくればいいのですが、咳が2週間以上続くのであれば、面倒でも受診してください。細菌による咳は自己治癒力で治すと時間がかかりますので、抗生物質を飲んで治す方が早く安心です。

また、たかが咳とおもっていても、怖い病気が隠れている場合もあります。
特にこんな場合には、受診をしてくださいね。

・咳が2週間以上続く(痰が絡まない咳の場合もです)
・咳と一緒に、黄色い膿(うみ)のような痰がでる
・痰に血が混ざる
・高熱やだるさがある
・息苦しい、呼吸困難になる

最近増えている咳喘息と喘息

酷い咳がなかなか治らず、長く放っておくと気管支に炎症が続き、咳喘息という状態になることがあります。そこで治療をすればいいのですが、喘息になってしまうことがあります。

最近、小さい頃には喘息ではなかったのに、30代、40代ぐらいから酷い咳が続いて咳喘息という状態になり、そのまま放置して気管支が慢性的に炎症を起こしてしまう喘息になってしまうという人が増えています。

喘息になると、治すのは大変です。咳が酷い状態、咳喘息の段階で早めに専門的に治療するようにしてくださいね。

ただ咳が止まらないだけ、と思わずに、続くようでしたら放っておかずに受診しましょうね。

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