更新日:2019年6月5日 / 公開日:2017年1月16日
いまハンドメイドは、「かわいい」「おしゃれ」「オリジナル」「エコ」などのイメージから、オトナな女性の間でも大きな注目を集めています。 そこで今回は、手作りに挑戦してみたいけれど、何から揃えればよいのかわからない…という方のために、アクセサリー作りによく登場する、ペンチなどの基本的な道具や材料をご紹介します。
※金額は参考金額です。メーカーや販売店により金額が異なります。
ご挨拶
こんにちは、ハンドメイド研究家の岡野陽子です。絵画や手芸を得意とする一家に生まれ、幼少期から雑貨やアクセサリーの手作りに親しんできました。現在は作家活動のほか、総合情報サイトAll Aboutのビーズガイドとして、 ハンドメイドに関する情報をウェブサイトで発信したり、ハンドメイド作家さんの活動を支援する取り組みを行っています。
初めてハンドメイドに挑戦する方も、今回の記事を読んで、代表的な道具や材料をあらかじめ知っておくと、レシピ本を見たり、手芸屋さんへ行ったりしたときにも、作りたい作品に必要なものをスムーズに選べるようになりますよ。
ビーズトレイは細かいパーツを置いておくのに便利なトレイ。100円ショップの手芸コーナーでも取り扱われていることがあります。 白の他に黒もあると、上の画像のように透明な素材を乗せた際にも見やすいですよ。
ビーズマットは、材料が転がったり散らばったりするのを防ぎます。大きめのフェルトで代用することも可能です。
なおトレイは画像奥のような脚のついたタイプもありますが、最初に購入するなら手前のような脚なしのものがおすすめです。脚があるとひっくり返りにくいのですが、下の画像のように、こぼれたビーズをすくうことができないからです。
<初めて買うなら…>
脚なしの三角形のビーズトレイ白と黒
長辺35cm程度の長方形のビーズマット
主にナイロン製の、透明の糸。「テグス編み」という、手でテグスを持ち、ビーズを拾いながら通して編み上げる技法に用います。 0.1~10号まで様々な太さがありますが、アクセサリー作りには主に2号、次いで1号や3号が用いられます。
熱で軟化・溶解する特徴があるので、80℃以上になる熱源の近くには置かないようにしましょう。「くせ」がつきやすいので、必要な長さに切ってからドライヤーやお湯であたため、まっすぐに伸ばしてから使用します。
テグスの伸ばし方 https://allabout.co.jp/gm/gc/408776/
編み上がりに張りがでるので、立体的な作品(例:下の画像のリング・王冠・ペンダントのリボン部分)に向いています。
<初めて買うなら…>
・手芸用・2号・透明
「ビーズステッチ」という、ビーズを糸と針で編み上げる技法に用いる「ビーズステッチ糸」(画像左)、ネックレスの芯として使う「ネックレス用糸」(画像右)などが代表的です。
縫い物などに使う糸は綿や2本の糸を撚り合わせているのに対し、アクセサリー用の糸の中には「撚り」がなく、また、表面がワックスでコートされているものがあります。そのため使用中に絡まりにくく、糸割れもしづらいという特長があります。
個人的なおすすめは、特殊な化学繊維でできた「ワイルドファイヤー」(画像奥)という糸。たいへん丈夫で、太さもしっかりしているため、ビーズステッチにもネックレスやブレスレットの芯としても使え、便利です。
糸で作った作品は、テグスで作った作品に比べてしなやかで、繊細な印象に仕上がります。
<初めて買うなら…>
・ワイルドファイヤー 細 好みの色
画像左から、「縫い針」、「ビーズ針」、「ビーズ通し」、「中割れ針」。
「縫い針」はお裁縫に用いる、一般的な針です。太さにより「つむぎえりしめ」や「きぬえりしめ」などと呼び分けられます。
「ビーズ針」は縫い針より細くしなやかで、ビーズの穴にも通りやすい針です。こちらも10号や12号など、いくつかの種類があります。
「ビーズ通し」は、ビーズを糸に通す専用の道具で、基本的に布を縫うことはできません。画像のように針の胴が割れているため糸を通しやすく、また針の全長が長いので、一度にたくさんのビーズをすくえます。
「中割れ針」は「ビッグアイ」や「松葉針」とも呼ばれます。「ビーズ通し」と同じく針の胴が割れていますが、もう少し強度があります。ビーズを通すだけでなく、編み上げる作業にも使えて便利です。※布は基本的に縫えません。
<初めて買うなら…>
・きぬえりしめ、ビーズ針12号、中割れ針がそれぞれあれば、だいたいのアクセサリー作りに応用可能。
※手芸用品やアクセサリーパーツの専門店で購入することをおすすめします。
手芸専用のはさみは刃先が細く、鋭い切れ味を持ちます。ハンドメイドではミリ単位の糸などを始末することもあるので、できれば手芸専用のはさみを手に入れましょう。切れ味が鈍らないよう、汚れたらきれいに拭き取り、湿気の多いところには置かないこと。錆びを防ぐカバー付きのものだとより安心です。
ニッパーも手芸用の、刃が薄く鋭いものを使用してください。こちらも錆びには十分に気を付けて!
<初めて買うなら…>
・刃先がなるべく細く、鋭いもの
・錆びに強いステンレス刃のもの
・値段と質が比例しやすいので投資しても損なし。
ペンチは先端の形状ごとに、「丸ペンチ」「丸平ペンチ」「平ペンチ」などがあります。
「丸ペンチ」はビーズアクセサリーに用いるピンを丸める際などに使用します。「平ペンチ」は素材を押さえたり留め付ける際に使用します。「丸平ペンチ」は両方の性質を兼ねています。
細かいパーツを加工するときには2本用いることが多いので、できれば丸ペンチまたは丸平ペンチ1本と、平ペンチを1本、計2本を揃えましょう。
<初めて買うなら…>
・グリップがしっかりして、握って安定感のあるもの(小さいと力を込められない)
・先端がなるべく細いもの
・「溝付き」でないもの(金具を傷つけることもあるため)
・値段と質が比例しやすいので投資しても損なし。目安は定価2,000円代
なお、ペンチやニッパーはグリップの部分が自分の手のひらと同じくらいのサイズのものが、握ったときに安定しやすくおすすめです。※下の画像の右側のサイズでは小さすぎます。
接続に使用する代表的なパーツ、「丸カン」。
こちらはビーズやパーツを通して使う、「9ピン(先端が丸まっているもの)」と「Tピン」。
いずれもペンチやニッパーで加工して用います。
さまざまな色・サイズ・太さがあるので、レシピを見て、用途にあわせて選びましょう。
サイズは、丸カンは線経(太さ)×内径または外径、ピンは線経×長さ で表します。 なお、丸カンのサイズは、日本では外径(輪の外側サイズ)を基準としています。海外の製品は内径で表記されることもあるので、確認してから購入してくださいね。
カンやピンでビーズをつなげば、下のようなアクセサリーを作れます。
カンやピンは種類が多くサイズがわからなくなりやすいので、下の画像のようにパッケージに入れたままや、サイズを表記したシールを張った入れ物に入れて管理しておくことをおすすめします。
カンやピンの使い方はこちら!
https://allabout.co.jp/gm/gc/210815/
アクセサリーを作る上で欠かせないのが、留め具。アクセサリーの材料の中でも、特に種類が多いパーツです。
上の画像は、右下から時計回りに、「引き輪」、「カニカン」、「ダルマカン(板カン)」、「アジャスター」。
「引き輪」または「カニカン」が「留め」部分、「ダルマカン」または「アジャスター」が「受け」部分になります。留め部分と受け部分を組み合わせて用いるので、必ず両方購入してくださいね。
こちらの画像は、右下から時計回りに、「マグネットクラスプ」、「マンテル」、「差し込み式クラスプ」、「水雷」、「ニューホック」。これらは通常、「留め」部分と「受け」部分がセットになって販売されています。
マグネットやマンテルはほかの留め金具に比べると片手でも留めやすいので、ブレスレットに向いています。 どの留め具を選ぶかもアクセサリー作りの要なので、デザインや用途、使う人の器用さに合わせて選んでみましょう。
下の画像は、代表的なアクセサリーの留め部分。留め具の「カニカン」と「アジャスター」を、チェーンに丸カンでつないでいます。
このほかにもたくさんのアクセサリー作りの道具や材料があります。
目的に合わせた道具や材料を揃えて、ハンドメイドを楽しんでくださいね!
この記事のライター
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