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子供が煙草を誤飲したときの大人の対処法について…その対応方法を解説

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医薬品の誤飲が増えています。特に子どもの誤飲としては、医薬品・医薬部外品によるものが、平成25年度の調査では1位になりました。各家庭では薬の置き場所などの工夫をしていらっしゃるかと思いますが、いざといった時にはどうしたらいいのでしょうか?薬剤師の三上彰貴子先生がおしえてくださいます。

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目次

この記事のポイント

  • 子どもの誤飲時に、すぐに対応できるように相談窓口を知っておこう
  • ・中毒100番電話サービス(一般専用)
  • 大阪中毒100番(365日24時間対応)072‐727‐2499
  • つくば中毒110番(365日9時~21時対応)029‐852‐9999
  • ・小児救急電話相談 #8000(夜間・休日)

医薬品の誤飲が増えている昨今、お子さんがいらっしゃる家庭では、医薬品などは床には置かないようにしたり、子どもの手の届かないところに置いたりと、色々工夫をしているかと思います。

ただ…、子どもは、「え?そんなところまで届くの?」と、いつの間にかどんどん行動範囲を広げていて、親が目を離したすきに、ちょっとした箱の上にのって机に手を伸ばすようになっていたり…(涙)

親が考えている以上に、子どもの成長って早いんですよね…。

医薬品の誤飲が増えています

子どもの誤飲としては、これまでタバコの誤飲が1位でしたが、最近は禁煙が定着し始めたこともあり、なんと平成25年度の調査では、医薬品・医薬部外品の誤飲が1位になりました。

子どもの誤飲は、なんでも手に取るようになってくる生後6か月頃から目立ち始め、2歳ぐらいまで多く見られます。その後も5~6歳ぐらいまでは、椅子や踏み台を利用して、手に届かないと思っておいていた棚の薬を、取って飲んでしまうといった事故も多く発生しています。

実際に私が見た、5歳の男の子の誤飲事故の事例です。おじいちゃんは、自分の薬を孫の手に届かないように洗面台の上に置いていて、服用する時にも「これは、子どもは触ってはダメだ」と言って注意を促していました。

しかし、逆に男の子の興味をあおってしまったらしく、おじいちゃんがいつも何かこっそり飲んでいるのが羨ましく思ったようで、椅子を使って薬を取って飲んでしまいました。

どうやら、銀色のシートに入ってプチプチ取り出せるマーブルチョコのお菓子を、おじいちゃんがこっそり食べているんだと思ったみたいなのです。確かに、糖衣錠は甘いですし…。

その後、某社のうがい薬までチューチューと吸い出して、口の周りを真っ赤にして母親の前に現れ、事態が発覚。もちろん、すぐに病院に連れて行き、胃の中身を洗い流す胃洗浄をしてなんとか無事だったようです。

ただ、胃洗浄は、鼻から管を入れて胃の内容物を取り出すので、とても痛くて子どもが泣き叫び、母親は本当に心が痛んだとのこと。

口の中で溶けて、水なしで飲める薬(口腔内崩壊錠)の危険性

最近、自身の唾液で溶けるように工夫された、水なしで飲める口腔内崩壊錠(OD錠、D錠)の開発が進んでおり、医療機関から処方される薬に多く見られます。

口腔内崩壊錠は口の中で溶かすので、飲みやすいように少し甘くなっていることが多く、またさーっと溶けてしまいます。

子どもが、ラムネの感覚でいくつも口に入れたら…大変なことになります。

特に誤飲してしまって怖いのは、糖尿病の薬、血圧の薬、向精神薬(うつの薬、睡眠薬なども)など。低血糖、低血圧、中枢抑制により、意識がなくなってしまう可能性も高いので、万一飲んでしまったら、すぐに救急車を呼んで対応しましょう。

誤飲時の対応

薬以外にも、子どもはペンのインクや洗剤などを誤飲することがあります。誤飲してしまった薬の量や成分によっても対応が異なってきますが、以下のサイトを参考にしていただければと思います。

なお、皮膚のただれが酷い、意識がない、嘔吐が酷い、けいれんしているといった酷い状況であれば、すぐに救急車を呼んで対応してください。

中毒事故発生時の対応 (公益財団法人 日本中毒情報センター)
http://www.j-poison-ic.or.jp/homepage.nsf

また、電話では、以下があります。

・中毒100番電話サービス(一般専用)
大阪中毒100番(365日24時間対応)072‐727‐2499
つくば中毒110番(365日9時~21時対応)029‐852‐9999

・小児救急電話相談 #8000(夜間・休日)
※#8000をプッシュすることで、都道府県の相談窓口に自動転送され、小児科医師・看護師から、症状に応じた適切な対処の仕方や受診する病院等のアドバイスを受けられるようになっています。ただ、対応時間は、各都道府県によって異なりますので、上記のリンクから事前に調べておくと、急に電話を掛けることになった際に便利です。

厚生労働省小児#8000番事業
http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/10/tp1010-3.html

事故がないのが一番ですが、万一起こった時には素早く対応できるように、上記のサイトにアクセスして情報を調べておくか、子どもが6歳ぐらいになるまでは、プリントアウトして目につくところに貼っておくのもいいかもしれませんね。



この記事のライター

薬剤師

三上彰貴子

外資系製薬会社勤務後、慶應義塾大学にてMBA取得。卒業後、朝日アーサー・アンダーセン(現PWC)にて主に医療分野のコンサルティングを手がける。2005年より独立し、株式会社A.M.C代表取締役となり、製薬会社・化粧品会社関連のマーケティング、人財育成セミナーなどを行う。現在は、薬科大学博士課程にて研究も行う。その他、薬局薬剤師、登録販売者向けの講師、薬科大学非常勤講師としても活躍中。

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