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東京ドームを中心に遊園地や温泉、ホテルまでそろった東京ドームシティ。なんと、定額でホテル暮らしや温泉、遊園地で遊び放題のまるごと「住める」サブスクリプション(サブスク)プラン「DOME住む」が人気を集めています。三井不動産と東京ドームホテルが贈る、働く、遊ぶ、リラックスもまるごとできる、新しい暮らし方をご紹介しましょう。
東京ど真ん中で展開される「DOME住む」は破格の15泊15万円!2021年は多くのホテルが「ホテルのサブスク」を打ち出しましたが、夏にはなんとホテルだけでなく周辺の遊園地や温泉、食事、ホテル宿泊も含めた、一大エンターテインメント”シティ”に住めるサブスクが登場しました。
「DOME住むプラン」は、東京ドームシティ内の東京ドームホテルに15連泊または30連泊できるというものです。
住むというだけあって、連泊中は敷地内の「東京ドーム天然温泉 スパ ラクーア」に入館無料でお風呂に入り放題、東京ドームシティ内のアトラクションは乗り放題、東京ドームホテルのレストランなどの施設を利用できるレジャーチケット「得10(とくてん)チケット」も付いてきて、東京ドームシティに暮らす楽しさを存分に満喫できます。当たり前ですが室内は清潔感があり、得10チケットを使えばホテルレストランで食事もできる(当たり前ですが調理も片付けも不要……!)それでいて15連泊で15万円、ちょっと贅沢すぎるのではないでしょうか。夏には30連泊プランを販売したところ、なんとあっという間に完売だったといいますが、それも納得です。
「DOME住む」で利用できる東京ドームホテルの客室(写真撮影/相馬ミナ)
窓の向こうには都内の風景(写真撮影/相馬ミナ)
夜はこんな夜景が眼下に(写真提供/東京ドームホテル)
筆者は今まで「ホテルライク」を売りにしたマンションをたくさん見てきましたが、まさか本物のホテルに住める日がくるとは……。
テレワークが当たり前になった今、仕事もできて、遊べて、気分転換もできて、ホテルにこんな使い方があったのか!とまさに目からウロコです。
「ホテルライクなマンション」ならぬ、「リアルホテルライフ」でテレワーク(写真撮影/相馬ミナ)
ホテル最上階にあるレストランからの眺め(写真撮影/相馬ミナ)
アーティスト カフェ「パノラマランチ」(写真提供/東京ドームホテル)
ホテルサブスクは好調、暮らし方の新しい選択肢に東京ドームホテルがあるのは東京都文京区。「住み続けたい自治体ランキングTOP50」(2021年、SUUMOリサーチセンター)では3位にランクインしたほど人気の街ですが、分譲価格にしても家賃にしてもやはりお高く、なかなか手がでるエリアではありません。そんな文京区に住めるというのも、貴重な体験です。
では、このプランがはじまった経緯はどこにあるのでしょうか。
「ご存じのようにコロナ禍で暮らしが大きく変わり、ホテルの宿泊需要が蒸発してしまいました。そこでホテルの活用法としてサブスクリプションサービスを打ち出し、三井不動産グループが展開するザ セレスティンホテルズ、三井ガーデンホテルズ、sequenceで利用可能な『サブ住む HOTELどこでもパス』『サブ住む HOTELここだけパス』を2月に発売したところ、これが大好評でした。そこで早い段階で、連携している東京ドームホテルでもできないか企画を練っていました」と話すのは三井不動産ホテル・リゾート本部ホテルリゾート運営一部運営企画グループの江連沙織さん。
左から、東京ドームホテル総支配人室営業企画課広報 渡辺友紀さん、三井不動産ホテルリゾート本部の名塚旭さん(リモート参加)、江連沙織さん(写真撮影/相馬ミナ)
ちなみに、はじめに発売したホテルサブスク「サブ住む」には、全国各所にある三井不動産グループが展開しているホテルに連泊できる「HOTELどこでもパス」と、お気に入りのホテルにじっくり連泊できる「HOTELここだけパス」の2種類ありますが、それぞれ利用者の傾向が異なるといいます。
「どこでもパスのほうは、20~30代で、仕事もテレワーク中心で、仕事と旅がシームレスな方が多いですね。一方で、ここだけパスは40~60代で、自宅近くのホテル、または会社近くのホテルを確保し、出勤しつつ、仕事をするというスタイルが多いように見受けられます。また家の近くのホテルを借りて、ホテルを仕事部屋にしたり、会社近くに借りたホテルから出勤するという使われ方もされていました」(名塚さん)
東京ドームのすぐ隣に立つ東京ドームホテル。遊園地があるからでしょうか、どこか街全体にワクワク感が漂っています(写真撮影/相馬ミナ)
セカンドハウスやホテルに缶詰仕事と聞くと、文豪や大金持ちという別世界の使われ方を想像してしまいましたが、今回のコロナ禍を受け、わりと身近に使えることがわかったように思います。東京ドームホテルの『DOME住む』は、この「サブ住む」での反響を受け、夏前に販売しましたが、それまでとは違った使われ方をしていたといいます。
ホテルと住まいはもっと気軽で近い存在に!「夏に『DOME住む』を利用した方にアンケートを取りましたが、東京都内や近郊にお住まいのご利用者が多く、ご家族連れで30連泊している方もいらっしゃいました。周辺にはレジャー施設もたくさんあるので、お子さまは遊んで、大人は仕事をして、夜はゆっくりお食事を楽しむ、そのように自由に時間を使って過ごしていると30日があっという間なのではないでしょうか」(渡辺さん)
東京ドームシティのアトラクション。「DOME住む」なら乗り放題(写真撮影/相馬ミナ)
東京ドームシティは、いってみれば「遊園地」なわけで、「遊園地に住む」というのは子どもにとっても夢のよう。ホテル住まいなら親もごはんづくりなどの家事をお休みできますもんね。近くに美術館や博物館も多数あるので、勉強もできますし、コロナ禍で遠出はできないけれど「夏休みを楽しみたい」という使われ方をしていたようです。
アトラクションだけでなく、イベントやショップもたくさんあるので、15連泊できても時間は足りないだろうな(写真撮影/相馬ミナ)
現在も15連泊と30連泊のプランを販売していますが、好調とのこと。また、住まいと異なり、ホテルは契約が簡素で初期費用が不要といった実利的な点を評価されているといいます。
ただ、気になる今後ですが、どうなるかは未定だそうです。テレワークは普及しましたが、一方で、「定着するか」どうかは見えないところもあるため、確かにホテルとしては難しい判断になるのかもしれません。
とはいえ、今回のような“街のサブスク”が今後も展開されるとしたら、引越し前や移住を検討している地方など住んでみたい街のホテルでお試し居住をしてみたりするという使い方もできそうです。ほかにも、高齢になったので身軽にホテルで暮らしたり、テレワークで旅をしながら各地を巡って暮らす、なんていう使い方は大いにアリなのではないでしょうか。街のサブスクをきっかけに、新しい街との出合いや、暮らしに対する発見があるかもしれません。
2021年は帝国ホテルをはじめ、さまざまなホテルが「ホテルに住む」「ホテルでテレワーク」という新しい活用法を打ち出し、ホテルサブスクもいろんな種類が登場しています。これからの「ちょい住み」「気軽な住まい」の場所としての「ホテル」は、もっと普及していくかもしれません。
●取材協力
東京ドームホテル
三井不動産
この記事のライター
SUUMO
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『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。
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