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今年、関東甲信越地方は7月6日に梅雨明けし一気に気温が上昇、その後連日の猛暑日(最高気温が摂氏35℃以上)となった。その後、戻り梅雨のような雨がちな天気が続いたが、この先ふたたび猛暑が続くとか。この暑さのなか、ひときわ忙しくなっているのが賃貸管理会社なのだという。しかしなぜ?噂を確かめるべく、アパート・マンション事業大手の(株)ハウスメイトパートナーズの方に理由を聞いてみた。
30℃超えで電話が鳴る!賃貸物件のエアコン「耐久年数」に注意!今回お話を伺ったのは実際にトラブル対策に当たっている(株)ハウスメイトパートナーズ サービスセンター長の染谷昭男さんと、東東京支店長 伊部尚子さん。夏に賃貸管理会社が忙しくなる背景と、問題にどう対応しているのかを伺った。
「例年7月は管理サービス部門のお電話が最も増える『繁忙期』。その多くが『夏のエアコントラブル』です。10年ほど前から賃貸物件にはエアコンが普及してきましたが、ちょうどその耐久時期の限界がいま来ているのです。今年は特に梅雨明けまで30℃を超える日がほとんどなかったため、7月6日以降一気にお電話が鳴り続けています。大半は温度調整が利かない、水漏れ、臭い。人間、暑さには耐えられませんから、かなりヒートアップしたお電話が多いのが実情。お気持ちは痛いほど分かるので丁重にお詫びし、訪問して故障を確認し、直す、という流れになります」
30℃を超えると電話が鳴るというのは定説らしいが、この暑さで壊れると確かに死活問題だ…。
修理は通常無料だが「残置エアコン」と「大家さんの意向」に注意!備え付けのエアコンは契約内のため、修理は無料。賃貸管理会社の多くは故障対応用にエアコン部品などの在庫を持つ提携電機店があるため、早ければ2~3日中には修理してもらえる。ただし以下のケースには注意が必要だ。
「ごくまれに『残置品』として、前の入居者が残していったエアコンをそのまま利用しているケースがあります。契約時の内容に含まれていない場合はご自分で直していただくしかありません。契約内容を確認してみてください。また大家さんのなかには『ホームセンターのものはもっと安い!』と、こちらで準備したエアコンや部品の交換にGOサインを出さない方も。こうなってくるとすぐには直せません。入居者の方は『暑かったからホテルに泊まった。宿代を支払ってください』などと請求される方も居て、大家さん自身が大きなクレームを抱え込むことになりかねません」
大家さんへの啓蒙を含め、管理サービス部門は対応をしてくださっているそうだ。ちなみに故障対策はというと、実にシンプルな答えが返ってきた。
「電気系統の故障が疑われる場合、まずはコンセントを一度抜いてしばらくたってから通電すると稼働し始めることもあります。それから、暑くなる前に一度エアコンを稼働させてみることをお勧めしています。入居時から時間が経過していると、故障には気づきにくいですからね」
エアコンが普及し、それ以外の冷暖房器具を利用しない家庭も増えているが、フル稼働させてメンテナンスをせず夏を迎える家庭は多いはず。エアコンとお湯(給湯器)は、故障の際は本当に生活の質を下げることになりかねないので、ちゃんと作動するかは冷暖房の使用ピーク時を外してチェックをしよう。また、故障かな?と気づいたら早めに賃貸管理会社にご連絡を。
住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナルこの記事のライター
SUUMO
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『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。
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