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今回は、生活の振る舞いの中に意外に多い「エスコート」について、迷われている方がいらっしゃいますので、日常の振る舞いの中から例をあげて(一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田玲子先生に教えていただきました。
【連載/気品を身につけるシンプルな教え#30/エスコート編(ビジネスシーン)】
欧米に比べ、日本人の多くはエスコートに不慣れです。苦手なのは男性だけではありません。女性もエスコートされることに戸惑ったり、遠慮したりすることもあるようです。
また、現代では「男性だから」「女性だから」と言うより、ジェンダーフリーの考え方もあります。諸説ありますが、今回「エスコート」というのは、“上位者への敬意表現であり、心遣いの振る舞いである”と理解しましょう。
ビジネスの場ではレディファーストの適用はありません! 社会的立場が上の方が上位者となります。ですから、女性が男性をエスコートする場合もあるわけです。
このように、「エスコート」の振る舞いは、プライベートシーンと、ビジネスシーンにわけて考えていくのが理解しやすいかも知れません。
前回のプレイベートシーンに続き、今回はより正しい知識を身に着けておきたいビジネスシーンについてお話します。
会社を訪れるお客様やクライアントを応接室などにご案内する場面もありますね。その場合は、お客様(またはクライアント)の左側に立ち、2~3歩前を歩きます。体はやや斜めにしてヒップを向けないように注意しながらエスコートをして応接室へご案内します。
エレベーターの乗り降りの基本は、最下位者がエレベーター内の安全を確認し、扉が閉まらないように外から操作ボタンを押しておくか、半身(または手)で扉を押さえておきます。
次に、主客を最優先して乗せ、全員が乗り終えた後、最後に、最下位者が中に入り、操作盤に向かいます。
目的の階に着いたら、最上位の者が最初に降ります。
欧米では、小さい時からしつけの中で「エスコート」を習うため、身についているようです。そのため、欧米の方は自然にスマートにエスコートを行うことができています。
「あなた」が男性でも女性でも、上位者に対して敬意を表し、大切な人を守るという気持ちでエスコートしましょう。
一見、堅苦しく思えるかもしれませんが、そこにあるのは相手を思いやる気持ちと心遣いです。
正しいマナーでスマートにエスコートをすることは、上位者への敬意表現であり、プロトコールでもマナーでも大切な行為です。紳士淑女の振る舞いとして世界で「観られている」ポイントでもありますので、正しく身につけ美しくエスコートされる女性になれるようにしたいですね。
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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