/

今回は、生活の振る舞いの中に意外に多い「エスコート」について、迷われている方がいらっしゃいますので、日常の振る舞いの中から例をあげて(一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田玲子先生に教えていただきました。
【連載/気品を身につけるシンプルな教え#30/エスコート編(プライベートシーン)】
レディファーストという言葉を聞いたことがあると思います。元々は中世の騎士道精神から生まれた習慣で、欧米ではマナーの根幹であり、当たり前のように男性が女性をエスコートしますし、女性もごく自然にエスコートされています。ですので、女性を「上位者」男性を「下位者」という考えがあるのです。
それに比べ、日本人の多くはエスコートに不慣れです。苦手なのは男性だけではありません。女性もエスコートされることに戸惑ったり、遠慮したりすることもあるようです。
また、現代では「男性だから」「女性だから」と言うより、ジェンダーフリーの考え方もあります。諸説ありますが、今回「エスコート」というのは、“上位者への敬意表現であり、心遣いの振る舞いである”と理解しましょう。

ビジネスの場ではレディファーストの適用はありません! 社会的立場が上の方が上位者となります。ですから、女性が男性をエスコートする場合もあるわけです。
このように、「エスコート」の振る舞いは、プライベートシーンと、ビジネスシーンにわけて考えていくのが理解しやすいかも知れません。
今回はより身近なプレイベートシーンについて説明します。

デートで屋外を歩く場合は、彼(下位者)が車道側、あなた(上位者)が内側を歩くというのが一般的です。歩いているとき、下位者は上位者のペースに合わせる配慮も大切。エスコートする側があなた(上位者)を置いてきぼりにするのは論外です。
階段やエスカレーターの場合は「上位者を守る」という観点から、下位者は上位者の下に位置するように上り下りをします。
このことをプライベートシーンに置き換えると、上位者とは女性のことで、下位者が男性のことですから、上りでは女性が先に上り、男性が後に続きます。一方、下りでは男性が先に進み、女性が後に続きます。
かつて欧米において、女性がコルセットをしてドレスを着ていた時代に、コルセットをきつくしめたため気を失う女性がいたため、男性が気を失う女性を支えていたということがあったという逸話があります。
レストランでは、案内役の店員が一番前、次に上位者(女性)、下位者(男性)が最後に歩きます。店員がいない場合は、男性が女性を席までエスコートします。

店員がいない場合は、男性が女性を席までエスコートしますから、奥(上席)に座るのは女性です。
プライベートシーンでは、同性が集まる場合があります。その場合は、年長者や自分より立場の上の方を上位者として位置づけて、今回のことを行うことができれば、正しい敬意表現となります。
では、次により正しい知識を必要とするビジネスシーン。例えば上司と同乗する際のマナーについて考えてみましょう。
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
1153
女の欲望は おいしく。賢く。美しく。OTONA SALONE(オトナサローネ)は、アラフォー以上の自立した女性を応援するメディアです。精神的にも、そして経済的にも自立した、大人の女のホンネとリアルが満載。力強く人生を愉しむため、わがままな欲望にささる情報をお届けします。[提供:主婦の友社]
ライフスタイルの人気ランキング
新着
公式アカウント