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俳優・東出昌大(ひがしで まさひろ)さんの写真集「西から雪はやって来る」が3月13日(月)に発売されます。撮影したのは第37回木村伊兵衛写真賞を受賞したフォトグラファーの田附 勝(たつき まさる)さんです。
■東出昌大が猪を解体!?
東出昌大さんといえば、NHK連続テレビ小説「ごちそうさん」でヒロインの夫役を好演して一躍、お茶の間の人気者に。その後も2016年に公開された映画「DEATH NOTE Light up the NEW world」の主人公・三島 創をつとめたり、羽生善治役を演じた「聖の青春」では第40回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞。演じてきた役柄から“
爽やかな青年”
という、いわば“
白馬の王子様”
的なイメージを抱いている人も多いのではないでしょうか?
そんな東出さんの写真集。まぶしいほどキラキラ輝く姿を撮りおろしているに違いない!
と思いきや、ページをめくれば寂しい雪山の中、猪の血を感じたたずむ、眼光鋭い東出さんの姿が……。そして、写真だけでなく、その時々で感じた東出さんの言葉が綴られています。なんだかイメージと違うんですけど……。
実は、この写真集「西から雪はやって来る」の撮影場所は東北が中心。冬は雪深い群馬県みなかみ町をスタート地点に、東北各地をめぐる旅に出たのです。
東北といえば、深い山と海という大自然に囲まれた土地。人間と動物の距離が近く、自然の厳しさに触れる中で、生と死は隣り合わせだという摂理を悟る機会も多いといいます。
今回の東出さんも旅の道中では、雪山で狩猟を体験し、太平洋でのタコ漁に同行、さらに縄文人の起源の場所ともいわれる遺跡を訪れるなど、東北の伝統文化に接触。特に現地の猟師とともに雪山で猪を追った経験は、東出さんに相当な衝撃を与えた模様。
「僕の見る猪の目は、恨みと恐れに満ちていた」
生命の危機を感じた猪から向けられた、強烈な憎しみ。そして、その殺めた命を自身で解体し、大切にいただくという体験。命が受け継がれてゆく現場に立会い、驚き、悩む。
あまりに大きな喪失感に苦悩する東出さんは、これまで演じたどんな役でも見せたことがない表情です。その戸惑う姿をとらえた写真からは、男の色気のようなものが感じられます。
シブい、色っぽい!こんな東出昌大、初めて!!
■東出を演出する実力派アーティスト
そんな東出さんをカメラにおさめた田附 勝さんは、東北で暮らす人々の暮らしや文化を撮り続けているフォトグラファー。木村伊兵衛写真賞に輝いた写真集もタイトルはずばり「東北」(リトルモア)。現地に脈々と流れる濃密な空気を切り取ることに長けた写真家なだけに、今回の写真集も、まるで東出さんと一緒に旅に出たような感覚を体験できる仕上がりです。
さらにアートディレクションを担当したのは、蜷川実花さんや森山大道さんなど超一流アーティストの写真集をも手掛ける町口 覚(まちぐち さとし)さん。
そもそも、このプロジェクトが始まったのは町口さんが発端。東出さんに、「頭で考えるな、身体で掴め」とラブコールを贈った張本人なんだそう。東出さんは詳細を知らないままに、田附さんと町口さんに全幅の信頼を置いて旅に挑んだのです。そんな経緯を知れば、否が応にも期待が高まります。
古(いにしえ)の地、そして東北の、時代の流れや流行りとはまったく違った次元にある“
本当のもの”
に魅せられた一流アーティストたちが、東出昌大さんを主人公に作り上げた、全230ページに渡るロードストーリー。誰も目にしたことがない、東出昌大さんの新たな魅力に触れられる写真集は、現在アマゾンなどで予約受付中です。
※誌面画像の無断転載はご遠慮ください
「東出昌大写真集 西から雪はやって来る」(宝島社)
この記事のライター
宝島オンライン
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