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40代の婚活は「本当の自分を理解」することが大事なのかもしれない。婚活歴5年を超えたOTONA SALONE編集部長・アサミ(49歳)。これまでの婚活で100人以上もの男性と出会ってきた。
婚活で恋人ができるも別れに至り、また振り出しに戻った。なぜ恋愛がうまくいかないのか、新しい恋愛はできるのか。学生時代からの親友Y(女性)と会い「本当の好みのタイプ」そして「自分自身」を探っていくことに……。この話は40代独女の「実名 顔出し」で書いている、リアル婚活改め、パートナーを探す活動=「パー活」ドキュメントである。
【40代編集部長の婚活記#290】
親友Y「遠足のグループ決めのとき、どうして子供ながらに『自分がガマンすればいい』って思ったんだろう?」
アサミ「なんでだろうね」
親友Y「あなたを含めて6人が3人ずつになればいいわけでしょ?」
アサミ「うん」
親友Y「決める方法って他にもあったわけじゃない」
アサミ「そうね」
親友Y「そこ、深堀りしてみようよ」
確かにジャンケンで決めても、みんなで話し合って決めてもいいはず。それをせずに、自分から率先して別のグループに行ったのはなんでだったんだろう。
親友Y「なんでジャンケンとか、くじ引きとかにしなかったの?」
アサミ「なんでかなぁ」
親友Y「ある意味、それが公平じゃない」
アサミ「ジャンケンで、おとなしい2人組が別々になっちゃったらよくないなって思ったんだよね」
親友Y「2人がそう言ったの?」
アサミ「言ったかどうかは覚えてないけど、なんかそういう空気感だった気がする。私たちだけじゃなく、クラス全体の雰囲気が」
親友Y「仮に全員が2人組を別々にするのはかわいそうって思ってたとするじゃない?」
浅見「うん」
親友Y「どうして2人組へジョインする人を話し合って決めなかったのかな?」

また思い出してみる。あのときの光景を、自分の気持ちを。
もし4人で話し合ったらどうなったんだろう? 私になっただろうか? それとも他の3人のうちの誰かになっただろうか? あぁ、そうだ。私は話し合った結果を知りたくなかったんだ。
アサミ「話し合って決めた結果が、私になっても他の誰かになっても……なんか気まずいでしょ」
親友Y「気まずい? どうして?」
アサミ「仮に話し合った結果が私だったら、どういう経緯だとしてもなんか……」
そう、気まずいというか、傷つきたくなかったんだ。
アサミ「私が仲間はずれにされたって思って傷ついてしまうかなと」
親友Y「他の誰かになったら?」
アサミ「同じよ。その人が仲間はずれにされた気がしちゃうでしょ?」
自分が傷つくのも悲しいけど、ほかの誰かが傷つくのも見たくない。
親友Y「なるほどね」
アサミ「仲間はずれのような、マイナスの感情で遠足のグループ決めたくないじゃない」
親友Y「そうね」
アサミ「だったら立候補して…プラスの感情でグループが決まったほうがいい気がしたの」
親友Y「だから自分から2人組にジョインしたんだ」
アサミ「うん。それと、もう一つの理由があった気がする」
親友Y「もう一つの理由?」
アサミ「たぶん、自信がなかったんだと思う」
親友Y「どういう自信が?」
アサミ「選ばれる自信がなかったの」
そうだ。私はずっとどこか自信がなかったんだ。
親友Y「どうして? 仲良しのメンバーでしょ? そんなのみんな同じじゃない」
アサミ「4人で話し合ったら、なんとなく私が別グループになる結果になっちゃう気がしたんだよね」
親友Y「どうしてそう思うの?」

アサミ「4人で仲良かったけど、私は何かに秀でているわけじゃなかったから」
親友Y「小学生でしょ? みんなたいして変わらないんじゃない?」
アサミ「一人はすごく運動神経がよくて」
小学生のときはスポーツができたり、走るのが早かったりするだけでわりと特別視される。
アサミ「一人は面白くて。話すこととか、行動とか」
面白いだけで人気者になるのも小学生あるあるだ。
アサミ「一人は可愛かったっていうか、小学生ながらにキレイだったの」
ちょっと大人っぽくて整った顔立ちをしていた。同級生ながらに美人だなって思っていた。
親友Y「4人の中で、あなたが秀でてたところもあったでしょ」
アサミ「それが特になかったんだよね」
平均的にはなんとなくできるけど、ズバ抜けたものがない。なんとなく小学生ながらにそんな自覚をしていた。
親友Y「ゼロってことはないでしょ」
アサミ「あえて言うなら、誰とでも話せるってことくらいかな」
親友Y「社交性ってこと」
アサミ「うん。だからまぁ、そういう意味で別グループに行くのは私かなって思っちゃったんだよね」
親友Y「その社交性があるっていうのって、本当にそうだったのかな?」
アサミ「本当にって?」
親友Y「実は無理して“社交性がある”ようにしてたんじゃないの?」
アサミ「えっ……」
親友Y「本当はそんなに社交性があるわけではないのに、無理してたとか」
アサミ「……」
なぜだか言葉に詰まってしまった。

親友Y「人見知りはしないし、誰とでも愛想よく話せるし、パブリック・イメージは社交的よ」
パブリック・イメージは社交的に見える、と思う。自分でも。
親友Y「それって意識的にそうしてる部分もあるんじゃないかなって思ったの。無意識下では、実はそんなに社交的ではない部分もあるのかもって思ったのよ」
アサミ「さすが。鋭いね」
親友Y「一人の時間が好きだったり、長時間あまり関係性が深くない人といると疲れちゃったり、二次会が苦手だったりするじゃない」
アサミ「長年の付き合いは伊達じゃないわね」
アサミ「その通りね。『私は誰とでも話せる、仲良くいられる』って自分で自分に言い聞かせてたんだと思う」
親友Y「思い込ませようとしてた」
アサミ「うん。好き嫌いがあること=いけないことって思っちゃっていたんだよね。食べ物のこともだけど、人に対しても」
親友Y「でも、心の奥底はそうじゃなかった」
アサミ「そうね。好き嫌いも、得意不得意もあった。でも、自分が秀でているものがないから……せめて誰とでも仲良くいられる人でいようと頑張ってたんだと思う」
ここまで親友Yに話しながらだんだん自分でわかってきた。つまり私は「自信がなかった」んだ。
相手に合わせてしまうのは
「嫌われたくない」「傷つきたくない」という気持ちが根底あって
「みんなが困っている」と空気を読んでしまい
なおかつ「自信がない」から
「誰とでも合わせられる」と自分で自分に思い込ませて
「私がガマンすればいい」という結論になってしまう。

好き嫌いがあって、さほど社交性もなく、どちらかといえばマイペース。常に誰かと一緒にいるより、一人のほうがラク。広く浅い友達よりも、狭くて深い友達がいればそれでいい。
そうね、私ってそういう人間だ。
家族や、中学生以降の友達に対しては「私がガマンすればいい」ではなく「マイペース」でいられるようになったのは、何を言っても大丈夫、嫌われないという安心感のある関係性ができたからであって……。恋人に対してマイペースでいられなかったのは、そんな私でもいいと思ってもらえる自信も、安心感もなかったんだ。
私に必要なのは「自信」であり、私が求める相手はこんな私でも許してくれる「安心感」だ━━!

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この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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