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今年10月に発売されて反響を呼んでいる、一風変わった住宅がある。「ハンバーグハウス」と名付けられたその住宅、購入すると、その家族は10年間ハンバーグが無料で食べられるのだ。ハンバーグが自宅に毎日届くのか、それともレストランと提携しているのか? そもそもなぜハンバーグなのか? ハンバーグハウスを販売している伊豆山建設の方にお話を伺った。
「『ハンバーグハウス』は、当社のモデルハウスが完成した記念として企画しました。3年前、現在の場所に本社を移転した際、事務所&ショールーム&ハンバーグレストランの複合施設をオープンしており、今回はそのハンバーグレストランと提携しています。ハンバーグにした理由は、やはり大人から子どもまで誰もが好きな食べ物だということと、お肉が嫌いなお子さんでも当社のハンバーグは食べられると好評だったからです」ハンバーグハウスの発売期間は、2013年10月17日~2014年3月31日。同社の建築エリア(千葉県全域・東京都の一部)に、注文住宅(自然素材を活用した健康住宅)を建てることが条件となる。ハンバーグハウス購入者とその家族は、千葉県千葉市にあるハンバーグ&カフェ『Patty』で10年間ハンバーグを好きなだけ食べられるが、注意点がひとつ。“家族全員そろっている時”限定だ。
「家族がそろって食事をすることは、家族同士のコミュニケーションをとる上でとても重要なことだと考えています。でも、日本ではそれがなかなか難しい。東京・パリ・ストックホルムの3都市を比べると、東京は圧倒的に家族全員で夕食をとる機会が少ない、というデータも出ています。ハンバーグハウスには、家族団らんの機会が増えるようにという想いも込められています」お客さんの反応はどうなのだろうか。
「おかげさまで反応はとても良いです。現在、約32件のお客様からのお問い合わせをいただいており、そのなかで4組のお客様と、建設に向けた具体的な相談を進めているところです(2013年11月18日時点)。ただ、ハンバーグ食べ放題だからといって住宅を購入する方はいないですよね。やはり、建物自体の良し悪しが重要です。当社では、建物の内容・素材・断熱にこだわっているので、そこに共感していただくケースが多いですね。実際に購入されたお客様からは、冬でもとても暖かい、結露がまったくしない等々のうれしいお話をたくさんいただいております。また、築3~5年が経過した施主様宅の訪問ツアーというのも定期的に開催しており、好評です」ちなみに、住宅価格にハンバーグの代金は一切上乗せされていないという。
「今回の企画は赤字覚悟。でも、話題性を求めているわけではなく、純粋に家族団らんの機会が増やせたら、との想いです。当社で建物を決めていただいたお客様とは、一生の付き合いになります。建物を建ててからが本当のお付き合いですから、そのお客様への『お返し』になればと思っています」家族のコミュニケーションを豊かなものにしたい、という想いが込められたハンバーグハウス。おいしい料理を食べれば、自然と家族の会話も弾みそうだ。
住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナルこの記事のライター
SUUMO
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『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。
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