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手紙をしたためる機会はめっきり減ってしまった現代ですが、ビジネスシーンなどでクライアントや目上の方にお世話になったり、相手の方に対して謝意を述べるのはとても大切なことです。日本の習慣として、より丁寧な印象を与えることのできる格式ある「お礼状」について(一社)日本プロトコール&マナーズ協会の松田先生にお聞きしました。
【 気品を身につけるシンプルな教え#49 手紙のマナー編 】
手紙は贈答品を持参出来ない場合の「自分の分身」として発達してきました。そのため、文章は相手宅を訪問した時と同じ流れでしたためます。ここで、手紙の構成を説明します。
手紙は起句から始まります。起句は、お相手宅へ訪問した時、玄関先でインターホンを鳴らしたり、「ごめんください」などと声を掛けることと同じような役割をもちます。起句の後は時候の挨拶を書きます。玄関先で挨拶を交わす場面と同じです。
このとき、
文中に一番最初に相手側を指す名称を書く時は行の一番上に書きます。
(●●様におかれましては……)など。
2回目以降に相手を指す名称を書く際は、便せんの半分の(真中)より上に書きます。これは、相手への敬意表現法です。
そして、自分側を指す名称には、常に便せんの半分(真中)より下に書きます。
主文には、手紙の主旨を書きます。いただいたお祝いや品物などに対するお礼の言葉や力添えに対するお礼などについて、簡潔に明確に書きます。訪問にたとえると応接室に通されて、本日うかがった主旨を説明し、持参した贈答品をお渡しするシーンをイメージしてみてください。
書き出しは、「さて」、「ところで」、「このたびは」、「さっそくですが」などの起語を用いて始まり、手紙の目的や用件を簡潔に述べるようにしましょう。
末文には、手紙をお読み頂いたことへの感謝の言葉や相手方の健康や無事を願うなど、幸福を祈る言葉を書きます。訪問にたとえると、玄関先で別れの挨拶を交わすシーンのイメージです。
文の最後には結句を書きます。結句は、相手宅の玄関を閉めるような役割です。
たとえば、
拝啓 ― 敬具・敬白 など
拝呈 ― 敬白
啓上 ― 拝具
謹啓 ― 謹言
謹呈 ― 謹白
恭敬 ― 敬白
日付、署名、宛名を書きます。これらは必ず本文のある便せんと同じ頁に書き、日付、署名、宛名だけにならないようにします。
宛名は、少し大きく書き記します。これもまた、お相手への敬意表現法です。
「お礼状」という手書きの手紙は、敬意表現そのものです。温かみのある手紙だからこそ感謝の気持ちがより伝わり、他者とも差がつく優れたツールになるのです。この機会に是非、ビジネスレディとして格式のあるお礼状の書き方を身につけて、素敵な人間関係を築いてみてください。
この記事を書いたのは
エディター・ライター/(一社)日本プロトコール&マナーズ協会理事 高谷治美
この記事のライター
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