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オランダの現代美術を代表するアーティストの一人として、20年以上に渡り映像作品や映像インスタレーションを発表してきた、ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ氏。国内初個展となる本展では、彼女の代表的な映像作品から新作まで6点が展示されます。会期中にギャラリートーク、読書会などの関連プログラムの開催を予定しています。参加方法・詳細はウェブサイトで順次公開しているので合わせてチェックしてくださいね。
自然をモチーフとし、布を重ねたり剥き出したりという物質的側面からのアプローチを重ね、モチーフの持つ性質を繊細に絡み合わせた新しい「絵画」の発見を一貫して続けている、アーティストの藤本純輝氏。彼の作品は「布」と「塗料」の直接的なマテリアルの表象が特徴です。それは、近くで見る荒々しさと、距離を持って見た際の抑制のきいた美しさとの両面を持ち、あたかも自然の中に佇んでいるような木々のざわめきすら感じられます。本展では特に藤本氏が興味を抱いてきた平面と立体の「はざま」を取り上げ、双方の特質を内包した新展開の作品を含む10点が展示販売されます。
パリを拠点に国際的な活動を展開する盛圭太氏による個展。紙や壁面に糸をグルーガンで張りながら即興で描かれる盛氏のドローイングには、2種類の線が存在します。ひとつは、真っすぐに張られた直線、もう一方は、重力に委ねた弛んだ曲線。制作過程の中で糸が絡まったり切れたりして起こった小さなエラーを含みながら、緻密で秩序だった建築物や宇宙空間のようなイメージが立ち上がるとともに、効率的にシステム化された現代社会の構造が内包するフラジリティを浮かび上がらせていきます。本展では、代表作のドローイングシリーズ「Bug report」の他、その創作の原点となる映像作品も展示予定。
仲田慎吾氏は出身地である長野県飯田市の伝統産業「水引」を、古来から続く日本の呪術紐ととらえ、独自の貼り水引技法により美術作品を制作しています。水引は異界との境界を示すものでもあり、時間と空間に存在するものと、それ以外のものの狭間でもあります。そして作品制作は全ての狭間の深淵を探る行為でもあります。本展では世界のあらゆる要素が同時的に密集しつつ、空虚でもある状態を絵画的に表現し、それらの作品が平行的に存在する可能性を模索しています。
戦後、米兵の日本滞在のスーベニア(お土産)として、和装由来の鷲、虎、龍などの豪華な刺繍を施したジャケットが誕生しました。本展では、テーラー東洋(東洋エンタープライズ株式会社)の貴重なヴィンテージ・コレクション約140点を中心に、横須賀を代表するアイテムでもあり、現在、世界中のファッションシーンからも注目を集める「スカジャン」の魅力あふれる世界を楽しむことができます。あわせて、戦後から50年代に横須賀「ドブ板通り」で実際に販売されていた商品や写真などで紹介される、全国の米軍基地周辺で展開した「基地文化」の一端もお楽しみください。
100歳を超えてもなお、日本を代表する染色家・アーティストとして活躍している柚木沙弥郎氏とファブリックデザイナーAlexander Kori Girard氏の二人のアーティストによる二人展です。企画展のコンセプトは「East Meets West」。柚木氏は60代の頃旅したニューメキシコ州サンタフェで訪れたAlexander Girardのクラフトミュージアムが自分が作品を作る上でターニングポイントになったと語ります。お互いに異なる場所で繋がり、世代を超え大きな影響を与え合った二人がエースホテル京都という場所で、コミューンデザインのアートコンセプト「East Meets West」で出会います。エースホテルでは企画展開催中、作品をより身近に感じられる特別な宿泊プランを販売しているそうなので、ぜひチェックしてくださいね。
絵描きとして活動している、たにこのみ氏による個展です。テーマは「みゃーちゃんが見た世界」。
「みゃーちゃんが最後の日、我が家にやって来た。どうやら色んな場所を物色した上でやって来たようだ。そんな気持ちが嬉しかった。そして、悲しかった。この世からいなくなってしまったみーちゃんはここへ来るまでどんな世界を見て来たのだろう。気になった、今はどんな所にいる?想像でもいいから、知りたくなった。すっかり心に住みついてしまった。なんだか胸の奥がとてもあったかい。」
新作の油絵を中心に発表されていますので、ぜひ会場でご覧ください。
美術作家、イラストレーターとして活動している朝光ワカコ氏の個展です。テーマは「diving into my microcosmos」。
「それぞれの内側には、それぞれの宇宙が広がっている 心を鎮めてゆっくり潜っていく 目が慣れてくると、しだいにぼわっと光が目に入ってきて、星たちが浮かぶ小宇宙の海の中にいることがわかる 目が慣れたら、そのときのフィルターに引っかかったものを 目に見えないものも、見えるものも丁寧に収集し、整え、かたちにする。」
ユニークな世界観をぜひ会場で楽しんでみてはいかがでしょうか。
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