/
テラリウムとは、ラテン語で大地を指す「テラ(terra)」と場所を指す「リウム(arium)を組み合わせた造語で、ガラスなどの透明な容器の中で、必要な湿度を保ちながら生き物や植物を育てることをいいます。そんなテラリウムで苔をメインとして楽しむのが「苔テラリウム」です。
苔テラリウムは育てやすいだけでなく、手軽に作ることができるのも特徴で、幅広い世代から人気を集めています。
苔テラリムは、フタの有無や大きさ、鑑賞方法などによって種類がいくつかに分かれます。ここでは、代表的な「置き型」と「ハンギング型」タイプについてご紹介します。
置き型タイプの苔テラリウムは、場所を選ばずちょっとした空間に置くことができます。窓辺やデスクの上、洗面所などに置いておくことで日常の風景に緑が加わり気持ちが穏やかになりますよ。
壁にそっと吊るして飾れるのがハンギング型タイプです。場所をとらずに彩りをプラスすることができますよ。いくつかを並べて吊るすのもかわいいのでおすすめです。
初心者にも育てやすく人気の苔テラリウム。実は必要な材料は少なく、誰でも手軽に作ることができるんです。ひとつひとつの材料について詳しくご紹介します。
苔を育てるベースとなる容器はガラス瓶など、透明のものを選びましょう。苔は光合成をするため、光を通す必要があるからです。
容器の中で苔を育てるため、清潔な土を使いましょう。枯葉などが入るとカビが発生する原因になるので注意してください。また、できるだけ粒状の土を使うと、水や空気がいきわたりやすいのでおすすめです。
苔にはさまざまな種類がありますが、特に湿度を好むものが苔テラリウム作りには向いています。初心者でも育てやすい苔としては、ホソバオキナゴケ、ヒノキゴケ、タマゴケなどが挙げられます。
小石やミニチュアサイズのフィギュアなど、装飾品を苔と組み合わせることで、自分だけのオリジナル苔テラリウムが完成します。特に石は苔と相性が良く、石の上に苔を着生させて楽しむ人もいます。
容器の中の土を湿らせたり、完成した苔テラリウムに湿度を加える際に使用します。容器の間口の広さとのバランスをみて、ほどよいサイズのスプレーを用意しましょう。
苔のサイズを調整したり、きれいに整えるために使用します。苔の側面にがたつきが生まれないように、花ばさみなど切れ味の良いものを選ぶといいでしょう。
苔や装飾品を容器の中に入れたり、全体のバランスをみて、それらの配置を調整する際に使います。容器の大きさや深さにあわせて、使いやすいサイズのものを選ぶのがおすすめです。
スプレーをした際に、余分に容器についてしまった水滴を拭き取る際に使用します。ティッシュペーパーやキッチンペーパーなどでOKです。
minneスタッフ・としやがキットを使って、苔テラリウム作りに挑戦してみました。どのテラリウムも基本の流れは同じなので、ぜひ参考にしてみてください。
まずは土台となる土を瓶に流し込んでいきます。
流し込み終わったら、スプレーを使って土をよく湿らせます。
ヤマゴケを取り出し、好みの形にカットします。余分な土は、はさみで面取りすると植え付けやすくなりますよ。
形を整えたら、ピンセットでそっと瓶の中へ入れます。
ここで一度、付属のペーパーを使って、瓶の内側についた水滴をきれいに拭いておくと、このあとの作業が楽になるのだそうです。
ヤマゴケの上に石を配置します。ピンセットで苔に押し込めながら、丁寧に置いていきます。
続いてコスギゴケ、ヒノキゴケを植えていき、最後に全体のバランスをみて、灯篭を配置します。
今回のキットでは仕上げに白砂をまきます。
瓶をいろんな角度で眺めながら、バランス調整を繰り返します。最後にフタを閉めて、完成!
次に、初心者でも簡単に苔テラリウムを手作りできる「苔テラリウムキット」を4つご紹介します。わかりやすい説明書が付属されているのでぜひチャレンジしてみてください。
「初心者でも簡単に作成できるように」と、必要最低限の道具と材料をセットにした苔テラリウムキットです。工程がシンプルなので、手作りが不得意という人にも◎。
金魚鉢のようなガラス瓶の中に、牛や橋、小屋やきのこなどさまざまなフィギュアを配置できる楽しいキット。水滴がつきにくく、曇りにくい専用のフタ付きです。
おしゃれで実用的な保存容器として人気のある「WECK」を使用したキット。瓶はインテリアに映えるデザインだけでなく、採光を綺麗にしてくれる構造も魅力です。たくさんのホソバオキナゴケはまるで草原のようで、牧場の風景をイメージさせます。
苔テラリウムの中に入れる石の色を選べるキットです。同封の説明書に加えて、作家さんのブログでも作り方を説明してくれているので、作るのが不安な人にもおすすめです。
苔テラリウムを自分で作るのが大変という方には、すぐに飾れる完成品がおすすめです。ここでは、minneの作家さんが作ったおしゃれな苔テラリウム作品をご紹介します。
ヤマゴケを草原、ヒノキゴケを木に見立てて箱庭の牧場を演出した作品。フィギュアは、ウシ・ヤギ・ヒツジ・ブタから選べます。おしゃれなコルク栓付きのビンは、ナチュラルなお部屋によく馴染むデザインです。
苔農家である作家さんが育てた苔を使った作品。手のひらサイズの森をイメージしています。お部屋にちょっとグリーンが欲しい人や、長く楽しめる贈り物をお探しの人にもおすすめです。
「流木のある道」と名付けられた作品です。苔、流木、石を組み合わせた風情ある風景を楽しむことができます。
2種類の苔と存在感のある多肉植物でアレンジされた、目を惹く作品です。苔と多肉植物が作り出す空間に癒されます。華やかさもあるので、プレゼントにもおすすめですよ。
個性的でありながら、和室にも洋室にも馴染むデザインが魅力。ガラスドームを外せば、盆栽として楽しむこともできますよ。
小さな不思議の森を表現した作品。ゴールドがかったLEDライトがお部屋を優しい雰囲気にしてくれます。アーティフィシャルフラワーを使っているので、お花が色褪せたり花びらが落ちたりすることなく長く楽しめるのが魅力です。
初心者でも上手に苔テラリウムを育てるために知っておきたいポイントをご紹介します。正しい知識を身につけて、苔テラリウムを長く楽しみましょう。
テラリウムの中をこまめに観察し、痛んだ苔があれば随時、はさみなどで取り除くようにしましょう。
自生の苔を使う場合は特に苔の裏側をよく確認し、汚れなどがある場合はしっかり取り除くようにしましょう。
簡単に作ることができ、育てやすい苔テラリウムは癒しのインテリアとしても人気です。お部屋のちょっとしたスペースにはもちろん、無機質になりがちなデスクまわりにもおすすめ。ふと目に入るだけで、ほっと安らぎを与えてくれますよ。
minneでは、作家さんのこだわりが詰まった苔テラリウムのキットや作品がたくさん出品されています。お部屋の雰囲気や好みに合うお気に入りの一品を見つけてみてくださいね。
この記事のライター
ライフスタイルの人気ランキング
新着
カテゴリ
公式アカウント