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学生用マンションでひとり暮らしをする人は、「『駅』より『スーパー』が近くに欲しい」と思っている。そんな調査結果を学生情報センターが発表した。「毎日利用する駅より、スーパーなのか…」と個人的に意外に思ったので、調査結果を詳しく見ていくことにした。【今週の住活トピック】
「ナジックひとり暮らし学生 実態調査2018」の結果を発表/学生情報センターひとり暮らしの学生は、素直に両親に感謝している!?
まず、「ひとり暮らしをしてよかったこと」(複数回答)を聞いた結果を見よう。
1位は「時間を自由に使える」(87.0%)だ。親の目の届かない場所で時間を自由に使える半面、自分で家事(「洗濯」56.0%、「掃除」46.2%、「料理」41.1%、「家計管理」24.1%)をするようになったという回答も多く、結果的に2位の「生活力がついた」(61.7%)と感じているわけだ。何でも自分でやるようになったからこそ、3位の「両親に感謝するようになった」(58.2%)につながっているのだろう。
逆に「ひとり暮らしで困ること」(複数回答)の1位は「病気になったとき」(68.4%)。身体もつらいし心細いしで、さぞかし不安なことだろう。日々の食事は弁当や総菜で済ませたり外食が増えたりして、2位の「栄養のバランスが悪くなる」(54.4%)とも感じている。
駅より、学校より、コンビニより、スーパーが近くに欲しい次に、部屋選びについて見ていこう。
「重視したほうが良い利便性」(複数回答)の1位は、なんと「スーパーが近くにある」(76.9%)だった。2位の毎日利用する「駅」(67.4%)より、3位の通学する「学校」(54.7%)より、4位の「コンビニ」(54.1%)より「スーパー」が近くに欲しいというのだ。
スーパーが選ばれる理由については調査結果では分からないが、今どきの若者世代は「コスパ=経済合理性」を重視する傾向が強いと聞く。ネット社会で育ち通販で買い物をする彼らは、買い物も合理的に時間をかけずにしたいと思うのだろう。そういう点でスーパーは、コスパがよく、品ぞろえが豊富なのでいろいろな店を回る時間も省ける。学生にとっては、筆者が思うよりスーパーの存在価値は高いのかもしれない。
「無料Wi-Fi」「オートロック」「宅配ボックス」が三種の神器になる日が来る?「家賃が多少高くなっても部屋に欲しい設備・サービス」(複数回答)を見ていこう。
この質問をする調査結果はこれまでも多くあり、1位の「バス・トイレ別」(63.3%)と5位の「独立洗面台」(36.7%)は常に上位に来る項目だ。バス・トイレ一体型のユニットタイプは好まれないということだ。
そこで、注目したいのが2位の「無料Wi-Fiサービス」(44.9%)だ。3位の「大きな収納スペース」(39.9%)や4位の「オートロック」(37.0%)、6位の「宅配ボックス」(31.0%)も常に上位に来る項目だが、無料Wi-Fiは急上昇しているという印象がある。片時もスマホを離さない、今の若者世代らしい結果か。
今後は、無料Wi-Fi、オートロック、宅配ボックスが部屋選びの三種の神器になるのかもしれない。部屋を提供する大家さんたちも、こうした学生ニーズに応えていく必要があるだろう。
今回の調査結果で面白いと思った結果がもう一つある。ひとり暮らしで困ることの7位に「虫が出たとき」(31.3%)が挙がったこと。かくいう筆者もゴキブリが大の苦手。親の世代になった今でも、ゴキブリと目が合うとフリーズしてしまう。たかが虫、されど虫。なんとなく気持ちは分かる。
住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナルこの記事のライター
SUUMO
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『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。
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