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「重版出来!」という速報を読んで、「○○さんの本、じゅうはんできだって!すごいね!」と伝えてくれた友人。ツッコミどころ満載でしたが「へー、すごいね!」と流しました。こういう言葉の訂正って、人間関係に響くので、難しい。だからこそ、皆さんには、正しい読み方を知っていてほしいと思う今日この頃です。
今回は、誰もが知っている漢字を使っているのに、誤読の多いものを選んでみました。
ちょす、しるす
あらわす
書物を書いて世に出すこと。
小学校の漢字テストでよく出題されます。6年生で習う漢字で、私も作問しています(笑)
いっけんのきゃく
いちげんのきゃく
初対面。初会。
「いっけんのきゃく」では意味が分かりません。「いっけん、客に見える人?」となりそうですね。たしかに「一見」は「いっけん」とも読みますが、「~の客」や「~さん」とした場合は「いちげん」です。元々遊郭で、その遊女に初めて会うことを言いました。今ではむしろ格式の高い店に対し、自分を下げて「この店は一見さん(いちげんさん)はお断りかな?」などのように使います。
きしょくばむ
けしきばむ
怒ったさまが表れる。意中をほのめかす。様子を顔色にあらわす。気取る。なまめかしい様子をする。
現代では、怒りで顔色が赤くなった時に使うことが多いです。「批判されて気色(けしき)ばんだ」のように使います。「きしょく」と読むのは、おそらく「気色悪い(きしょくわるい)」から来ているかと思われます。「気色悪い」は「きしょくわるい」で「けしきわるい」とは読みません。怒った時に使う言葉なので、読み間違えてさらに怒りを買うことのないようにしたいものです。
じゅうはんでき
じゅうはんしゅったい
重版分の本が刷り上がり、書店に搬入されること
2016年にテレビドラマ化された漫画『重版出来(じゅうはんしゅったい)!』を知っている方は間違わないかと思いますが、読めない人も多いのではありませんか。「出来」とは事件の起こること、物事ができあがることを表す言葉で「珍事が出来する(しゅったいする)」「近日出来(きんじつしゅったい)の予定です」のように使います。「出来」は「でき」とも読みますが、前後の文章から読みを判断した方が賢明ですね。
のみだい
のみしろ
酒を飲む代金。酒代。
この「飲み代(のみしろ)」を「のみだい」と読むのは、慣用的なものになっていますが、辞書には「のみしろ」の方しか載っていない場合もあります。意味は「酒代(さかだい)」と同じ。酒代のように、代金を表す場合「○○代(だい)」と使うことが多いので、「飲み代」も「のみしろ」ではなく、だんだんと「のみだい」に変わっていったと思われます。
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この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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