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仕事が忙しくてお金のことなんて気にしていられない、気にはなるけどどうしていいかわからない、損をするのは嫌だけど積極的に調べたり聞いたりするのは億劫、そう考える女性はたくさんいらっしゃいます。
でも、日々の行動や考え方をスッキリさせるだけでも、お金の動きは良い方向に傾く。
元国税局職員のさんきゅう倉田が、大勢見てきた貧乏な人とお金持ちの違いから分析した、お金が貯まる人の行動を紹介します。
貧乏な人とお金持ちには、衣服や腕時計、鞄などパッと見て分かる違いもありますが、バリバリ働く女性であれば、それらを整えることは容易です。ここでは、収入の差異ではなく、収入の割にお金に余裕があるかどうかを重要なポイントとしています。
「収入を増やす」のと「支出を減らす」のはどちらが簡単でしょうか。
圧倒的に、「支出を減らす」方が簡単です。会社員の方が収入を増やそうと思えば、主な選択肢は、残業か副業です。残業は会社の都合もありますし、副業は始めるのに知識や時間が必要です。
支出を減らすのは、何かを我慢したり、考え方を変えたりと、あなた一人だけで解決できることがほとんどです。その中で、支出を減らすために、特に簡単に実行できるのが「財布を整理すること」です。財布が整理できていないということは、お金を管理できていないのと同義です。
この場合の「財布が汚い」とは、ボロい財布を使っているということではなく、財布の中が整理されていない、という意味です(ただ、ボロい財布を使っているのは論外)。財布が汚い人は、お金が貯まりません。財布が整理できない無頓着な方は、支払いにも無頓着です。携帯料金、水道光熱費、今日何にいくら使ったか、それが真に必要なものかどうか、検討しない傾向があります。
まずは、財布を綺麗にして、お金が管理できる環境を整えましょう。
不要なクレジットカード、レシート、ポイントカード、スタンプカード、診察券、名刺、割引券、チラシ、薬、絆創膏、外国の通貨、及びゴミが入っていませんか?財布はゴミ箱ではありません。決済時に頻繁に使用するもの以外は入れないようにしましょう。
もっとも財布に闖入してくるのは、レシートです。経費として精算する、家計簿をつけるなどの使用する目的がない限り、受け取らないようにしましょう。財布が汚い人は、家計簿をつけていないと推察されますので、基本的にはすべて捨てて良いと思います。
クレジットカードも、複数持っていれば、解約するか財布以外で保管します。「使ってないけど、あっても困らないから持っている」系のアイテムは、あなたを貧しさに誘(いざな)います。すべて破棄しましょう。
ポイントカードとスタンプカードも限界まで捨てます。ポイントカードを脳で管理し、財布を膨らませ、提出のためにレジでもたつくこととポイントやスタンプで得られる恩恵を天秤にかけましょう。100円で1ポイントとか大盛り無料とか本当に必要でしょうか。擦り切れたカードが財布に詰まっている状態は、お金に取ってよろしくありません。
診察券や薬など捨てられないけれど、財布に入れる必要のないものは、引っ越しさせてあげましょう。彼らには、彼らにとって住みよい家があります。財布の中に彼らの居場所はありません。
古今東西のネットメディアで、お金持ちの財布の共通点がまとめられています。それらが、どこか別の媒体からの引用なのか、実体験に基づくものか、想像の産物なのかは分かりませんが、概ね、正しいと思います。偶然一致した、あるいは、お金持ちがそれらを読んで影響を受けたのかもしれません。
お札の向きを揃え、無駄なものを入れず、長財布を使う(お札を折らないようにしています)、一言で言うと「整理」しているのが普遍的な共通点です。お金持ちは、そうすることがお金にとって良いことだと知っていて、ストレスなくできるくらい整理に慣れています。
お金が貯まらない人も、収入が多いためになんとなく貯まっている方も、まずは、財布の中を整理して、よりお金が貯まる環境を整えましょう。
さんきゅう倉田/大学卒業後、東京国税局を経て、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに。趣味は「青色申告」、特技は「否認」、無人島にひとつ持って行くとしたら「売掛帳」。著書『読めば必ず得する税金の話』(総合法令出版)。
【週1回連載!次回は11/4(日)19:00予定です!お楽しみに】
この記事のライター
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